
2023年から石垣島の泡盛メーカー池原酒造さんで社会人インターンをさせてもらっています。
泡盛ファン・泡盛マイスターとして10年以上泡盛の応援をしてきました。新しい形で泡盛の応援ができないかと思ったのがきっかけです。
目次
なんで50代でインターン?
新しい形で泡盛を応援したい
泡盛ファン・泡盛マイスターとして10年以上泡盛の応援をしてきたので、この辺で新しい形で泡盛の応援ができないかと考えました。
オリジナル泡盛を造ったことで、僕の周りで泡盛を知り、興味を持ってくれる人が増えたことは、小さいながら1つの成功体験になりました。
一方で、泡盛全体を応援しようとすると力が分散してしまう、対象を絞った方が力を入れやすいと感じたので、1つの泡盛メーカーに絞って応援してみようと思いました。
池原酒造さんにお世話になることにしたのは、僕が泡盛にハマるきっかけになった白百合の酒造所だからです。
社会人インターンをお願いできるような関係を、池原社長と築くことができたのは、白百合で樽貯蔵の実験をしたことがきっかけでした。
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初心に返って、泡盛を応援したいという想いを込めてお願いしました。
ちなみに、最近はアウトドア×泡盛が僕のテーマです。キャンプで泡盛barをするときもメインは白百合です。
正解のない時代を生きる覚悟
「正解のない時代」と言っても漠然としていると思いますが、仕事に関して言えば、キャリアが一本線ではない時代ということです。
いま60歳なら、なんとか逃げ切れそうですが、僕はまだ50歳なので逃げ切れない年齢だと諦めて、正解のない時代に向き合おうと腹を括りました。
「個人事業主は定年がないじゃないか」、という反応もあると思いますが、零細個人事業主なので、定年もないけど、そもそもいつまで仕事があるのか?(苦笑)。
まったく笑えません。
日々あがかないと、あと何年も生き残れないと痛感しています。
生成AIがゲームチェンジャーになると考えれば、これまでのキャリア、経験だって、何の役に立たないかもしれない時代に生きている。
こんな時代に、親が偉そうに子供に何を語れるんだろう?
何もないんじゃないかー(苦笑)。
と覚悟を決めて、親も子供と一緒に挑戦するしかないし、あわよくば、挑戦して上手くいった姿を見せれたらいいなと思ったことも、50代で社会人インターンをする1つの理由です。
自分を安売りしてみよう!
池原酒造さんをはじめ、泡盛を応援したいのはもちろんですが、これも1つの実験です。
藤原 和博さんの本「55歳の教科書」に書かれていた、「やりたい仕事ならば、タダでもやらせてもらえ。それが、成熟社会の坂の上の坂を充実して過ごすヒントになる」を実践してみたいと思いました。
私はよく「自分を安売りしろ」と若い人たちに言ってきました。自分がやりたい仕事を取りに行くときには、同じ収入でやろうと思ったら無理なのは当たり前。やりたい仕事ならば、タダでもやらせてもらえ、という意味です。
ある程度、年をとってきても同じです。これはタダでやっておいたほうがいい、と思える仕事には、お金をもらわない。もらわないことで、さまざまな利点が生まれることがあるからです。
55歳の教科書 148ページ
また、2023年に認定経営革新等支援機関の登録をしたので、無報酬でも泡盛メーカーでインターンをさせてもらうことは、支援機関の活動にも活かせるのではと考えました。
理論的なことをもっと勉強しないといけないのは自覚していますが、理論を知っている人は多いので、現場を知ることの方に活路があるんじゃないかと思いました。
そもそも、支援機関を目指したのはコロナ禍で思うように動けなかった2年間で、司法書士・行政書士の資格を活かす形で泡盛を応援したいと考えるようになったからです。
関連|司法書士が畑違いの認定経営革新等支援機関を目指してみた。
社会人インターンというキーワードから「転職」を連想する方がいると思いますが、もちろん司法書士は辞めません。最近、流行りのリスキリングのつもりです。
【AIに聞いた】 50代で社会人インターンをするメリットは?

