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幸せになるための正解はなくなった|もしかしてまだ正解を探していませんか?

僕のメンターである藤原 和博さんの「35歳の教科書」を読んだことがきっかけで、考え方・働き方が変わりました。そして、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、生き方さえも変わろうとしています。

それは、著書を読んで、自分だけの納得解を探し、手に入れることができないと成熟社会では幸せになれないということに気づいたからです。言い方を変えれば、右肩上がりの成長社会では常識だった、いい学校に入っていい会社に入れば幸せになれるというのは成熟社会では幻想だということです。

幸せについて書かれていますが、思考停止にならずに常識を疑ってみようということを学びました。だから何度も著書を読み返してもがき続けています。

35歳の教科書|藤原 和博

幸せになるための正解はなくなった

「35歳の教科書」に出会ったのはまさに35歳で司法書士として独立した頃。

独立直後は受験勉強中に思い描いていたバラ色の世界とはかけ離れ過ぎていて、予備校の噓つき~と嘆いていた頃でした(笑)。

会社を辞めて退路を断って司法書士試験に挑戦しました。試験に合格さえすれば道は開かれる、この苦しい受験勉強も合格すれば必ず報われると信じて盲目的に受験勉強に邁進していました。

それだけに・・・思い描いていた世界と現実のギャップが大きすぎて相当苦しみました。

そもそも。

この本に書かれているように「いい大学を出ていい会社に入ること」が幸せになるためのひとつの正解だと僕も例にもれずに思っていました。

僕の大学や会社は、誰もが認める超一流というわけではなかったこともあって残業に耐えれなくて会社を辞めてしまった僕にとって幸せになるために残された道は、独立開業できる資格を取って独立するしかない!

法律なんて勉強したことないけど、一発逆転を狙うしかそれしか幸せになれる道はない!

なぜかそんな思考に陥っていました。今となってはバカバカしい思い込みですが(苦笑)。

そんな僕の狭すぎる視界を広げるべく、この本が気づかせてくれたこと。

  • いい大学を出ていい会社に入ることは、成長社会では幸せになるためのひとつの正解だった
  • 幸か不幸か、現在は成長社会ではなく成熟社会
  • 成熟社会では幸せになるための正解自体が存在しない
  • 成熟社会に正解はないけど、納得解ならある

このことは僕にとってあまりにも衝撃的でした。親世代のライフスタイルを見ながら育ち、成長社会を生きてきた親や先生の教えが正しいと思い込んでいたのに、知らない間に世界は成長社会から成熟社会に変わっていたんです。

しかも成長社会で有効だったやり方は成熟社会ではほぼ通用しないなんて・・・もうこれは悲劇です。

そして、納得解はこう定義されています。

納得解|自分が納得でき、かつ関わる他人を納得させられる解

35歳の教科書

すべての時間を司法書士の試験勉強に捧げた2年半はそれこそ「正解」しか求められなかったので、いまさら「正解」はないと言われても、はっきり言ってどうしていいのかわかりませんでした。

成熟社会で成功するには?

成長社会で成功した人は挑戦しなかった人なんだそうです。

当たり前ですが挑戦しなければ失敗することはありません。成長社会では無理に挑戦しないことで成功することができたというわけ。なんだか腑に落ちませんが、社会全体が成長している状況では挑戦せずに失敗しなかった人がうまくいく世の中だったんですね。

成熟社会ではどうかというと、成熟社会では成功するまで何度もチャレンジできることが重要なんだそう。

【成功できる人】

  • 成長社会|挑戦しなかった人
  • 成熟社会|成功するまで何度もチャレンジできる人

大事なことは、ここでの成功というのは自分が納得できる成功であって一般論ではありません。

45歳の教科書|藤原 和博

人生で影響を受けた本を3冊をあげろと言われたら、確実に中に入る「35歳の教科書」。幸せになるための正解がいつのまにかなくなっていたなんて・・・衝撃でしたね。

僕がちょっと変わった司法書士になってしまった原点の一冊「35歳の教科書」の続編です。

45歳の教科書で自己採点をしてみた

35歳の教科書の続編となる45歳の教科書が出ていました。こちらは40代の危機からの脱出という視点で書かれています。35歳の教科書は僕的には30代の危機からの脱出という視点で読んでいただけに、今回もジャストフィットするというのは我ながら全然成長していないなぁと(苦笑)。

