相続手続きケース2 B子さんの場合

B子さん画像数ヶ月前に父が亡くなりました。遺言書はありませんが、遺産と言えるのは自宅の土地と建物ぐらいでしょうか。家族構成は、母と子供は私1人です。父は母とは再婚だったため、父と前妻との間にCさんという息子が1人いるようですが、まったく面識がありません。

母が高齢のため今後は同居して面倒をみていくつもりなので、自宅は私名義に変更しておきたいのですが、母は認知症の傾向があり、父が亡くなってから症状が悪くなっているようです。
今後の手続きをどのように進めていいか分からず困っています。

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父の相続人になるのは、母と私ですか?

まず、亡くなられたお父さんの配偶者であるお母さんが相続人になります。
次に子供であるB子さんと、お父さんと前妻との間の子供であるCさんが相続人になります。
前妻は相続人にはなりませんが、前妻との間の子供であっても子供にかわりはありません。
相続分はお母さんが2分の1で、B子さんとCさんは4分の1ずつになります。

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認知症の母を交えて協議できるか心配です。

認知症の人は有効な法律行為をするための判断能力が十分ではないと判断されると、遺産分割協議はお母さんのために成年後見人の選任を申し立てて、その後見人がお母さんに代わって遺産分割協議を行う必要があります。

成年後見人には司法書士、弁護士等の第三者を選任することや、家族がなることもできますので、B子さんがお母さんの成年後見人になることもできます。費用(成年後見人の報酬)を考えれば、家族が成年後見人になる方が負担は少ないでしょう。

ただし、もしB子さんが成年後見人になった場合、B子さんも遺産分割協議の当事者ですから、いくらお母さんに不利にならない結果であっても、遺産分割協議にお母さんの成年後見人として参加することはできません。

その場合は、遺産分割協議の当事者でない第三者を後見監督人として選任するか、特別代理人の選任を申し立てる必要があります。

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Cさんから法定相続分を請求されていますが、父の主な遺産は自宅だけで、Cさんの法定相続分に見合う遺産はありません。Cさんは、自宅を売ってその代金から4分の1をもらえればいいと言っていますが、自宅を売るつもりがないので困っています。

この場合、代償分割という方法があります。例えば、B子さんが自宅を受け取るかわりに、B子さんがCさんにCさんの法定相続分に見合う金銭を支払う方法です。
ただし、この方法は法定相続分に相当する資金がなければ難しいかもしれません。