泡盛講座を通して泡盛初心者の方が泡盛に対して拒絶反応を起こすのを目の当たりにしました。ヒアリングしてみると「泡盛はストレート・ロックで飲むもの」という思い込みがあったり、「罰ゲームの酒」という悲しすぎるマイナスイメージも浮かび上がってきました。
泡盛が誤解されている・軽く扱われていることを目の当たりにして、なんだか自分が馬鹿にされているような気持ちになって来たんですよね。変な話ですが。
とにかく変な思い込みや「強い・きつい」といった誤った泡盛のイメージが原因なので、泡盛の水割りしかり、その先にある古酒の魅力を初心者に正しく伝えるためには定着した泡盛のイメージを壊さないといけない。そこで、既存の泡盛のイメージを変えるオリジナル泡盛を造ろうと決意しました。
2017年3月、久米仙酒造様とのコラボで泡盛のイメージを変える12度の泡盛が完成しました。泡盛好きをこじらせて司法書士が酒販免許を取って造ったオリジナル泡盛です。
目次
泡盛のイメージを変えたい!
ハイサイ!はじめまして、泡盛マイスターの伊藤 薫です。「泡盛でカリー!(乾杯)」を合言葉に大阪を中心に泡盛を盛り上げようと活動しています。そんな中、泡盛に対して強い・きついというイメージを持っている人が本当に多いなぁと日々感じています。
みんなでわいわい泡盛を楽しみたいのに泡盛が敬遠されている場面を目撃することも多く、悲しい気持ちになることもよくあります。そこで強い・きついという初心者が泡盛に持つイメージを変えることができるようなオリジナル泡盛を造ろうと決意しました。
泡盛に対してこういうイメージを持っている人って多いんじゃないでしょうか?
- 沖縄で泡盛を飲んだことがあるけど、きつくてほとんど飲めなかった
- 芋焼酎はロックで飲むのが好き、泡盛も当然ロックで飲むものと思っているので30度の泡盛は飲みにくい
- 日本酒が好き、泡盛は強いから水割りにしてもきつそう
まずはこういった泡盛は強い・きつい、オンザロックで飲むものという固定観念を捨ててもらうこと。そしてのびがいい泡盛は水割りでも薄くならずに美味しく飲めることを体験して欲しいという思いでオリジナル泡盛のコンセプトを固めていきました。
コンセプトは「つながる」
オリジナル泡盛 第1 弾は那覇市にある久米仙酒造株式会社とのコラボで「つながる」をキーワードに今までにない泡盛をテーマにコンセプトを固めていきました。
- あわもりでつながる
- 味わいでつながる
- ラベルでつながる
- プロップスでつながる

「あわもり」でつながる
久米仙酒造のカリスマブレンダーまっきーこと中村真紀さんとは同じ泡盛マイスターとして出会い、今回一緒にオリジナル泡盛を造ることになりました。これも泡盛がつないでくれたご縁です。市販されている久米仙酒造の泡盛をベースに初心者でも気軽に楽しめるブレンド泡盛を造ります。

「味わい」でつながる
泡盛は30 度以上が一般的ですが初心者でも抵抗なく飲めるように、度数は低く香味は穏やかな味わいを目指してまっきーさんとブレンドを繰り返しました。


「ラベル」でつながる
ラベルは泡盛初心者もコアな泡盛ファンも一緒に泡盛でカリー!(乾杯)しているイメージを考えていました。

このイメージをそのままイラストにしても全然面白くないので、泡盛のラベルで一緒にカリー!(乾杯)してくれる人をSNSで募集することにしました。すると北は北海道・青森、南は沖縄まで全国各地から、そしてなんと海外ベトナムからも想像を超える反応があったので慌てて締め切るという展開に・・・。
「プロップス」でつながる
自撮り・記念撮影の小道具 プロップスをはじめて作ったのは百貨店の沖縄物産展でした。お酒が飲めない人にも沖縄物産展を楽しんでもらいたい、また泡盛に興味を持ってもらうきっかけにしたいと考えてのことでした。

- プロップスがあると自然と笑顔になる
- 初対面でも仲良くなれる
- 飲めない人でも楽しめる
泡盛プロップスをきっかけに楽しそうにしている様子を見て泡盛プロップスをオリジナル泡盛のおまけにすることを思いつきました。

