泡盛マイスターは泡盛全体を応援する立場なので、どの泡盛が好きとか美味しいとか言うべきではないという先輩方の教えを守ってきましたが、泡盛マイスターだからこそものすごく聞かれます。
言わないと実は詳しくないんじゃないか?と疑われることさえあります(苦笑)。
百貨店の沖縄物産展などでは堂々とおすすめ泡盛を紹介していますし、イベント等の現場で反応がよかった泡盛や泡盛好きから支持されている泡盛を知ることで、泡盛初心者の方に少しでも興味を持って飲んでもらえるようになったらいいなと思ってまとめました。
目次
初心者向けおすすめ泡盛8選
泡盛もハイボール!樽貯蔵の暖流
巷では泡盛のソーダ割りってほとんどイメージがないようですが、泡盛好きの間では完全に市民権を得ています。特に樽で熟成させた泡盛で作るとウイスキーのハイボールのような味わいなので泡盛初心者にも抵抗なく飲んでもらえるはず。
数ある樽熟成泡盛の中から「暖ボール」という飲み方がキャラ立ちしている神村酒造の暖流を選びました。
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日本酒好きに飲んで欲しい!吟香酵母のエンダー
お酒は飲める。むしろ日本酒は好きという泡盛初心者の方に向けて選びました。
吟香酵母を使っているので吟醸香のする泡盛ender(エンダー)25度です。イメージがわきますか?
いわゆるアル添酒は焼酎が足されているので、雰囲気としては遠すぎることもないように思います。とにかく先入観を捨てて一度飲んでみて欲しいです。飲み比べたら意外とどっちが日本酒か泡盛かわからなくなるかも(笑)。
第81回目のテイスティング勉強会は瑞穂酒造の本田さんをお招きしてエンダーをはじめ話題の3回蒸留泡盛、尚を含む4種類の泡盛を味わいました。
ザ・スタンダード!菊之露ブラウン
30度のスタンダードな泡盛の中から泡盛らしい泡盛ということで有名どころの宮古島の菊之露酒造から菊之露ブラウン30度を選びました。水割りでもオンザロックでもお好みで飲んで欲しい庶民派の銘酒です。
古酒入門編に久米仙古酒ゴールド
泡盛初心者にとって古酒(こしゅ・くぅーす)というとなんだか敷居が高いイメージがあると思います。でも古酒は値段も度数も高いというのは単なる思い込みかもしれませんよ。
味わい、価格も含めて非常にバランスがいい久米仙古酒ゴールド。30度ですが古酒ならではのまろやかな口あたりなのでオンザロックでも水割りでもお好みで。
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じっくりと味わいたい珊瑚礁5年古酒
アルコール度数が35度と聞くと初心者の方はとてもじゃないと思うかもれませんね。
1杯目にというわけではなく、例えば①暖流→②エンダー→③菊之露のよう飲み進めて泡盛に対する先入観のなくなったタイミングで飲んで欲しくて選びました。初心者向けのイベントでは1杯目からラストの古酒までストーリーを重視して泡盛を選んでいます。
5年古酒のほどよい熟成感でストレートでも35度という高度数を感じさせない口当たりです。また、水割り・お湯割りにすると馴染みがよく柔らかな甘味を感じます。飲み方は料理やシーンに合わせてお好みで。
唯一無二の個性を感じて欲しい白百合
知ってる人には説明不要、知らない人には説明不能の白百合の味わい。
以前と比べるとその個性はマイルドになってしまいましたが、それでも「唯一無二」という表現がしっくりくる個性派の白百合です。ウイスキーでいうところのラフロイグ的存在というと伝わるでしょうか?
泡盛業界きっての【個性派】といえば文句なしに石垣島の白百合(しらゆり)です。その独特な味わいは泡盛好きの中でも好き嫌いがはっきり分かれます。知ってる人には説明不要、知らない人には説明不能な白百合の味わい。果たして本当に土の匂いがするのか?泡盛マイスターが噂の真相に迫ります。
白百合は僕が泡盛にハマるきっかけになったとても思い入れがある泡盛です。
美味しいのは言うまでもないし、泡盛をきっかけに素晴らしい仲間に出会えたのでコミュニケーションツールとしても最強だと思っています。でもそれだけなら他のお酒でもいいのかもしれません。僕が泡盛にハマってしまった最大の理由はこういうことでした。
関連|僕にとって泡盛の最大の魅力は「失敗も楽しもう」と思わせてくれる懐の深さです
まるでウイスキーの八重泉バレル
ウイスキーのような見た目ですよね。これはウイスキーのように泡盛を樽で熟成させたものですが、泡盛として販売するには色が濃すぎるので糖や食物繊維を添加して法律上リキュールとして販売されている泡盛リキュールというジャンルのお酒です。
石垣島の八重泉酒造さんの八重泉バレル40度を選びました。飲めばきっと泡盛に対するイメージが変わります。※法律上はリキュールです
きっと泡盛のイメージが変わります!
最後に番外編としてお酒があまり得意じゃない方向けに選びました。初心者向けに僕が企画したオリジナル泡盛なのでここでご紹介しないわけにはいきません(笑)。
30度とか35度なんて無理だわ~という方に水割りで飲んでくださいと言っても飲んでもらえるはずがありません。だから12度にしたのは飲む前に割ったりする手間をできるだけ省いて泡盛に対するハードルを限界まで下げるためです。
日本酒やワインよりも度数が低い泡盛をコンセプトに泡盛のイメージを変える!という意気込んで造ったオリジナル泡盛です。ボトルのまま冷やして白ワインのように飲んでみてください。※おかげさまで完売しました。
【関係者のみなさま】 泡盛の出荷量は14年連続減という状況なので読者の方が飲んでみたいという機会を失わないようにネットや量販店で購入しやすいものを選びました。また多すぎても迷ってしまうと考え過去のイベントで好評だったものから厳選しました。うちの泡盛が入ってないよ~というクレームは受け付けておりません(笑)。
コラム|泡盛ファンの楽園は実在する
イオンモール沖縄ライカムのお酒コーナーを見たときはひっくり返りそうになりました。沖縄県内最大の商業施設サンエー那覇メインプレイスを抜いて、県内最大の商業施設となったイオンモール沖縄ライカムとはいえ、泡盛の売り場が広い!広すぎる!!
さらに、いくら泡盛の本場とはいっても試飲コーナーが充実し過ぎ。こんな風にずらっーと試飲用の泡盛が並んでいて・・・
幻の泡盛の異名を持つ泡波、最近入手困難と言われている舞富名も普通にありました。事情通の方によると、試飲をしようとすると品切れのこともあるらしいです。
県内46泡盛メーカーということは千代泉はおいてないのかも。
そして、ダメ押しはイオン限定泡盛がラックに山盛り!
時間があったら売り場をじっくりチェックしたかったのですが、飛行機の時間もあるし、そもそも今回ライカムに来た目的は「島いろマルシェ×泡盛の日フェア」だったので後ろ髪を引かれる思いで空港に向かいました。
赤嶺にあるスマイルで泡盛を2時間見ていたって泡友のSさんが言っているのを聞いて、「2時間って!」て思ったけどライカムの泡盛売り場になら何時間でも居れそうでした(苦笑)。(2015年11月3日)