泡盛ブログ

今帰仁酒造@泡盛テイスティング会

今帰仁と書いて「なきじん」と読みます。今となってはそれ以外に読みようがないという感覚ですが、泡盛マイスターの勉強を始めた頃は読み方がぱっと出てこない酒造所の1つでした。今帰仁酒造さんは美ら海水族館から車で約20分にある酒造所です。

いろいろ比較してみよう!

今回テイスティングした泡盛です。

  • ① まるだい 30度 常圧蒸留
  • ② 美しき古里 淡麗 30度 減圧蒸留
  • ③ 千年の響 長期熟成古酒 43度
  • ④ 今帰仁城 古酒 43度
テイスティングした今帰仁酒造の泡盛

普段なら一般酒のまるだい、もしくは美しき古里からスタートするところですが、今回はあえて千年の響からスタートしました。

というのは、千年の響の色を見てもらいたかったからです。毎回、テイスティングシートを書いていますが(一応)、色、色の濃淡を説明するときに、毎回無色透明なので無色透明じゃない樽熟成の泡盛を飲む回は1本目に樽熟成をテイスティングしようと思っていたからです。

それと、一般酒からスタートすると初参加の方には香りがつかみにくいことが多かったので、樽熟成由来のバニラの香りなら初参加の方でも感じてもらいやすいと思いました。

そんな僕の想いとは裏腹に、千年の響は度数が43度なので、高度数の泡盛を飲みなれない方にはかなり刺激的だったと思います。口に含んで味わいを確認してもらった後は、ハイボールのようにソーダ割りで飲んでもらいました。

千年の響のソーダ割り

薄い琥珀色という表現や樽で熟成しているのになぜウイスキーほどの濃さじゃないのかという話も興味深く、聞いてもらうことができました。

Mさんが飲まずに時間をかけて開かせた(空気に触れさせた)千年の響の香りは、時間が経ってより際立ったバニラの香り。さらにキャラメル、メイプルシロップの香りを感じることができました。わかりやすい香りが3種類あると各テーブルに配布していた泡盛テイスティングチャートの使い方も理解してもらえたと思います。

今回の泡盛は、①と②で常圧蒸留と減圧蒸留の違い、①と④で新酒と古酒の違い、③と④は同じ熟成させた泡盛でも樽とステンレスタンクによる違いを感じてもらいたくて選びました。

蒸留方法も熟成も泡盛の代表的な特徴ですが、こんな飲み比べができる泡盛が揃ったのは今帰仁酒造さんが初めてだったと思います。

ちなみに減圧蒸留というのは蒸留釜内部の圧力を大気圧の10分の1程度の減圧状態にすることによって、40~50度の低い温度でもろみを蒸留することができる方法です。低温で蒸留することができるため、もろみを加熱することで発生する焦げた臭いや刺激のある臭いがつきにくく、クセが少なくフルーティな味わいの泡盛になります。

美しき古里 淡麗では減圧蒸留らしさを感じてもらうことができました。ウイスキーのような千年の響よりも今帰仁城のまろやかな味わいが好みだという感想を聞かせてもらったり、まるだいを飲んで、今まで沖縄で飲んでいた泡盛ってこういう一般酒だってことがわかりましたとか、初参加の方にもそれぞれ感じてもらうところがあったようです。

泡盛テイスティング会vol.86

今帰仁酒造の泡盛に合わせたお料理

テイスティングしている泡盛に、合わせてみたい料理をテーブル毎に選ぶのがこのテイスティング会のスタイルです。

僕達コアメンバーはほぼ全メニューを食べているので、今回、僕らのテーブルで選んだお料理は初参加の方に中心になって選んでもらいました。

オーダーした順に並べました。1本目の千年の響きはソーダ割りで飲んだので、テビチの唐揚げ、もずくの天ぷらが前半に頼みました。いつもなら度数の高い泡盛は後半にテイスティングしているので、泡盛の順番を変えると選び料理の順番が変わるのもこのテイスティング会の醍醐味だろうと思います。

この立派なサイズのグルクンは3テーブルでシェアしました。大阪でこのサイズのグルクンを味わえるのは嬉しいですね。

グルクンの煮付け@ろくちょう

〆のそばはマストです。僕らのテーブルでは全員がミニではないそばを頼んでいました。僕は三枚肉を頂きました。

三枚肉そば@ろくちょう

毎回しつこいくらいに言ってますが、どれも美味しかったです!

もうすぐ12回目

ろくちょうさんで開催するようになって今回が11回目でした。コロナ前は定員20名、コロナ後は定員15名で開催してきたので、おそろくのべ170人以上の方に参加してもらえたと思います。

今回も初参加の方がいらっしゃいましたが、回を重ねるほどに2回目以上、中には泡盛マイスターを目指したいという方も出てきました。

コアメンバーが増えたので、3つのテーブルにそれぞれコアメンバーが座ってテイスティングのやり方の細かなアドバイスがテーブル毎にできるようになりました。たまたまですが、今回は初参加の方、2回目以上の方、泡盛マイスターという資格が気になっている方というような感じで、テーブル毎に特徴が出ていました。

僕らのテーブルはだいぶ泡盛の話から脱線してしまったので反省しています。メンズだけのテーブルは脱線しやすいので危険です(苦笑)。

泡盛初心者の方もお気軽に

会場は江坂にあるろくちょうさん

ろくちょうさんで開催するようになってからは泡盛ファンばかりではなく、泡盛を飲むのはほぼ初めてという方にもたくさん参加していただいています。このスタイルにしたことで泡盛初心者の方にも抵抗なく泡盛を楽しんでもらえているように思います。 今回のテイスティング会は半分が初参加の方でした。

泡盛テイスティング会vol.86

次回は11月9日(木)に開催します。会場はろくちょうさんで19時スタートです。参加費は割り勘ですが、だいたい5,000円前後になることが多いですね。参加希望の方はお知らせください。