ChatGPTに40代50代で社会人インターンをすることのメリットは?と聞いてみると、次のような回答が返ってきました。
社会人インターンは20代30代に限らず、効果が期待できそうです。これまでは、いずれも単発のインターンなので時間を掛けて効果を検証してみようと思います。
40代や50代の方が社会人インターンシップを経験する場合でも、多くの効果が期待できます。
- キャリアの転換: インターンシップを通じて、新しいキャリアへの転換を考えることができます。これは、以前のキャリアパスに不満を感じている方や新しい興味を追求したい方にとって有益です。
- 最新の業界知識の獲得: 新しい業界や分野に足を踏み入れる機会として、インターンシップは非常に貴重です。最新のトレンドや技術を学び、自分のスキルセットをアップデートすることができます。
- 再就職の支援: インターンシップを通じて、再就職の準備や新しい職場での適応力を身につけることができます。特に長期間離職していた方や職場復帰を目指す方にとって、再就職のサポートとなります。
- 自信の向上: 新しい環境で新たな挑戦に取り組むことは、自信を高める絶好の機会です。年齢を超えて成長し、自分の能力や価値を再確認することができます。
- プロフェッショナルネットワークの拡大: インターンシップを通じて、業界内のプロフェッショナルとの新たなつながりを築くことができます。これは将来のキャリアやビジネスの機会を広げるのに役立ちます。
- 新たな視野の拡大: インターンシップを通じて、新しい視点やアプローチを学ぶことができます。これにより、自分のキャリアや人生に新たな可能性を見出すことができます。
40代や50代の方でも、インターンシップを通じて新たな成長や挑戦を迎えることができます。
ChatGPTによる回答
泡盛メーカーでの社会人インターンの現場から
現場だからわかった泡盛の魅力
特定のメーカーのスタッフとして物産展に関わるので、中立的な立場の泡盛マイスターとして関わっていたこれまでとは、事情が大きく異なります。
他のメーカーさんもどことなく、よそよそしい(笑)。
同じ泡盛メーカーといっても、ライバル関係にあるので仕方がないですよね。。
そんなことは、覚悟の上です。
物産展の現場に立って観察していると発見があります。
- 泡盛はファンに支えられている
- きっかけがあれば、初心者でも泡盛を購入してくれる
- 意外と泡盛ファン、沖縄ファンは存在している etc.
そんなことは現場に立たなくてもわかると言ってしまうのは簡単ですが、それは詭弁だろうと思います。
泡盛のことをよく知っているとか、泡盛マイスターを持っているとか、なんてことはどうでもいいんです。やっぱり、生の情報は貴重です。現場を見たからこそ、自信を持って発信することができます。
もっと言えば、やればできると思うだけでやらないよりも、やってみてできなかった方に価値があると思っています。
社会人インターンを通して、いままで出会えていなかった泡盛好きな方とつながることができました。そして、テイスティング会や泡盛イベントに来てもらって、より深くつながることができています。
現場で目の当たりにした池原酒造の濃いファンに関しては、話が長くなるので、機会があれば別の記事でまとめようと思います。
白百合ナイト 【2023】
この度、ご縁があって白百合の池原酒造さんで社会人インターンをさせてもらうことになりました。試用期間なので、まずはお試しに白百合ナイトのお手伝いからスタートしました。

東武百貨店池袋店 【2023】
本格的なインターン第1弾は、東武百貨店池袋店で開催された沖縄物産展の売り場のサポートでした。

僕が泡盛にハマったのは白百合との衝撃的な出会いがきっかけなので、気合いを入れるためにハチマキを新調しました。
この度、ご縁があって白百合の池原酒造さんでインターンをさせてもらうことになりました。第1弾は東武百貨店池袋店で8/10(木)から開催される沖縄物産展の売り場のサポート(僕が売り場にいるのは11日と12日)。僕が泡盛にハマるきっかけは白百合なので気合いを入れるためハチマキを新調しました。 pic.twitter.com/fRNlXmj7yV
— 伊藤 薫 (@itokaoru3) August 3, 2023
阪神梅田本店 【2024】
昨年の東武百貨店に続いて、今年は阪神梅田本店の沖縄物産展のサポートをさせてもらいました。

