泡盛とスパイスを楽しむ会を開催しました。きっちり作り込まない実験的な会で、コンセプトは企画会議です。古くからの友人、今年ご縁があった方、初めましての方に参加してもらいました。
はたして、どんな化学反応が起きたのか?
目次
選んだ泡盛は?
泡盛は、今回のテーマ「スパイス」から連想して僕がこの3種類の泡盛を選びました。
- ①暖流30度・神村酒造
- ②白百合イヌイ44度・池原酒造
- ③残波プレミアム14年古酒43度・比嘉酒造

ジャンルで言うと、樽貯蔵と古酒、それからあの泡盛は入れないとまずよなぁと思って選びました(笑)。
スパイスといえば、こんな感じになるのは泡盛通のみんさんにはわかってもらえるんじゃないかと。
この記事を書くときに、6年前にスパイスカレーと泡盛のイベントをしたときの泡盛と全く同じだったら成長がないなぁと、おそるおそる見返してみましたが、大丈夫でした。

かすってましたけど(笑)、進化していると思います。
お店の泡盛、差し入れてもらった泡盛もあって、イベント当日はこんなラインナップになりました。

泡盛フレーバーホイールのコースターとテイスティングノートを用意していたので、乾杯の前に、軽く泡盛テイスティングのイロハから。
今回のメンバーは6名中3名が泡盛マイスターだったので、軽くのつもりが軽くなかったかもしれませんけど。
泡盛でスパイス料理を味わう
素人が気安く“スパイス料理”と言っていいのかわかりませんが、オーナーシェフのあづささんが今回のイベント用に特別にカルパッチョ、グリル、スパイスカレーを準備してくれました。
まずは、クラッカーに載ったイチジクとサワークリームチーズ。スパイスはパプリカ、黒コショウが効いています。

美味しい、美味しいと言いながら純粋に楽しめばいいんでしょうけど、一品目なので必要以上に合う泡盛と飲み方を探してしまっていました。
そういう会にするつもりだったんですけど(苦笑)、真剣になり過ぎるのはちょっと違うのかな?なんて思ったり。
お次は、にんにく麹、柚子胡椒、ツリーレッドマスタード、ピンクペッパーと色々な味わいが楽しめるハマチのカルパッチョです。ハマチと聞いて、魚の大きさが気になってしまったのは釣り人の性ですね(苦笑)。

暖流を選んだときから、暖流の飲み方はソーダ割り(暖ボール)をイメージしていましたが、スパイスに負けないように泡盛を合わせようとすると、飲み方はストレートを選んでました。
脂っこいお料理をさっぱりといただくのにソーダ割りはベストマッチなのかな?
イベントの最初にストレートでテイスティングをしているからかもしれませんが、いろいろ考えてしまいます。
こちらは、じゃこをちらしたヒイカとチンゲン菜の炒め物。

中華料理を連想する味わいです。フェンネルの味付けと、白百合イヌイの乳酸のニュアンスが妙にハマっていたと感じたのは僕だけじゃなかったみたいです。
フェンネルです。最近、話題のフェン〇ニルじゃないですよ!
こちらはチキンと万願寺唐辛子のグリル。スパイスはカスリメティというもので、フェネグリークの葉を乾燥させたハーブらしい。カレー粉はスリランカのカレー粉なんですって!?

残波プレミアム14年古酒はストレートではなく、トワイスアップにして合わせてみました。トワイスアップにすると度数が下がって柔らかさが出るので、スパイスを優しく受け止めてくれるような印象を受けました。

メニューは当日のお楽しみということになっていましたが、〆は予告通りスパイスカレーです。育ち盛りのおっちゃんなので、飲み会の最後に米を食べれるのは嬉しい(笑)。

ここ数年で、苦手だったパクチーをもっと欲しいと思うほどに成長しました。
泡盛の会ですが、あまり泡盛に馴染みのない方も参加されていたので、泡盛に対する素朴な質問が糸口になって会話が盛り上がります。
古酒から熟成した米の酒ということで紹興酒の話になったり、紹興酒は醸造酒だから蒸留酒の泡盛との違いを掘り下げたり。
そして、「そもそも、泡盛は米で造られているんですね。」といった具合に、泡盛の基本を知ってもらえると、泡盛を飲みなれている僕らも基本的なところから説明をしながら初心に帰り新鮮な気分になることができます。
見慣れない薄紫色のラベルの泡盛を気になった方は、流石です。

