泡盛好きのみなさんに手伝ってもらって2年振りに3つの甕の仕次完了。美味しく育ってるみたいで安心しました。次は1年後?それとも9月の古酒の日?楽しみです😊
目次
2年振りの仕次(しつぎ)
甕で始めた古酒作りは13年目に入りました。中の泡盛は忠孝酒造さんで自分で仕込んだ泡盛です。
前回の仕次から2年以上経ってしまいましたが、事務所に甕があるので、仕次がいつでもできるわけじゃないので、仕方ないですね。

ひとりでやってもいいんですが、もし仕次を体験したいという方がいたら、体験会をしようと思います。
汲み出した泡盛を飲みながら割烹よし田さんのお弁当を食べる会。ひとりじゃ飲めない40年古酒も振る舞います。
やってみたい人いますか?4人集まったらやります。
というSNSの投稿がきっかけで今回の仕次体験会が実現しました。
まずは、3つの甕の中の泡盛の健全性を確認します。香りと味わいを確かめて、泡盛の健全性をしっかりチェックしてもらいました。
甕の中の泡盛は美味しく育っているようで安心しました。
準備が整ったので、仕次をはじめていきましょう!
①この柄杓で2回分、約一合分の古酒を一番甕(親甕)から汲み出します。

②続いて、汲みだした分を二番甕から一番甕に補充します。

③同じように三番甕から二番甕に補充します。

間にセロファン紙を挟んで甕の蓋を締めて、蓋に被せていた布を戻せば仕次は終了です。

セロファン紙を挟むのは泡盛の揮発を防ぐためらしいので、破れていなかったので今回は同じものを使いました。
樽詰め体験
せっかくの機会なので、仕次だけじゃもったいないと思って、樽詰め体験もできるように泡盛を準備していました。
事件が発覚したのは、体験会の数日前。
念のために樽の状態を確認しておこうと、棚から樽を取り出すと思っていたよりも、軽い。
ん!?
樽を左右に振っても、まったく音がしません。
少し前に確認したときは、ちゃぷちゃぷと音がしていたので確かに泡盛がありました。
樽からの漏れは確認できなかったので、短期間で一気に蒸発したのか?樽の中が空っぽになってしまいました。
最初に樽詰めした時から約5年。

テイスティングしたり、一度取り出して他の泡盛を入れたり、試行錯誤を繰り返していたので樽の中の泡盛が少なくなっているという自覚はあったのですが、まさか空になっているとは!?
話を今回の樽詰めに戻します。泡盛は粗濾過の白百合43度の一升瓶を2本注ぎました。
今まではラップを挟んで蓋を締めていましたが、今回はより揮発を防ぐことができるようにビニール袋を四重にして使いました。

漏れはなくても、天使のわけまえが多い樽かもしれないので、予期せず空になることがないように、この会を定期点検の機会(試飲と補充)として定期的に開催しようと思います。
自由研究では熟成期間1ヶ月までの樽フィニッシュを試していましたが、今回は長期熟成酒を目指します。
関連|泡盛マイスターの自由研究|キャンプがもっと面白くなる焚火酒をつくりたい!
宴の始まり
泡盛好きのみなさんに集まってもらったので、甕から汲み出した古酒だけじゃ納得してもらえないと思い、こんなお酒を準備しました。
- 白百合
- 粗濾過の白百合(樽詰めしたもの)
- シングルカスク原酒「ToRETOUR CASK223」
- 八重泉原酒
- and more.
では、詳しくみていきましょう。
乾杯は能登半島地震の復興支援ラベルの白百合。ロットの関係で普段の白百合とは違う芳ばしい味わいを楽しんでもらいました。

こちらは樽詰めに使った白百合です。全部は樽に詰めずに試飲用に少し残していました。酸味・苦味が差し入れてもらったチョコとバッチリ合いました。

樽から取り出した泡盛も試飲する予定でしたが、空になっていたので八重泉さんの樽で造った泡盛リキュール、「ToRETOUR CASK223」を飲んでもらいました。
樽に詰めていた八重泉原酒の残り(樽詰めしたときに残しておいたもの)と飲み比べました。

家族旅行の帰りに小岩井農場に寄った両親がお土産に買ってきたレーズンバターを正月に食べました。
「昔も家族でよく食べていたなぁ」と懐かしい話で両親が盛り上がっている間も、ベリー系の酸味、ブドウの皮の様な苦味が印象的な泡盛リキュールと合わせたら最高なんじゃないか?とひそかに妄想していました。
でもレーズンバター1本は一人で食べるには多すぎるので、その機会をうかがっていました。仕次体験会で合わせてみましたが、予想以上に最高でした。
2019年に瓶詰めした「ToRETOUR CASK223」はさらに味わいを深く進化しているみたいです。
今回の本命は一番甕から汲み出した古酒です。一番甕の中で一番古いものは忠孝酒造の手造り泡盛2011なので、かれこれ13年古酒に育っています。酸味と海藻系の味わいが印象的でした。

ラストを飾るのは泡盛館さんの昭和57年製造の首里王です。昭和57年は1982年だから、かれこれ43年古酒。
恐れ多くて一人じゃ飲めない古酒なので、100mlだけみなさんと味わいました。


お弁当は割烹よし田さんのお弁当を準備しました。毎回中身は変わりますが、毎回参加者のみなさんに満足してもらっているお弁当です。

この日は大寒波の予報だったので早めに終わるはずだったのですが、雪は降らないし、雪予報を心配して早くスタートしたのを良いことに、宴はまだ続きます(笑)。
光龍の飲み比べセット(神谷酒造所)や泡波(波照間酒造所)、おつまみを差し入れていただいたらしょうがないですよね(苦笑)。延長戦まで存分に楽しみました。

仕次の前の手の消毒に使ってもらおうと準備していたYAESEN77も飲みました。与那国島では花酒が宗教的な用途に使われているという話から興味を持ってもらえたので高度数の泡盛の味見です。
YAESEN77は消毒用アルコールとしてスプレーボトルに入れて事務所で使っています。

古酒の仕次を手伝っていただいたみなさんと甕の集合写真。貴重なお酒の差し入れ、そして片付けまで手伝っていただき感謝です。ありがとうございました。
次回の仕次体験会は優先的にお声がけさせていただきます。