つながるあわもりをキャッチコピーに飲むだけじゃない楽しみ方を詰め込んだオリジナル泡盛のイメージを膨らませていきました。
泡盛のイメージが変わる!おすすめの飲み方

久米仙酒造さんの市販されている泡盛をベースに試行錯誤を重ねて初心者でも気軽に楽しめるブレンド泡盛が完成しました。泡盛は30 度以上が一般的ですが初心者にも抵抗なく飲めるように度数は低く(12度)、香味は穏やかな味わいに仕上げています。
ラベルのテイスティングメモを見てもらえれば「世界一やさしい泡盛」と言わしめた所以がわかってもらえるかと。
- フレッシュなメロンや青リンゴ、食べごろのバナナなどのフルーティな香りの泡盛です。
- 青リンゴのようなすっきりとした甘さ、ほのかな酸味が口の中に広がります。
- 冷蔵庫で冷やすとすっきりしてさらに飲みやすくなるのでオススメです。オンザロックでキリッと冷やしてもいいですよ。

味わい(ブレンド比率)が同じものを30度で販売する選択肢も当然ありました。ありましたが、はじめから度数を12度に下げることにしました。初心者のネックになりかねない「自分で水で割る手間」という面倒くささをなくすためです。
初心者向けなので、泡盛ファンには物足りなく感じるはずです。泡盛ファンは他の泡盛を飲んで一緒に楽しんでくださいね。そして僕と同志の【泡盛サポーター※】なみなさんにお願いです。みなさんのまわりにいる泡盛初心者の方に「こんな飲みやすい泡盛もあるんだよ!」と教えていただけると嬉しいです。
※自分が楽しむだけでは飽き足らず泡盛ファンを増やそうと活動しているお節介な人達(笑)


泡盛でカリー!ブレンドの泡盛らしからぬやさしい味わいを活かしたおすすめの飲み方をご紹介します。
- ボトルのまま冷やしてワイングラスで
- オンザロックでキリっと冷やすのもGOOD
- ソーダ割りでさらライトに
- アウトドアが似合う!泡盛フルーツポンチ
- 豪快でも上品でもいい、泡盛メロン
- 夏に味わいたい!泡盛スイカ
- 熱燗という変化球もあり!?
- 泡盛でカリー!ブレンドの楽しみ方は無限大
ボトルのまま冷やしてワイングラスで

泡盛でカリー!ブレンドはボトルのまま冷蔵庫で冷やしてストレートで飲むのがおすすめです。カリスマブレンダーと一緒に造り上げたこだわりの12度の泡盛の味わいをそのまま感じて欲しいので是非ストレートで味わってください。グラスもキンキンに冷やしてどうぞ!
泡盛でカリー!ブレンドは食中酒、中でも乾杯のお酒をイメージして完成させました。泡盛とイタリアンのペアリング会では、乾杯酒として登場した泡盛でカリー!ブレンドにあわせるお料理として「もずくのガスパチョとポークパッソラミ」と「もずくとグレープフルーツのジュレ」を作っていただきました。


オンザロックでキリっと冷やすのもGOOD
猛暑じゃ生温い、最近の夏は酷暑ですよね。泡盛ファンには薄いと言われることもある泡盛でカリー!ブレンドですがモーレツな暑さにはちょうどいいんです。キンキンに冷やした泡盛でカリー!ブレンドのライトな飲み口と爽快な喉越しが実に美味しい。自分で飲んでどうする?と思って自粛してましたが、暑さに耐えれずガブガブ飲んでます(笑)
オンザロックは氷が融けると薄まるので融けない氷がおすすめです。他の泡盛でも好みの度数に前割りしておいて冷蔵庫で冷やして飲むのもおすすめです。
ボトルとグラスはキンキンに!
— 伊藤 薫@泡盛バカの司法書士 (@itokaoru3) July 30, 2018
クジラ、ペンギン、オットセイと流氷はカッチカチに!
涼しくなったけど思ってたより
全然映えなかった(苦笑)
でもキリッと冷やしてくれるし、氷と違って溶けないからメロンのような甘さをずっと楽しめる( ^ω^ )#泡盛でカリーブレンド pic.twitter.com/BEQNAKcI8e
ソーダ割りでさらにライトに
「ソーダ割りで飲んでます!」とお客様から教えていただいたので、僕には少し薄いかなと思いながらもペリエでソーダ割りに挑戦してみました。アルコールはたぶん7〜8度くらいですね。暑い日の風呂上がりにゴクゴクっと飲んでみたらこれはこれでサイコー!でした。