2018年に出版されていたようですが、自分が45歳を迎えるまで約1年間寝かせておきました。読むというよりは、むしろこの10年間を振り返って自己採点をしてる気分です。

でも自己採点としては概ねいい感じなんじゃないでしょうか。だって、この本の通りにやってるんだから(苦笑)。

教科書通りなんて面白味がないと言われるかもしれませんが、10年間ブレなかったのは褒めてあげたいです。

100人に1人の分野を3つ作って、それを掛け合わせて100万分の1のレアキャラを目指そうというキャリア戦略は、キャリアの大三角形というものに進化を遂げていました。キャリアの大三角形の章を読んでいると変な汗と涙が出そうです。だって、この10年間の努力の結晶についてジャッジをするようなことですからね。

キャリアの大三角形@45歳の教科書

藤原 和博さんの自己開示の章があります。あの藤原さんでさえ、ライフワークがはっきりしたのは50代になってからだったなんて聞くと安心しますよね。

正解を探すのではなく納得解を探せというメッセージは、正解主義ではなく修正主義に生きようという内容にアップデートされていました。

20代までに1歩目の足場を作るということが書かれていました。自分自身を振り返ると20代で何か作れたのでしょうか?

足場を作るには1万時間の法則がキーワードになります。20代で1万時間を捧げてやってきたことは何なのか?ということになりますが、20代で身に付いたと思われるものは・・・

  • 資料作成のスキル
  • イベント(社会実験・研究会)までの段取り

こんなところでしょうか?100~150時間/月×72ヶ月という残業時間から考えれば、限りなく残業に1万時間を投じてきたので長時間労働に耐えれる身体・精神力が養われたといえるのかもしれませんね。でもまあ、耐えれないから辞めたので全然作れてないですね(苦笑)。

45歳のいま、ピンときたメッセージ

人生の後半戦を戦うバイブルとしてこれから何度も読むことになるだろうけど、まず1回読んで引っかかったところはここでした(ネタバレにご注意ください)。

・大方の人間が反対することにこそ、次代の真理が隠されているものなのです(43ページ)
・位置エネルギーではなく、運動エネルギーで表現したかった(45ページ)
・人生のモードを変える3つの方法(46ページ)
(1)病気を武器にすること
(2)海外に出ること
(3)自分の思いや悩み、不安に思うことを紙に書いてみること

45歳の教科書

・「モードチェンジ」の練習をしておく(80ページ)

45歳の教科書

モードチェンジというのは転職とか独立とかのことで、小さな練習をしておかないと急に40代でやろうと思っても難しいということ。

・あえて「不利な勝負」に打って出よ(95ページ)

45歳の教科書

1歩目、2歩目の軸足がしっかり見えているなら、3歩目は慎重になりすぎなくていい。無謀で不利な挑戦であればあるほど、世の中の人は応援してくれる。

・革命やイノベーションは、いつもたった1人から始まります(252ページ)
・ただし、ただやめればよいというとのではなく、リストラには哲学が必要です(256ページ)

45歳の教科書

10年前より信用(クレジット)が深堀りされていた

自己採点というわりには問題集ではなく教科書的じゃないか!と思ったかもしれませんが、自分の信用度を数値化できるチェックリストがついています。主観的なジャッジでいいということなので、あまり気負わずにやってみたら総合評価は63点でした。

総合評価に対するコメントはありませんが、63点は至って普通ですよね(苦笑)。

ちなみに、B金融編の「金融機関などで借金をする場合、いくら借りれるか?」という問いは、この仕組みを基準にして「クラウドファンディングの調達額に応じて融資額を決定–「Makuake」と常陽銀行が提携」、2019年4月に挑戦したクラウドファンディングの結果を元に、⑤100万円なら借りれるとして5点を計上しました。

全体を通しての感想は、この10年間で信用(クレジット)について深く深く掘り下げられている印象を持ちました。信用経済の時代ですからね。僕も引き続きコツコツ貯めていかないと。みなさんも是非、自分の信用度を自己採点してみてください!

