泡盛のコーヒー割りを知っていますか?
ファミリーマートの泡盛コーヒーが話題になったので、知っている方が多いかもしれませんが沖縄では泡盛をコーヒーで割るのは一般的な飲み方です。
ドリップ式やコーヒー豆から自宅で作る泡盛コーヒーまで泡盛コーヒーの楽しみ方をご紹介します。泡盛の牛乳割りも定番なので、濃く作りすぎた泡盛コーヒーはミルクを入れてカフェオレ風にどうぞ!
目次
沖縄では定番!泡盛のコーヒー割り
コーヒーで割る泡盛の飲み方です。ルーツは2008年に久米仙酒造さんが発売した「泡盛コーヒー」と言われているようですが、はっきりしたことはわかりません。缶コーヒーなどで自分で割るだけでなくファミリーマートの泡盛コーヒーのようなプラカップをはじめ瓶やドリップ式のものまで商品化されています。
いくら定番だといっても泡盛マイスターが普通にコーヒーで割るのは面白くないので変化球的なものをご紹介します。これはアイスコーヒーで作った丸氷を入れた泡盛です。
氷をクルクルと回すと透明な泡盛に少しずつコーヒーの色がつくのをイメージしていたのに一気に色がつきました。苦味が強かったので珈琲と泡盛選びに改良の余地がありますね。
こちらは逆バージョンと言っていいのか?牛乳で作った氷に自家製の泡盛コーヒーを注いでみました。
のっけからとばしてしまった感があるので、少し落ち着いていきましょう。こちらのヘリオス酒造さんの泡盛コーヒーは苦味→甘味を感じるブラックなタイプ。12度ですがアルコール味はしっかり目で家にあったくるみ黒糖と合わせてみたらベストマッチでした。
半分飲んだところで友人が作る炭酸珈琲玄武を真似てペリエで割ってみたら、あら不思議!軽快でドライな飲み口に変身したので泡盛初心者にも全力でオススメしたくなりました。やっぱりフツーには終われませんね(苦笑)。
泡盛焙煎コーヒーってなんなの?
だいぶ前になりますが、国際通りにある琉球珈琲館で泡盛焙煎コーヒーを飲んだことがあります。
言われてみれば泡盛の効果でしょうか?味わいに深みが増しているような気がしました。
結局のところどの辺が泡盛焙煎なのかというと、焙煎するときに泡盛をふりかけて作られているようです。お店には販売用の泡盛焙煎コーヒーもありました。
- 菊之露
- 暖流
- 琉球
これはお土産で買ったドリップ式の泡盛焙煎コーヒーです。アルコール分はほとんど蒸発しているようなので朝飲んでもたぶん大丈夫です。
自家製泡盛コーヒーの作り方
珈琲豆を泡盛に漬けて作る自家製泡盛コーヒーの作り方を紹介します。珈琲豆はどんな状態で泡盛に漬けるのか?2つのパターンを思いつきましたが、どちらがいいのか悩むのは時間の無駄なのでどちらもやってみました。
- ①豆のまま
- ②粗挽きにして
結論から言うと、粗挽きした豆は長く漬けると良くない香りが出るということがわかったので、本番では挽かずに豆のまま漬けました。ただ豆を泡盛から取り出すタイミングは間違えてしまいました。。
何事も経験ですね(苦笑)。
2つの方法で漬けてみたときのレポートを紹介します。
- 泡盛に対してどのくらいの珈琲豆が必要なのか?
- どのくらいの時間漬けておけばいいのか?
