公正証書遺言作成の流れと手続き費用について

遺言書講座

遺言書の作成は、自分ひとりで作ること(自筆証書遺言)も出来ますが、相続時のトラブルを防止し、 確実に遺言の内容を実現するためには、公正証書遺言が安心です。

登記の専門家である司法書士が遺言書の作成に関与することで、将来、遺言書にもとづき相続登記(土地建物の名義変更)を行う際に安心して手続きを進めることができます。

目次【本記事の内容】

公正証書遺言をおすすめする3つの理由

名義変更などの相続手続きがスムーズにできる

イスがあるカウンターもあれば、イスがなくカウンターで立ったままというところも。

別室でお茶も出てくるところがあれば、カウンターと後ろのソファ間を行ったり来たりしないといけなかったり。

窓口での確認に時間がかかるところがあれば、窓口のやり取りはさっと済むけど、その後の手続きに時間がかかるところも。

その後の手続きも1週間くらいでサクっと終わるところや3週間以上かかるところも。

何の話かというと、相続で預金口座の解約をした時の金融機関の対応の違いです。

  • ひとつは遺言で定められた遺言執行者として
  • もうひとつは相続人から委任を受けた遺産整理業務受任者として

同時期に預金口座の解約手続きを行っていて感じたことです。

同じ口座の解約なのに金融機関によって対応は実に様々でした。

支店で何を聞いても「本部が」「本部で」って内向きなところや、いったい何回行かないといけないの?って思うようなところもあります。

中には自分達の確認ミスなのに、こちらに再来店を求めるところまで(汗)

こういうところの書類に手続きでお困りの方は提携している代行会社を紹介します!とか書いてあると、誰のせいで困っているの?って感じなんですけど^_^;

金融機関の対応に違いがあるのはしょうがないとして、これだけは自信をもって言えます。

それは、遺言があれば手続きはとってもスムーズにいくってことです。

遺言があると手続きが早いといっても、当然ですがきっちりと有効な遺言を作っているという前提での話になります。

遺言執行者として預金の解約をするというのは、預金を誰が引き継ぐのかは遺言の中で決められているわけです。

一方で相続人から委任を受けてというのは、亡くなった方が遺言を作っていない場合です。

遺言のある・なしで手続きの何が大きく違うかというと、遺言があれば亡くなった方の相続人が誰なのかを戸籍を辿って確認する必要がありません。

だから、遺言があったケースでは窓口の手続き(約1時間半)だけで全ての手続きが完了したところもありました(これは口座のある支店に行って手続きをしたという事情もあります)

また、金融機関によっては専門のセンターで対応するので、口座のある支店に行ったとしても1回ですべてが終わらないことはありえます。

一方で遺言がないと、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍を確認して相続人が誰なのかを確認しないといけないので、確実に時間がかかってしまうわけです。

中には必要な戸籍の数が少ないケースもあると思いますが、相続人の見落としは大きなトラブルにつながるので、そうならないようにしかるべき方法で確認しているので手続きに時間がかかります。

今回の遺言は以前僕が作成のお手伝いをさせていただいた公正証書遺言だったので、内容を把握していたため非常にスムーズに終えることができました。

極端に手間のかかる金融機関はやっぱりあります。

普段から何かと手間のかかるところは要注意かもしれません!!特に必要がなければ、あまり使わない口座は少しずつ解約しておくのが有効です。

未曽有の震災を乗り越えた安心感

「相続・遺言」特集だった東洋経済 8/6号を買ってみました。

東日本大震災などの影響で、相続税制の改正案が棚上げ状態のため、全体的に目新しさがない感は否めません。

その中で未曾有の災害にもかかわらず、公証役場で保管されていた公正証書遺言の原本は、東日本大震災で破損、紛失が1つもなかったという記事はとても驚きました。

よっぽど厳重に保管されていたんでしょうか。

この事実を知って、遺言書を作られる際に「公正証書遺言」をおすすめする理由がまた1つ増えました。

遺言の有無や作成日を検索することができる

公正証書遺言の場合、平成元年以降に作成された公正証書遺言は、コンピューターに登録されており「遺言検索システム」で検索することができます。注)公証役場によっては、それ以前に作成されたものも登録されています。

  • 作成した公証役場名
  • 公証人名
  • 作成年月日 等

もし遺言者が亡くなっている場合は、相続人・受遺者は公証役場で調査を依頼することができます。

なお、相続人が請求する場合は以下のものが必要になります。

  • 被相続人の死亡を確認できる戸籍謄本等
  • 自分が相続人であることを証明する戸籍謄本等
  • 運転免許証等の相続人の本人確認資料

一方で自筆証書遺言の場合は、様々な場所で保管されている可能性があるでしょう。

  • 自宅等で保管
  • 貸し金庫に預けている
  • ご家族以外の親しい知人に預けている
  • 司法書士・弁護士などに預けている

残念ながら公正証書遺言のように簡単にコンピュータで検索することは出来ません。

Aさんの不安は解消できる?