55歳の教科書|藤原 和博

35歳の教科書は当事者として、45歳の教科書は10年間実践したことを自己採点するつもりで、55歳の教科書は予習するつもりで読みました。

成熟社会の生存戦略がしっくりくる

藤原さんの本に書かれているのは「強みを作ってそれを掛け合わせる戦い方」です。45歳の教科書を読んだときはこれを「勝ち上がる方法」と認識していましたが、55歳の教科書を読んでいると前よりも一般化しているというか、特別なことに思えなくて「生存戦略」と捉えた方がいいと感じました。

この2冊の間にはコロナ禍という世界を巻き込んだ大きな変化がありました。ここ数年で潮目が大きく変わったような気がするのは凡人の僕だけでしょうか?

また、35歳の教科書・45歳の教科書を読んだときは人生はまだこれからという感覚で終わることなんて微塵も考えていませんでした。まして、35歳の教科書を読んだ当時は人生100年時代と言われてもピンと来なかったと思います。

それが今では人生100年時代にある程度の納得感を持っているわけですが、55歳の教科書を読むことで、人生100年時代を生きる方法を考えつつ、その一方でこの先どう生きて、どう死ぬのか?という現実的な視点を持たせてもらいました。先の2冊との読後感で決定的に違うところでした。

それまで健康でいられたらという前提の話ですが、73歳まで現役で働くという計画(目標)があるので、これからの24年間を後悔ないように生きる上での指南書として読みました。

惰性だけで余生を生きるのは無理がある

惰性だけで余生を生きるのは無理があるというフレーズが特に琴線に触れました。

余生を60歳以降と捉えるのか?年金受給年齢が引き上げられて70歳以降と捉えるのか?によって変わってくると思いますが、どちらにしても人生100年時代で余生が伸びていることが前提にあります。

大学4年間の勉強だけで定年まで働くことができたモデルは崩れているというのはもちろん、「惰性だけで」というのは、例えば一部上場企業の社員だったとしても、その余韻だけで、残りの人生を納得感を持って過ごすことは難しいということを藤原さんは言わんとされているのかと。

こうした「人生はひと山だ」という先入観は、これからを生きる「坂の上の坂」世代を不幸にします。なぜなら、仕事を「ひと山」超えても、その先の時間はまだまだ長い。惰性だけで余生を生きるのは無理があるからです

55歳の教科書 26ページ

36ページで書かれているのは、偉くなるほどに仕事ができない人になってしまう可能性が高いということ。

会社という組織の中では、ポジションが上がって課長、部長と偉くなっていくと、現場からどんどん離れていくことになります。企業の中では一般的に、偉くなればなるほど、本来の自分の仕事や、やるべき仕事、やりたい仕事から遠ざかっていくことになる。このことは結果として、大変なリスクを定年まで背負い込むことを意味します。

55歳の教科書 36ページ

AIの進化によってホワイトカラーの仕事が一掃されるかもしれないということを鑑みると、仮に偉くならなくても仕事ができない人になってしまう危険性は増すということ。

これは士業も然りでしょう。僕は大きな組織でポジションが上がっていく環境にいないし、むしろ、いつまでも自分の身体を使って働かないといけない状況にあるので(現場至上主義?)、どういう形で現場に関わり続けれるかということがポイントになりそうです。

214ページは新しいコミュニティにスムーズに入っていくための姿勢について書かれていますが、新しいことを始める上で参考になると思います。

何かお役に立てないか、貢献できないか。お金でなければ、知恵や技術や肉体労働ではどうか。その思いや行動が、第二の故郷や疎開先を想像することにつながっていきます。

55歳の教科書 214ページ

知恵や技術を提供したくても、AIの進化を前にすると現実的には簡単なことではないかもしれない。かといってお金も難しい。身体を使うこと、肉体労働を提供するのが現実的かもしれません。6月にサポートメンバーとして学校作りに参加したことで納得感があります。

琴線に触れただけで終わるのはもったいないので、現実的に動いてみようと思いました。

具体的には、社会人インターンに挑戦します!

