書くだけで安心 あなたと家族のためのエンディングノートのレビュー
「書くだけで安心 あなたと家族のためのエンディングノート」は、ボリューム(166ページ)があることもそうですが、その構成に他のエンディングノートと一線を画する特徴があります。
全体は3つの章で構成されています。
- プロローグ
- エンディングノート(記入欄)
- 本編
本編は次の5つの章で構成されています。
- 第1章 さあ、エンディングノートをつくろう!
- 第2章 実際にエンディングノートを書いてみよう
- 第3章 エンディングノートをもとに遺言書をつくるには
- 第4章 遺言書をつくる際のポイント
- 第5章 財産管理などその他の書類の作り方
第3章以降はエンディングノート以外のことに話題が変わって、エンディングノートを書けば安心なんじゃないの?という疑問が湧いてくるかもしれませんが、その点はプロローグでしっかり説明されています。
要するに、エンディングノートには法的な効力はないので、はじめにエンディングノートを書くことで頭の中を整理し、その上で死後の不安を解決するために他の手を打っておきましょうということがわかりやすく書かれています。
遺言書を準備しておくこと、また認知症で判断能力が低下するといった老後の不安を解決するためには、任意後見契約などの契約書を準備しておく必要があるということです。
また、一般的なエンディングノートは詳しい説明がなくても感覚的に書けるように作られていたり、書くときのポイント、注意すべき点がコラムなどの形で全体にちりばめられているものが多いのですが、本書は記入欄には一切説明がなく、記入例などは本編の第2章にまとめられている点にも特徴があります。