同居しているお父さんから「自宅はAに相続させる」という内容の公正証書遺言を1年前に渡されたAさん。

自宅はいずれ自分の物になるとすっかり安心していました。

ところが。

この正月に2つ下の弟が「この前、親父に遺言書を書いてもらった」と酔った勢いで洩らしたことで、自宅は自分が本当にもらえるのかどうか不安になってしまいました。。

内容が矛盾する2つの遺言書がある場合は、作成した日付が新しいものが有効です!

Aさんが気になっているのは、父が書いた遺言書は自宅は自分がもらえるという内容のものだけなのか?他にも遺言書を書いているならどんな内容なのか?ということです。

Aさんは弟さんを追及することも、お父さんに確認することも出来れば避けたいようなんです。当然かもしれませんが。

「遺言検索システム」は遺言者の存命中は、遺言者本人のみが検索できます

  • 遺言書が他にあるのか?ないのか?
  • 他にあれば、どんな内容なのか?

これはお父さんが元気なうちにAさんが直接聞くのが一番かもしれません。

公正証書遺言作成の流れ

当事務所では、依頼者の方が公正証書遺言をスムーズに作成できるように、ご相談を承り、全力でサポート(公正証書遺言作成支援)いたします。

公正証書遺言・作成の流れ図
  • 注1)不動産のリストアップは、権利証(登記済証・登記識別情報)、不動産の登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、 名よせ帳をもとに行うことが考えられます。推定相続人の確認は、住民票・戸籍謄本等で行います。
  • 注2)依頼者(遺言者)が病気等で公証役場に出向くことができない場合は、自宅等へ公証人に出張してもらうことも可能です。
  • 注3)依頼者がお知り合いの方などを選んでいただくことも可能です。
  • 注4)あくまでも目安ですので、遺言内容についての意思がまとまっていて、遺産や推定相続人の確認など事前準備がお済みの場合は、 1~2週間で作成することが可能です。

ご注意ください|証人になれない人

公正証書遺言を作るには証人が二人必要ですが、誰でもいいわけではありません。

当然ですが証人には財産や遺言の内容が知られてしまうので、いくら親しくても友人やご近所の方にはお願いしにくいですよね。 家族や親戚など身内に証人を頼もうと思っても、推定相続人やその配偶者など証人になれない人が民法で決められています。

(証人及び立会人の欠格事由)
民法第九百七十四条  次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。
  一  未成年者
  二  推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
  三  公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

どうでしょうか?お願いできる方が思い当たりますか?

お願いしたくても遠方だったり、中にはむしろ親戚には財産が知られたくないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

僕はほとんどの親戚が実家のある山形に住んでいるので、交通費だけを考えても気軽にお願いできそうな人が思い当たりません。

証人としての立ち会いを司法書士、弁護士といった専門家に依頼するには多少費用は掛かりますが守秘義務が課せられているので内容が漏れる心配がなく安心です。

山形からの二人分の交通費を考えると、やっぱり「遠くの親戚より近くの他人」なのかもと思ってしまいます。

公正証書遺言作成の手続き費用

例えば、総額3,000万円の財産を次のように

  • 妻に    2,000万円
  • 子1人に     1,000万円

相続させたい場合は、合計  約130,000円(消費税込)になります。

内 訳 金額
報酬(当事務所の手数料)1)77,000円
┣ 内容案作成等55,000円
┣ 証人としての立会い(2人分)22,000円
公証人手数料 2)53,000円

1)各証明書等の交付手数料などは実費をご負担いただきます。
2) 財産の額と相続人(受遺者)の数によって異なります。公正証書4枚の場合。正・謄本代2,000円を含みます。

費用は事案によって異なります。詳しくはお問い合わせください。

ご安心ください。

ご相談内容についての秘密は厳守いたします。

司法書士は法律において厳格な守秘義務が課せられています。どうぞ、安心してご相談ください。

初回のご相談は無料です。

それぞれのケースに合わせたアドバイスをさせていただきます。まずはお問い合わせください。

ご要望があれば、ご自宅等へお伺いしてご相談を承ります。

※恐れ入りますが交通費等はご負担いただきます。

お申込み・お問合せ

ご依頼、ご相談は下記メールフォームの他、電話(06-6231-8775)でも受け付けていますので、お気軽にお問合せください。

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