参考|阪神のめんそーれ沖縄
物産展前日のテイスティング会、そして、3日間の社会人インターンを無事に終えることができました。

阪神のめんそーれ沖縄にお越しいただいたみなさん、池原酒造を応援していただいたみなさん、ありがとうございました。
そして、関西の泡友さんはじめ僕の社会人インターンを応援してくださった皆さんに最大級の感謝です。ありがとうございました。

楽しく、学びの多い社会人インターンでした。物産展を見に来た子供達も何か感じるところがあったようです。
間借りbarをやっているからなのか、立ち仕事も少し慣れてきました。
もし、お役に立てそうなことがあればお声がけください!
東武百貨店池袋店 【2024】
東武百貨店は2年目なので去年顔を覚えてくださったお客様もいて、アウェイだけどホームみたいな雰囲気でした。
SNSでも交流できるけど、直に泡盛ファンのみなさんと交流できたのは良い刺激になりました。

打ち上げも楽しかった。楽しすぎて飲み過ぎてホテルのチェックイン間に合わなくて危なかったです。
もうちょっと飲み過ぎたら、二日酔いで使い物にならなかったと思います(苦笑)。
普段と違う職場、違うメンバーと仕事をするのはいい経験になりました。普段の仕事は年上の方と関わることが多いので、社長をはじめ、まわりが自分よりも年下ばかりなのも新鮮でした。

司法書士の業界に入ったのが33歳なので、未だに若手のつもりでしたけど、年齢的には若手どころかソフト老害といわれるようなところにいるので、いろいろ感じるところがありました。老害と言われないように気をつけます(笑)。
とにかく、スタッフのみなさんも濃い白百合ファンばかりで楽しい2日間でした。ありがとうございました。
あべのハルカス近鉄本店 【2024】
どう見ても次男にしか見えない子供が物産展の中を一人で歩いていると思ったら、次男でした!
サプライズで物産展に遊びに来てくれました。前日から友達の家に泊まりに行っていたので、完全に油断してました。

普段はなかなか見せれないので、父親が働く姿を見てもらえて良かったです。司法書士ってどんなことする人?ってなってると思いますが(笑)。
11月にあべのハルカス近鉄本店で開催された「にっぽんの離島物語 同時におきなわ島人フェア」で、池原酒造さんのブースをお手伝いしました。
社会人インターンで得た気づき
露出は正義
「露出」という表現が適切かどうかはさておき、この2年で物産展だけでも5回経験しているので、泡盛メーカーで社会人インターンをやっていることを十分に発信できたのではないでしょうか。
これまでは関西限定だったので、東京の百貨店で物産展のサポートをしたことは、特にインパクトが大きかったと思います。
インターンなので交通費を負担してまで、東京に行ってますが、お盆に実家に帰省するタイミングに合わせていたと言えば、見え方は少し変わるかもしれませんが。
これもザイオンス効果といえるかもしれませんが、この2年を振り返ると、泡盛関連、それ以外も問合せの件数が確実に増えました。
安売りしないと出番はこんなになかったと思うので、自分を安売りすることは、“あり”だと感じています。
再発見した自分の強み
失敗することを、あまり気にしていないということを自覚しました。
もちろん、大失敗は嫌ですよ。
社会人インターンじゃ大失敗するはずもないですし、失敗と言うよりも「やってみたけどしっくりこない」とか、「いい年して何をやってるの?」と失笑される程度のことです。
失笑されていることを、本人が気づいていないだけだったりして(笑)。
自分の強みというのは、とりあえず、やってみようと動けるフットワークの軽さです。
現状の働き方にしがみつかないとか言うと格好いいのですが、ノリで動いているところがあります。
フットワークの軽さを自覚できたことで、間借りbarを始める後押しになりました。

社会人インターンの経験が間借りbarにつながるというのはやっぱり不思議な感じがしますが、間借りbarを6回開催して妙に納得できています。
わちゃわちゃの空気感は物産展も間借りbarも同じだなとか、1日立ちっぱなしでも社会人インターンで慣れてるからなぁとかそういうことです。
インターン期間中なので、間借りbarやイベントで使うお酒は池原酒造の泡盛が中心です。