50歳手前のおっさんですが、ご縁があって石垣島の酒造所、池原酒造さんでインターンをさせてもらうことになりました。第1弾は東武百貨店で開催される沖縄物産展です。「お金でなければ、知恵や技術や肉体労働ではどうか。」から身体を使う物産展の売り場のサポートに辿り着きました。

参考|島の恵み、あふれる。沖縄展

僕が泡盛にハマるきっかけになった白百合の酒造所なので、気合いが入っています。お近くの方応援よろしくお願いします!司法書士は辞めません、最近話題のリスキリングというやつです。

「家族との人生」へ意識をシフトする

充実した「坂の上の坂」を送るには健康であることはもちろん、パートナーや家族との良好な関係が必須だということは非常に納得感があります。個人事業主の僕はそもそも会社がないので、一足飛びに家族との人生へ意識をシフトしなければいけないということになります。

端的に語るとするならば、必要なことは、「会社」ではなく「社会」へ、さらには「家族との人生」へ意識をシフトすること。あなたの意識が「会社」オンリーではなく「家族」へ、「コミュニティ」へ、「社会へ」、そして「自分の後半の人生」つまり「坂の上の坂」へ向かえば、日本の未来も開かれてきます。

55歳の教科書 230ページ

家族との人生は子供が小さいうちはそれ以外考えられませんでしたが、子供が成長するにつれて一緒にキャンプに行くことも減るだろうし、子供だけで留守電ができるようになってきたのでバラバラで過ごすことが増えて、いつのまにかそれが当たり前になるんだろうと思います。いつかはそうならないとダメなんですが。

昨年末に僕が自転車を買い替えてから少しずつ家族の中に浸透してきた自転車。自転車に乗るのは特に準備が要らないし、家の近くを走るなら1,2時間あれば十分なので自転車をコミュニケーションツールとして家族との人生を意識してみようと考えています。

何か具体的な目標がないとしまらないので、家族と自転車で1万km走るという目標を立てました。慣れれば自転車で1万㎞走るのは余裕だと思うので大事なのは距離じゃないです。

家族に一緒に走ってもらうためには普段から家族との良好な関係を保つ必要があると思うので「家族と走る」、ここがポイントです。

家族4人全員でに限らず、長男と2人でもいいし、相方と2人でもいいし、自分一人で走るのはカウントしないというルールです。1万kmの練習で自転車を自分の得意分野にしようという意識はなくて、自転車をキーワードに「家族との人生」へ意識をシフトするのが主たる目的です。

関連|家族と自転車で1万km走ったら何か変わるのか?という実験中

シリーズ3冊を読んで感じたのは、教科書には「みんな一緒」の代名詞みたいなイメージがあったので、「それぞれが一人一人」について指南してくれる本のタイトルとしてはいささか違和感を持ちました。アンチテーゼなのかもしれませんが。

100万人に1人の存在になる方法 不透明な未来を生き延びるための人生戦略|藤原 和博

100万人に1人の存在になる方法 不透明な未来を生き延びるための人生戦略

「100万人に1人の存在になる方法 不透明な未来を生き延びるための人生戦略」の中で100万人に1人の希少な存在になるための11の原則がまとめられていました。

  • 1. まずファーストキャリアは場数を踏ませてくれるところに潜り込め
  • 2. 組織で「何か変だな」と感じたらチャンス!
  • 3. 自分自身の時間割をリストラせよ(副業・週末起業のすすめ)
  • 4. 迷いが続いたら、被災地や途上国の支援に馳せ参じよ
  • 5. 日本を出よ
  • 6. 年収を上げようとしない、むしろ自分を安売りせよ
  • 7. 女将になろう
  • 8. 第1号になろう
  • 9. 地方の公的な組織の長を狙え
  • 10. 地道にファンを増やせ
  • 11. 最後は、起業せよ