こちらはMさんの沖縄土産の泡盛、ウートートーです。知る人ぞ知る、今帰仁酒造さんの墓前・仏前・神御願事専用泡盛です。
専用ってことはないんでしょうけど、それ以外の用途も思いつかない。
見たことはあったけど飲むのは初めてです。20度というのもはじめて知りました。やんばるにある酒蔵なのも影響しているのかな?
そもそも、泡盛の三合瓶自体を仏壇の酒と言ったりするみたいですが、ウートートーは二合瓶でした。 関連|泡盛の三合瓶の秘密|容器から泡盛の魅力を探ってみた
それにしても、どのお料理も美味しかったです。それもそのはず、AZUCURRYlab.のオーナーの内藤あづ紗さんは、スパイスのプロなので、スパイスを使ったお料理が美味しいのは当然なんです。
スパイスカレーせんべい、レトルトカレーの監修を多数手がけておられます。そして、監修されたスパイスカレーパンは大阪・関西万博で販売中です。

僕も食べてみましたが、大阪で1番おいしいんじゃないですかね。知らんけど(笑)。
酔い気分になってメモを取れてなかったり、そもそも美味しさをわかりやすく伝えるための表現力が乏しいことが悔しいです。文面から美味しさがちゃんと伝わっているかなぁと不安になります。
さて、今回の泡盛は「スパイス」から連想した泡盛を中心に選んでみましたが、スパイスの効いた味付けをやさしく受け止めてくれるような泡盛、例えば、島うらら、エンダーといった銘柄が合いそうといった感想もありました。
一方で、泡盛とスパイスをぶつけ合う、対決の様なイベントも面白いかも?とか、むしろ、逆に合わないお酒を見つけるイベントも面白そうという意見もありました。
最後は全員で記念撮影!

久しぶりにタイマー使って撮ったので80点ですね。楽しそうな雰囲気が撮れているので良かったけど、ちと悔しい(笑)。
楽しそうなアイデアが出まくり
泡盛とスパイスが対局にあるとまでは言いませんが、泡盛と言えば一般的には沖縄料理なわけだし、スパイスと言えばお酒はジンになるのかな?
普通に考えれば、あまり親和性が高いとは言えない両者のコラボだったので、手探りの実験的な企画として、みなさんから出た率直な感想や意見をA3の用紙に書きとめながら進行していました。
終わって整理すると、こういったアイデアが出てました。
小さいスプーンでカレーを食べながら日本酒を飲むと美味しい、日本酒とカレーのイベントはどうだろう?
ビールや日本酒とフルーツを組み合わせるイベント。凍らせたフルーツとお酒、フルーツとお酒で合わないものはないんじゃないか?
飲んでみて、食べてみて、その組み合わせが好きかどうかをひとりひとり決めるイベントはどうだろう?
その土地に特化した酒を集めて飲み比べるのも面白そう
中でも盛り上がったアイデアは、お米にまつわるものでした。
泡盛、米焼酎、粕取り焼酎、紹興酒、日本酒、他にもあるかな?お米のお酒の会とか面白そうですねと盛り上がりました。
日本酒は好きだけど、泡盛は苦手という人にも参加してもらって、ブラインドで飲み比べとか面白そうじゃないですか。
会場の近くに、米のモニュメント(堂島米市場跡碑)があるのも、何かの縁だと思います。
今回の会場は、AZU CURRY 北新地さん です。大阪市北区堂島浜1ー4ー4 アクア堂島フォンターナ1階
住所を見るとビルの1階にあるように思うかもしれません。ビルではあるんですけど、独立した一戸建てみたいな建物で、完全な個室のような落ち着いた雰囲気のお店です。わかりやすく説明できてるのか?微妙ですが。

開催したのが土曜日の夕方だったので、静かな環境で泡盛とスパイスの世界に浸ることができました。ありがとうございました。
近くに堂島米市場跡碑「一粒の米」があることだし、AZU CURRYさんがお米の魅力を発信する場になるのも面白そうですね。