わからないことが多かったので、お世話になっている珈琲焙煎師G氏に抽出に必要なコーヒーの量などを教えていただきました。ありがとうございました。
豆のまま泡盛に漬ける作り方
これは泡盛(30度)に漬けて2日経過したときの様子。
このときは琥珀色の液体に浮く豆がはっきり見えていたので、部屋に飾っても絵になるかなと思っていましたが、気がつけばいい色というか濃すぎて中の豆が見えません。目を凝らしても中身がなにか見当もつかない(汗)。
この状態でもうかれこれ1ヶ月になります。
挽かずに豆のままで漬けるなら、時間をかけてじっくり抽出したいと思っていましたが、1週間程度でしっかり色はついていました。最初は浮いていた豆が沈んだ頃がちょうど飲み頃という記述をネットでみたのですが、おそらく数日で沈んでいたと思います。
飲んでみると雑味が半端ない!1ヶ月は漬けすぎですね。でも泡盛コーヒーは普通のコーヒーと比べると砂糖を入れていないのに甘さをしっかり感じました。泡盛コーヒーならではの味わいでしょうね。
いくら休日でも朝からこの泡盛コーヒーを飲むのはやめた方が無難です。30度の泡盛をストレートで飲んでいるのと同じことなので(笑)。
粗挽きした豆を泡盛に漬ける作り方
夏休みのアサガオ観察日記調になってますが、粗挽きした豆を使って10日間その経過を観察してみました。
3月●日 泡盛にコーヒー豆を漬けてみた。どんなことになるのか?楽しみで今日はなかなか眠れそうにない。
漬けたコーヒー豆はG氏お薦めのアイスコーヒーミックスの粗挽き。泡盛に豆をそのまま入れると飲む時にフィルターで濾さないといけないのでG氏のアドバイスでティーバッグに入れました。
3月●日 1日経過 だいぶ色がついてきた。色・香りはコーヒーだ。飲んでみると薄くてアメリカ~ンという感じ。
3月●日 2日経過 苦味が強く、コーヒーの余韻を長く感じる。
3月●日 3日経過 所用で帰りが遅くなったので観察はお休み。遠目に見る限り変化はなさそうだ。
3月●日 4日経過 苦味もさることながらアルコール味を強く感じる。味見のためにどんどん量が減っている(笑)、少し味見の量を減らないと(汗)。
3月●日 6日経過 アタックが強い。アルコールのピリピリ感がすごい。
3月●日 10日経過 香りというか臭いがすごい(らしい)。
自分じゃわからないけど早くなんとかしてくれ!と相方が声を荒げるほど。よくわからないけど泡盛コーヒーに何かが起きてる!?
10日間漬けていたのでコーヒーの苦味(雑味?)はありますが、泡盛の甘味はしっかり感じました。この見た目に騙されてコーヒーと思って飲むと足元すくわれますね、確実に(笑)。
自家製泡盛コーヒーの美味しい淹れ方
この泡盛コーヒーは珈琲豆を豆のまま1年半以上泡盛に漬け込んで抽出した自家製泡盛コーヒーです。泡盛は菊之露(一般酒)を使いました。
ハンドドリップのようにフィルターで泡盛コーヒーを濾します。
カップに入れた泡盛コーヒーに好みの度数(味わい)になるようにお湯を注いで完成です。
珈琲豆を泡盛に漬けていた期間が長いので、なかなかの苦味をかもし出しています。一方で時間の経過と共に泡盛はまろやかになり飲みやすくなってる気がします。自家製泡盛コーヒーと一緒にいただくのはFOCEのモンブラン。
FOCEのモンブランは見た目のインパクトが大なのでモンブラン好きとしては1回は食べてみないと!と買ってみました。
昔、粘土を髪の毛に見立ててカットして遊ぶおもちゃがありましたが、モンブランを見るたびに思い出します。それにしても上品なお味、中の生クリームは甘過ぎずちょうどいい。630円のお値段も納得してしまう上品かつ高級感漂う一品です。
泡盛コーヒーとモンブランの甘さとちょうどよくて、バランスがいいマリアージュになっております。ちなみに朝ではなく夜に飲んでいます。
食べ応えのある進化系泡盛コーヒー
泡盛コーヒーの新しいスタイルが閃きました!まずはアガーで自作した泡盛ゼリーを細かく刻みます。
かなり無理すれば、タピオカに見えないこともないということで・・・
カットした泡盛ゼリーをタピオカに見立ててアイスコーヒーを注ぎました。これが泡盛コーヒーの新しいスタイル!泡盛ゼリー×アイスコーヒーです!