どう動いたからいいのかがシンプルなキーワードとしてわかりやすいです。中には見出しだけでは主旨がわかりにくいものがあるので、気になる方は是非読んでみてください。

またこれまでの本にはなかった100万人に1人の希少性を実際に達成した人たち10人がMILLIONTH(ミリオンズ)として紹介されています。

10年後、君に仕事はあるのか?|藤原 和博

これって僕に言っているのか?と勘ぐってしまうほど非常に身につまされるタイトルですが、ビジネスパーソン向けではなく中高生に向けて書かれた本です。だからってひとつも安心できませんが。。

楽しいだけでは成長しない

藤原さんの著書は幸せは自分で定義しないといけないというメッセージが多いので、「好きなことにフォーカスして生きよう」と捉えてしまいがちですが、楽しいだけとは違うということははっきりさせておかないといけないと思う。

文武両道とか、勉強と部活の両立という言葉は、掛け声として言うのは簡単です。でも、実現には困難がともなう。簡単に言えば、勉強よりも部活の方が楽しいから。ここで強調していきたいのは1点です。楽しいほうだけに行っちゃうと、人間は成長しないということ。なんとかして、両立の工夫を意地でも自分で編み出さなければならない。

10年後、君に仕事はあるのか? 124ページ

取り上げられているのは部活と勉強ですが他にも多くのことに当てはまると思います。今更で恥ずかしいのですが事務所のアカウントを作って終活をテーマにInstagramで情報発信を始めたことと関係がないわけじゃありません。

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仕事のできないビジネスパーソンに足りないもの

保守的な官僚や仕事のできないビジネスパーソンを一例に、情報編集力を高めるために必要なものとして「遊び」と「戦略性」が挙げられています。

一方、保守的な官僚や仕事のできないビジネスパーソンに特徴的なのは、「遊び」と「戦略性」がないこと。物事を高速で処理する情報処理力は高いのだろうけど、情報編集力が欠乏しているケースが多いのです。

10年後、君に仕事はあるのか? 101ページ

戦略性の方はイメージしやすいかもしれませんが遊びの方はどうでしょう。遊びは楽しいことのニュアンスではなく、余白や柔軟性を連想しました。

「仕掛ける側」「仕掛けられる側」という対比で、仕掛ける側は遊び心と戦略性を持っているという視点で補足されています。ちなみに情報編集力の5つのリテラシーは、①コミュニケーション②ロジカルシンキング③シミュレーション④ロールプレイ⑤プレゼンテーションのことです。

「遊び心」はゲーム心です。情報編集力の5つのリテラシーは、ゲームの要素であり、遊びがその基盤を作るということは、大事なことなので何度でも繰り返し強調しておきます。一方、「戦略性」というのは、狙った獲物は外さないという感覚のこと。目標やビジョンを実現するのに、十分に計画的な振る舞いができているか、多様な資源の上手な編集(つながりや組み合わせ)がなされているかどうかのことです。

10年後、君に仕事はあるのか? 118ページ

40代後半だからもう手遅れだなんて思わずに鍛えるしかないですね、だって人生100年時代なので。

仕事をするのはお金のため?それとも?

橘 玲(あきら)さんの文庫版特典エッセイ 「幸福」を手に入れるルールはいま、大きく書き換えられつつある は読み物として面白かったし、これからのお金との向き合い方は本質だと感じました。

お金と同じくたいていの価値は減っていく(飽きてくる)が、人間にはひとつだけ効用=幸福感が逓減しないものがある。それが「評判」だ。ひとはみんなから「スゴいね」「カッコいいね」と憧れられたり、「君のおかげで助かったよ」と感謝されることで大きな幸福感を感じる。これは数百万年人類の進化のなかでつくられた「仕様」なので、たかだか1万年程度の歴史しかない「お金」とは影響力がぜんぜんちがう。ひとがほんとうに望んでいるのはお金ではなく、他者からの名声や高い評価=承認なのだ。
そして現代社会では、高い評価を得るもっとも効果的な方法は「仕事」だ。

