泡盛ブログ

樽貯蔵@泡盛テイスティング会

「樽貯蔵」をテーマに4種類の泡盛とリキュールをテイスティング。今回の企画はコアメンバーの松本さんが泡盛選びから当日の説明まで担当してくれました。松本さん、ありがとうございました。

泡盛と泡盛リキュールの違いを説明する松本さん

樽貯蔵の飲み比べ

90回目のテイスティング会に選んだのはこちらの泡盛とリキュール。

  • ①八重泉 30度・八重泉酒造
  • ②八重泉グリーンボトル 43度・八重泉酒造
  • ③暖流 30度・神村酒造
  • ④八重泉バレル 40度・八重泉酒造(リキュール)
  • ⑤スペシャル
テイスティングした泡盛達

今回は特に飲み比べを意識して1度に3種類をグラスに注いで飲み比べました。左から八重泉、八重泉グリーンボトル、暖流です。

樽貯蔵泡盛のテイスティング

泡盛はほとんどが無色透明なので、テイスティングノートの外観の欄はいつもは素通りですが、樽貯蔵の回は薄い琥珀色といった表現が使えて盛り上がります。

個人的には八重泉(一般酒)に対して若いバナナのイメージを持っているのですが、今回はビターチョコという言葉が浮かんできました。同じテーブルの参加者からはジャスミンという感想も出ました。

度数は上がりますが、八重泉の樽貯蔵が八重泉グリーンボトルです。八重泉グリーンボトルは口に含んだ時の収斂性(しゅうれんせい)が印象的。収斂性というのは口に含んだ時にキシキシするような、キューっと引き締まるような感覚のことです(ワインを飲んだ時に使われる表現です)。

暖流は樽由来のバニラのような香りだけでなく、きのこのニュアンスも感じました。僕はしいたけを連想しましたが、まわりではマッシュルームという感想も聞きました。甘味は控えめということで感想が一致しました。

暖流は言わずもがなの暖ボール(ソーダ割り)、グリーンボトルは炭酸で割らずに氷を1つ入れて少しずつ融かながら楽しみました。

泡盛と樽貯蔵泡盛を飲み比べた後はリキュールの八重泉バレルを味わいます。同じ蔵のグリーンボトルと比べたいところですが、ボトルの色がグリーンでわかりにくいので、左の暖流(泡盛)と比べてもらえば、八重泉バレルの色の濃さは一目瞭然です。

暖流(泡盛)と八重泉バレル(リキュール)の色の差

八重泉バレルの色味は泡盛の規定を超えてしまうので、リキュールとして発売するために食物繊維が添加されています。僕が以前クラファンで挑戦したシングルカスク原酒も同じ理由で食物繊維を添加しています。八重泉バレルはウイスキー好きの参加者に好評でした!

5本目はスペシャルな泡盛です。

  • 照島 The Spirits of RyukyuRice42°|伊平屋酒造所
照島 The Spirits of RyukyuRice42°

予定にはありませんでしたが、今回が樽貯蔵の回ということを知って、ろくちょうさんが泡盛を購入している高江洲酒販さんがサンプルを送ってくださいました。貴重な泡盛を味わうことができて感激です。高江洲さん、ありがとうございました。

照島 The Spirits of RyukyuRice42°はタイ産ではなく、国産の長粒米で造られた泡盛を樽貯蔵しています。

国産長粒米で造られた照島 The Spirits of RyukyuRice42°

この長粒米というのは、琉球泡盛テロワールプロジェクトで伊平屋島で造られたお米です。

参考|泡盛 県産米で付加価値 定番化へプロジェクト始動 安定供給鍵
参考|琉球泡盛テロワールプロジェクト@内閣府公式サイト

国産という響きに引っ張られてしまったかもしれませんが、口当たりがまろやかで、やわらかい印象の樽貯蔵泡盛でした。

スペシャルな泡盛なので会の最後に取っておいたのですが、グリーンボトル、暖流と一緒に、八重泉バレルよりも先に飲めば良かったと反省。。

欲を言えば、同じ琉球泡盛テロワールプロジェクトで造られた伊平屋酒造所の泡盛と飲み比べてみたかったですね。←欲張り過ぎか(苦笑)。

最後に、樽貯蔵に使われている樽(たる)について。

八重泉グリーンボトルは樫樽、暖流はオーク樽が使われているようです。オークは樫だと思っている人も多いと思います。僕もそう思っていましたが、厳密には樫とオークは違うものみたいですね。

ワインコラムプロ様のサイトの記事がわかりやすかったのでご紹介させていただきます。

日本語では樫(かし)の木と訳されますが、実際ワイン樽として使用されるオークは、日本でも見かけるいわゆる樫の木ではなく楢(ぶな)の木を指します。どちらもブナ科ですので英語ではオークと総称されるようです。

『ワイン樽』4つの有名メーカーを徹底レポート!(代表取締役社長 石田 大八朗)

ちなみに、照島 The Spirits of RyukyuRice42°はバーボン樽です。

松本さんが樽貯蔵泡盛の元祖暖流の誕生秘話も紹介してくれました。僕もへぇーと思うエピソードだったので参加者のみなさんもきっと楽しんでくれたはずです。薀蓄があるとお酒はさらに美味しくなります。

暖流誕生秘話を説明する松本さん

実は2018年から考えていたことがあります。今回は途中からその話題に突入してしまったので、全体の雰囲気がわかる写真を撮る時間がありませんでした。

泡盛に合わせたお料理

テイスティングしている泡盛に合わせてみたい料理をテーブル毎に選ぶのが、このテイスティング会のスタイルであり醍醐味です。テイスティングの最初はストレートですが、オンザロック、水割り、ソーダ割り、お湯割りなどテイスティングしながら選んだ料理に合わせて飲み方もいろいろ試しています。

今回は樽貯蔵なのでソーダ割りが中心だったかもしれませんね。

僕達コアメンバーはほぼ全メニューを食べているので、今回、僕らのテーブルで選んだお料理は初参加のKさんに選んでもらいました。画像はオーダーした順に並べています。

こうして見るといつもよりがっつり系のメニューが多かったかも。パムカツ(スパムカツ)は僕のリクエストです。

恒例の〆のそばはソーキそばをオーダー。いつもよりもしっかり食べたからなのかはじめてミニサイズにしました。

〆のソーキそば@ろくちょう

泡盛初心者の方もお気軽に

会場は江坂にある、ろくちょうさん

「本格焼酎と琉球泡盛のお店 ろくちょう」さんで開催するようになってからは泡盛ファンばかりではなく、泡盛を飲むのはほぼ初めてという方にもたくさん参加していただいています。

このスタイルにしたことで泡盛初心者の方にも抵抗なく泡盛を楽しんでもらえているように思います。 

五月雨式に帰られる方がいたので集合写真は少な目です。

テイスティング勉強会 vol.90

次回はなんと!石垣島からスペシャルゲストが参加されます!