これが実に苦い(笑)。
自作したゼリーが苦いのはわかってましたがコーヒーも苦かった(紙パックの無糖のもの)。牛乳を入れてみたけど味も見た目もあんまり変わりません。ここまで苦いと甘すぎるくらいの生クリームを浮かべるのもアリかもしれませんね。
番外編|YANBARUウオッカコーヒー
やんばる食いな!BOXに入っていたKIZAHAコーヒーさんの豆でウォッカコーヒーを作ってみました。
ウォッカコーヒーを仕込みました。ウォッカと珈琲と漏斗と瓶が奏でる音を聴いて欲しい。#やんばる酒造 pic.twitter.com/SMNSfkchcC
— 伊藤 薫@泡盛バカの司法書士 (@itokaoru3) March 1, 2021
目指したのは割らずに美味しい味わいです。貴重な67度なのでそのままで飲んでみたいので割らなくても濃すぎない、かつソーダ割りにしても美味しく飲めるという、いいとこ取りなところを狙いました。ちょっと欲張りかもしれませんが。
これが丸2日間漬けた状態です。
まだまだだなぁと思って余裕をこいていると一気に色が出ます。色が出るだけならいいのですが雑味も出ます。これが6日目の状態です。
以前漬けたときは取り出すタイミングを失ってしまったので、その轍は踏まないように気持ち早めに取り出そうと決めていました。
珈琲豆を丸6日漬け込んだウォッカの味見。イタリアンのシェフに教えてもらったがっつり珈琲味ではなく逆に少な過ぎて麦茶感が出ないところを狙いました。67度なのでソーダで割って10〜15度で飲むのにいい頃合いだと思ったので豆を取り出しました。雑音は気にしないでください(苦笑)#やんばる酒造 pic.twitter.com/UIiHn6JFav
— 伊藤 薫@泡盛バカの司法書士 (@itokaoru3) March 9, 2021
67度なのでほんのちょっとずつしか飲みませんけど。ストレートで飲むと珈琲のほろ苦さとアルコールの甘味が口の中で爆発するような刺激的な美味しさがクセになるウォッカコーヒーが完成しましたことをここにご報告します。
ちなみに、瓶に入りきらなかった豆はビーカーでひと晩漬けて3日間乾燥させました。で、ミルで曳いて飲みました。
あわせたのは「まるた泡盛ねじねじ棒」というまるたの古酒が練り込まれているお菓子です。ここにもやんばるのおいしいのコラボが詰め込まれています。
コダワルと泡盛コーヒーはここまで美味くなる
「コーヒー泡盛」と「泡盛コーヒー」どっちが正解なのか?なんてことは気にせずに、ひと通り泡盛とコーヒーのアレンジを楽しんできました。泡盛をコーヒーで割る、珈琲豆を泡盛に浸ける、燗をつけた泡盛でコーヒーを淹れるなんていうこともやりましたね。
振り返ってみるとスタイルはいろいろ試してみましたが、この点についてはほとんど意識したことがありませんでした。
- どんな泡盛を使うのか?
- コーヒーはどんなものを?
そこで、泡盛とコーヒーにこだわると泡盛コーヒーはここまで美味くなる!みたいなのを探ってみようと思った1回目です。
コーヒーは詳しくないので泡盛に特徴のあるものを持ってきました。樽貯蔵の泡盛「暖流(古酒・40度)」・神村酒造です。コーヒーの芳ばしさと樽貯蔵の暖流の芳ばしさを合わせたら面白いんじゃないかというアイデアです。
芳ばしさのジャンルが違うので若干ぶつかり合うような感じもありましたが、お互いがカバーできない部分を補いあって芳ばしさが深まっていくようで美味しかったです。
- 泡盛の度数を変えたら?
- 酸味の強い豆にしたら?
- 焙煎の仕方を変えてみたら?
と考え出すと面白いマッチングができそうです。泡盛とコーヒーの相性って想像以上にいいんだろうなと思えてきます。泡盛とコーヒーのコラボ(融合)について考えて、これがベスト!と思える組合せを探るブレンディングの会とか面白そうじゃないですか?と妄想中。