その16 はじめて知った私の過去

私、司法書士伊藤 薫がコクヨのエンディングノートを書いてみた体験談です。1冊のエンディングノートをはじめから最後まで2ヵ月半かけて書いていく中で、感じた気持ちや相続の専門家からみて注意しておくべき点、エンディングノートにまつわるエピソードを綴ったものです。

私が書いているエンディングノートをこの年末年始に両親にも一冊ずつ渡してエンディングノートの書き方について喋っていたら、それがよもやま話になって私の子供の頃の話になりました。

その時にはじめてわかったことがいろいろありました。

昔からことあるごとに「お前はじいちゃんとばあちゃんに育ててもらったんだから」と、両親から言われて育った私。

うちは両親とも働いていたので幼稚園や小学生の頃は朝の支度や家に帰ってからは亡き祖父母に面倒をみてもらっていた記憶があります。 とはいえ、祖父母を敬う気持ちを持つようにという親心から「育ててもらった」という表現をしていたのだろうと思っていたけど、まさに言葉通りでした。

話によると、両親の異動(両親とも教師でした)に伴い生まれた2ヶ月後には両親と離れて祖父母の家で暮らすことになり、7ヶ月後に母がこれまた異動によって近くに引っ越してきてからは夜は母と過ごすようになったけれど、昼は幼稚園に行くまでずっと祖父母に面倒をみてもらっていたらしい。

仕事で母の帰りが遅くなると「湯冷めすると悪いから連れて行ぐな」と、そのまま夜も面倒をみてくれたことも多かったようです。 全然知らなかった話でした。

両親が働いていたけど、寂しい思いをした記憶が一切ないので、祖父母に感謝していましたが、そんなに小さい頃からリアルに面倒をみてもらっていたとは・・・、両親の言葉に偽りはなく、私は祖父母に育ててもらいました。

知らなかったとはいえ、もう感謝の気持ちを伝えることができないのは残念です。

その17に続く。