10年後、君に仕事はあるのか? 300ページ

僕は73歳まで現役で仕事をしようと考えていることは、無意識のうちに仕事を通して他人からの評価を得たいのかもしれないと思ったり。いや、働かないと暮らしていけないからだ(苦笑)。

藤原さんとは別の視点から切り込んで入って、最後は「成熟社会に幸せの正解はない。幸せは自分で定義しないといけない。」という藤原さんと同じ結論に辿り着く展開がお見事としか言えません。

しかしソーシャルメディアの登場によって、評判が可視化できる時代が始まった。・・・
好きなこと、得意なことで「自分らしく」生きることで、たくさんの評判を獲得できる。これは素晴らしいことだけれど、逆にいえば、自分らしく生きられないなら、幸福な人生も手に入らないということだ。ものすごくたくさんの可能性=希望はあるけれど、みんながそれを実現できるわけではない。「幸福」を手に入れるルールはいま、大きく書き換えられつつある。そんな新しい世界で、君たちは生きていくことになる。

10年後、君に仕事はあるのか? 301ページ

「自分らしく生きられないなら、幸福な人生も手に入らない」というのは、幸せは誰かに与えてもらうものじゃなくて自分で獲得するものだということにあらためて気づかされる言葉でした。

もしかしてまだ正解を探してませんか?

35歳の教科書を読んで、自分だけの納得解というものを探していかないとマズイよなぁと意識するようになりました。

何年もかかっていろんなまわり道をして見つかった僕にとっての納得解の1つはワクワクできる挑戦をすること。

大阪から泡盛を盛り上げることもその中の1つです。

伊藤薫@泡盛バー
泡盛bar@阪神梅田本店
  • 変わってる!
  • 理解不能・・・
  • バカじゃないの?

なんていう反応もあるかもしれませんが(苦笑)、僕にとっての納得解なので理解できないのが当然の反応です。

いくら泡盛が好きでも司法書士がオリジナル泡盛を造ろうなんて考えもしませんよね、普通は。でも僕の納得解なので別にどう思われても構いません。

関連|オリジナル第1弾「泡盛でカリー!ブレンド」

やりたいことがあるなら人の目を気にして我慢するなんてのはナンセンスだし、いつかやろうと思っているうちにできなくなってしまうのはよくある話。常識に縛られて世間的な幸せを自分の幸せと思い込んだり、他人の目を気にして自分の気持ちをごまかしながら生きる方がもったいないと思いませんか?

それにしても、平凡すぎる司法書士がオリジナル泡盛を造ろうなんて・・・。

これも多様で、複雑で、変化が激しい成熟社会だからこそ実現することができたんだろうと思います。乱暴に言えば、成熟社会はなんでもありということなのかなと思います。

その常識って古くない?

頭では納得解というものを理解したつもりでも成熟社会では通用しなくなった正解主義に走ってしまうことがまだまだあります。

長年染み付いた正解主義の呪縛から逃れるには、いまは成熟社会なんだと定期的に理解させる必要がありそうですね。付け加えると、常識を一度疑ってみるという視点もめちゃくちゃ大切だと思います。

今まで常識といわれていることでも、たかだか数十年の中で大多数の人が常識だと思っているだけのことなので、成長社会では常識だったことが成熟社会では非常識になってしまっていることも多いと思うからです。

「納得解|自分が納得でき、かつ関わる他人を納得させられる解」と言われても具体的にイメージしにくいという人は、納得解を自分だけの充実した生き方と考えてみることをおすすめします。充実というのは物質的な豊かさだけじゃない、というのはもちろんです。

ちなみに、成熟社会というのは1994年頃から始まったと書かれていますが、まだそう認識できていないとしたらかなりマズイですよね。

自分だけの納得解は見つかってますか?