アウトドアが似合う!泡盛フルーツポンチ

豪快でも上品でもいい、泡盛メロン
半分にカットしたメロンの種を取って泡盛を注げるようにスプーンでメロンを掘ったところに、泡盛でカリー!ブレンドを好きなだけ注ぐという豪快かつシンプルな楽しみ方です。

お次はちょっとお上品な泡盛メロンです。まるくくり抜いたメロンの果肉を凍らせてそこに泡盛でカリー!ブレンドを注ぎます。メロンをくり抜くのは計量スプーンで簡単でできました。使ったのは5mlの計量スプーンです。

サイダーの中に入れても美味しかったので子供も好きだと思います。だから子供が寝た時間にこっそりライブ発信してるわけですが(苦笑)、とにかく凍らせたメロンはいろいろ使えます。
夏に味わいたい!泡盛スイカ
Instagramで知ってずっとやってみたかったスイカとお酒の楽しみ方に挑戦しました。具体的にはスイカにお酒を浸透させて、お酒が染みた果肉を味わうという食べ方です。どうやって浸透させるか?というと、こんな大胆な方法なんです!!

画像のようにスイカに泡盛をぶっさすまでの動画と完成した泡盛スイカを味わうだけの動画です。冷蔵庫で4時間冷やしました。想像よりも注入できなかったので追い泡盛しました。
熱燗という変化球もあり!?
泡盛でカリー!ブレンドの楽しみ方は無限大
一見すると泡盛のソーダ割りですが。

この氷にペリエを注いだものですが、この氷っていうのが12度という低アルコールを逆手にとって凍らせた「泡盛でカリー!ブレンド」なんです。


正直に感想を言うと改良の余地はたっぷりあります(苦笑)。こんな未完成をアップして売れなくなったらどうするんだ~って感じですけど、でも僕のポリシーは「泡盛の楽しみ方は無限大」なので今後の改良に乞うご期待!!
こっちはスパークリングワインとのブレンドです。無駄に女子力が高いと相方にdisられました。
50人で乾杯するラベルが爆誕!
まっきーさんと僕と一緒に泡盛のラベルでカリー!してもらえる人をSNS で募ったところ、北は北海道・青森、南は沖縄まで全国各地から、そしてなんと海外ベトナムからもエントリーをしていただき、ラベルがきっかけで泡盛サポーターと泡盛初心者がつながって総勢50 名でカリー!するラベルが完成しました。

集まってもせいぜい20人くらいかなと、デザインをお願いしていた大石 真也さんと話していたのに最終的には倍以上の50人でカリー!することになるという、なんとも大石さん泣かせの企画に(汗)。大石 真也さんが時間を惜しまずに描きあげてくれた超大作です。絵の密度が濃すぎて完成までにどれほどの時間がかかっているのか?怖くて聞けません。。
ラベルには大石さんがいろいろネタを仕込んでくれているので見れば見るほど新しい発見があります。ラベルに隠された大石コードの謎は僕もまだ全てわかっていません。ぜひ一緒にこの謎を解き明かしてください!


超大作が完成するまでの様子は大石さんがご自身のサイトでまとめてくれています。参考|泡盛のラベルデザイン・似顔絵50人入りイラストの制作
泡盛プロップスで飲み会を面白く!
泡盛でカリー!ブレンドは厚紙でくるっと巻かれたボトルが透明なケースに入っています。厚紙には穴が開いていてラベルの一部が見えるようになっています。「なにこれ?」って思いませんか?


厚紙に書いてある使い方を見ながらハサミやカッターで切り取ると・・・

あっという間に飲み会を盛り上げてくれる名脇役、泡盛プロップスの完成です!

ラベルに登場していただいたお二人に試作品のプロップス作りに挑戦してもらいました。ご協力ありがとうございました。
泡盛プロップスはボトルに巻いて透明な箱の中に入れているので箱のデザインも兼ねています。沖縄物産展で棚に並んだときはこんな感じになりました。

そして泡盛プロップスで泡盛売り場はこんな雰囲気で盛り上がりました(笑)※写真は阪神・阪急百貨店の特別バージョン


みんなで飲みながらわいわい楽しむもよし。ひとりでも自撮りした画像をハッシュタグ#つながるあわもり #泡盛でカリー と一緒にSNSに投稿すれば全国の泡盛サポーターとつながることができるかも!?
メディア掲載情報

- 「作ったるで 関西味泡盛」沖縄タイムス(2017年1月15日朝刊)
- 「泡盛愛好家がオリジナルブレンド泡盛発売!」泡盛新聞(2017年3月10日)