その12 漏れなく年金の記録を書いておきましょう

私、司法書士伊藤 薫がコクヨのエンディングノートを書いてみた体験談です。1冊のエンディングノートをはじめから最後まで2ヵ月半かけて書いていく中で、感じた気持ちや相続の専門家からみて注意しておくべき点、エンディングノートにまつわるエピソードを綴ったものです。

今回は年金のページです。

そういえば、消えた年金問題(年金記録問題)はどの程度まで解決したのでしょうか?

私も漏れていた年金記録を見つけたことがありました。自分のではなく私が後見人だったXさんの年金記録です。

Xさんとは成年後見の申立てから関わらせていただき、そのときから「もっと仕事がしたいなぁ。私も伊藤さんぐらい若かったらなぁ。」と何度もおっしゃっていたので、Xさんに対して働くことが好きな方なのだろうという印象を持っていました。

それからしばらくしてXさんの後見人に就任し、手続きのために年金事務所に行ってみたところ、働くことがお好きな印象を持っていたXさんの年金の加入期間が思ったよりも短いことがわかりました。

意外だなぁと思って照会をしてみたところ、Xさんのものと思われる約20ヶ月分の年金記録の漏れが見つかりました。16~18歳ぐらいの時に軍需工場で働いていた時の記録がどうやら漏れていたようでした。 氏名と生年月日だけで簡単に見つかるのに、どうして記録が漏れてしまったのかが不思議です。

この20ヶ月では加入期間がまだ短いような気もしますがそれ以上の記録を見つけることはできませんでした。

将来私の記録が漏れてしまってもすぐにわかるように、しっかりエンディングノートに書いておきましたが、私達の世代が65歳ぐらいになった時は、記録じゃなくて、年金制度そのものが消えていないことを願うばかりです。

その13に続く。