ワークライフブレンドという働き方に活路あり!?
ワークライフバランスではなく、最近は仕事とプライベートとの区別をつけない、ワークライフブレンドという働き方があるみたいですね。
例えば、仕事で得た知識をプライベートな時間で活かしたり、有給休暇を取得して向かった旅行先でひらめいたアイデアを仕事に活かしたりといったようなこと。そのライフスタイルの根底には、『仕事もプライベートもひとつの人生としてまるごと楽しむ』という考え方があります
参考:https://toranet.jp/contents/real/work_woman/15954/
さて、社会人インターンは仕事なのか?遊びなのか?
無報酬なので、いわゆる仕事ではないのかもしれません。
でも、個人事業主にとって営業活動も大切な仕事です。広告費を払うことだけが営業じゃないと思うし、効率的かどうかは別として人とリアルにつながることも大事な営業活動です。
実は、池原酒造さん以外でも、泡盛以外でも社会人インターンっぽいことを無報酬でやっています。

関連|VANJAM 2024@大垣市かみいしづ緑の村公園
関連|まいど de 泡盛 ~主役は島酒~
週末に何度かこういうことをしていると、休みの日だからと言って家でぼーっとしたいという性格じゃないことに、改めて気づかされました。
誤解を恐れずに言うと、インターンを遊びと認識しているんでしょうね。遊びといっても適当にやっているというわけじゃなく、むしろ真剣にやっています。
厚かましい話ですが、今日だけは池原社長の右腕?酒造所のナンバー2?になろうという意気込みで物産展の現場に立っています。
普段の仕事も依頼者に寄り添うパートナーという気持ちでいますし、慣れない物産展で大変な社長の負担をできるだけ軽くできればと思って関わっていました(土地勘のある大阪では特に)。
自分が出店しているわけではないので正直気は楽ですが、最強の助っ人になる意気込みでやっています。
それでも、やっぱり仕事とは違うと感じていると思います。
だから、社会人インターンという非日常体験は心身のリフレッシュにつながっていると思うんですよね。
そもそも、バイト(報酬あり)なら多少嫌でも引き受けるかもしれないけど、ボランティア(報酬なし)なら嫌ならやらないじゃないですか。
好きでやっているからこそ、仕事ではなく遊びと認識している。これは間違いなくあると思います。
また、家族との時間も大事な視点ですが、長男が中学生になって週末は家族とべったりというのは無理があるし、家族それぞれが自分の時間を過ごす中で、こういう働き方もありだなと思いますね。
仕事と遊びのバランスを取ることよりも、仕事と遊びの境目がなくなることが理想ですし、遊んでいるようで実はちゃんと稼いでいるお父さんというのが僕の理想の親父像なので(笑)、ワークライフブレンドが実現できたらいいよなぁと。
身体を休める日が減ってしまうのは事実なので、睡眠はしっかり取るように心がけています。

もう少し検証したいので、池原酒造さんが出店しないイベント、物産展なら他のメーカーさんからのインターンのオファーはウエルカムです。
もし、2つのオファーがバッティングしたときは報酬が高い方で!
冗談はさておき(笑)、お問合せ、ご相談は大歓迎です。
最後に残るのは貢献感なのか
今回のインターンは無報酬なので、バイトではなくボランティアです。
無報酬のボランティアだからこそ、気がついたと思いますが、自分の時間を使う以上、喜んで欲しい、貢献したいという気持ちが自分の中にしっかりあることを確認しました。
特にボランティアに関心があるわけではないので、少し意外でした。
僕は73歳まで働くつもりですが、収入の面だけでなく、感謝されたり、誰かの役に立っているという感覚を、長く得たいという願望が根底にあるのだろうと思います。
お金がある人が寄付をするのは、まさにこれじゃないですかね。こういう貢献欲は誰でも持っていると思います。
僕はあげれるほどのお金は持っていないので、自分の時間や経験を差し出すことで、少しでも貢献できるような、働き方、生き方ができるように、少しずつ準備しているのかもしれないと客観的に分析しています。
本当に役に立ったか、喜んでもらえたか、ということよりも主観の満足感でいいんです。今日は、なんだか良いことが出来たような気がする、これでいいんだと思います。
結局のところ、年齢を重ねて、最終的に辿り着くのは、「嫌われる勇気」で導きの星として紹介されている「他者貢献」なのかもしれませんね。
まだ言語化できていないので、貢献感の話はこの辺にしておきますが、無報酬のインターンだからこそ、気づけた視点じゃないかなと思います。