キャンプに行くではなく、焚き火をしに行く。焚き火ができないならキャンプに行かない。
これは極端かもしれませんがキャンプの醍醐味は焚き火と断言する人が多いのは事実です。僕の場合は花より団子じゃないけど、焚き火が楽しいのはやっぱり美味しい料理とお酒があってこそ。火起こしに薪割り、焚き火が面白くなる3つの楽しみ方をご紹介します。
目次
火起こし
我が家はマンション暮らしでオール電化なので子供達はキャンプ以外で火を見たことがありません。友達と一緒のキャンプはふざけて危ないので火から遠ざけていますが家族だけのキャンプは真剣に火遊びをさせます。
サバイバルな火おこしは大人も夢中になる位に面白い!子供と普段できない火遊びをするのも僕の焚き火の楽しみ方です。
- ①サバイバルスタイル
- ②標準的キャンプスタイル
- ③ズボラキャンプスタイル
サバイバルスタイル
マッチ、ライターを使わずに火を起こそうというのがサバイバルスタイルです。火花を出すのに使っているのは可燃性の高いマグネシウムなどの金属でできているメタルマッチ(野良スティック)です。
野良スティックはメーカー(野良道具製作所)のサイトに書いてあるデカさは正義というキャッチコピーが違和感なく納得してしまうような大きな火花が出ます。
まずは火花を木くずと麻紐に着火します。木くずはフェザースティックという手作りの着火剤を作るときに出る木くずをためておきます。火種に着火できたらそれをフェザースティックに移します。
フェザースティックに着いてしまえばひと安心で薪に火を移していきます。
野良スティックは大きな火花が出ますが火種に着火するのは子供には難しい。というか僕もなかなか着けれません。。
火起こしに初挑戦!おっかなびっくりメタルマッチで麻紐に着火しているところ。
— 週末バンライフで働き方改革中 (@10000vanlife) June 14, 2021
麻紐になかなか着かなくて、もっとバラバラにしないとダメなんだと思っていたけど、オフィシャルサイトで火口はティッシュでも一発で着火している動画を見て凹みました😅
野良スティック楽しいですね。僕がハマりそう。 pic.twitter.com/FfFH7lvuiF
火種(木くずや麻紐)に確実に着火するまでが火おこしのポイントで火種に優しく優しく風を送らないと消えてしまいます。次男が焚き火にハマっていて特にこの火吹き棒を気に入っています。吹きたい気持ちはよくわかるけど加減がわかってないので強すぎて消えちゃう。。
フェザースティックは細く割った杉の薪をモーラナイフで削って作ります。できるだけ長くくるんと削りたいので薪は細くて長めの方が作りやすいです。節や虫食いのない柔らかい木を選ぶのもポイントです。
標準的キャンプスタイル
キャンプの火起こしといえばライターと着火材が定番です。
ライターはソロキャンプユーチューバーのMr SYUさんの動画でおすすめだったイムコのライターを相方が欲しくなって買いました。風防とロゴのあり・なしでいくつかバリエーションがあるようですが、風防ありのロゴなしを選びました。メタルマッチで遊んでいる余裕がないときに使ってます。
イムコは着火した後で弾丸型の部分が本体から外せるので着火しやすいです。外さずに使う時は火口が熱くなるのでグローブはマストです。
相方にせかされて一刻も早く火を起こしたいときは人工の着火剤のお世話になっていますが、できれば自然の着火剤を使いたいと思っています。松の枝には松の脂がついてるので人口の着火剤代わりのいい燃料になります。
都会育ちの子供達は「虫取りはもう卒業した」と言うくらいなので、ほっといたらこんな知識に触れる機会はないだろうと松の枝が落ちていると拾ってもらいます。
ようやく子供達が焚き火、メタルマッチを使った火起こしの面白さに気づいてくれました。何度もこのメンバーでキャンプに行ってましたが初めてです。
焚き火の面白さに気づいた子供達が松の枝を山盛り拾ってきてくれました。
ズボラキャンプスタイル
薪が湿気っててなかなか火が着かないときや一刻も早く火を起こしたい時はカセットガス式トーチ(SOTOのフィールドチャッカー)でボーボーに燃やします。これは火力が強いので流石にまだ子供達には触らせられません。
焚き火に「慌てる」は似合わない
ゆったりと燃える火を見ながらゆるゆるとお酒を飲んだり、薪を追加するときに燃えている薪の角度を変えて火力を調整する。火を育てるとでも言うんでしょうか。この手間が楽しいし焚き火の醍醐味だと思います。だから話が盛り上がっているときに火が消えかけてしまうことがあっても団扇もバーナーもお呼びじゃない!
そんなときに使いたいのが火吹き棒、ふいごです。
キャンプ場のイベントで一緒になったキャンパーさんから、はじめて火吹き棒(ファイヤーサイド ファイヤーブラスター)を見せてもらったときは真夜中にも関わらずテンションあがりました!
火吹き棒を上手く操ればここまで綺麗に燃やしきれます。
薪割り
キャンプ場で売っている薪にはかなりゴツイ薪もあるのでそのままで火をつけるのも難しいし、火力を調整しようと思うと細くしたり短くしたり加工する必要があります。
はじめは面倒くさいなぁと思っていた薪割りでしたが、コツさえつかめば時間はかからないし楽しくなります。薪割り機を使う手もありますが、普段は斧とノコギリを使って原始的な方法で薪割りを楽しんでいます。子供に手伝ってもらってキャンプ以外ではあまり触ることのない道具の使い方も覚えてもらおうと思っています。
- ①斧とノコギリ
- ②薪割り機
斧とノコギリでコツコツ編
薪割りは次男がノリノリで手伝ってくれますが、こんな斧の使い方はNGですよね。
ハスクバーナの手斧(38cm)をペグ用のハンマーでコンコンと叩いて薪に打ち込んで。
薪に食い込ませた斧を薪割り台に一気に振り下ろします。上手く決まるとパッカーンと綺麗に薪が割れて気持ちがいいです。ちなみに薪割り台はスウェーデントーチをひっくり返して使っています。
長い薪を適当な長さに切るのにノコギリを使っています。長いことホームセンターで買ったノコギリを使ってましたが相方がゴムボーイ(GOMBOY)というノコギリを買ってくれました。
ゴムボーイは折り畳み式なので持ち運びしやすいしよく切れます。スウェーデントーチを台にするとこの溝が凄く切りやすいです。
薪割り台代わりに使っていたスェーデントーチは燃やしてしまったので薪割り台用の丸太をゲットしたのですが、すごく斜めっている。薪が滑りそうで使いにくそう。。
高い方だけを薄く切ろうとしてみたのですが・・・刃渡りが短くてかなりむずい。
切ったというよりもひと皮はがした感じですが薄すぎてあんまり変わってないかなぁ。
キャンプ場自体が平らじゃない場所もあるので収まりのいい場所に置いてみたらいい感じ。使っているうちに凹んできて平らになりそうな気もします。ひび割れがあるのでそんなに長くは持たないかもしれませんが。
薪割り機でラクラク編
これはファイヤーサイド キンドリングクラッカーという薪割り機です。アメトークで観てずっと気になっていたので飯地高原自然テント村に置いていたので使ってみました。
上から薪をセットしてペグ用のハンマーで叩くだけで簡単に焚きつけ用のサイズに割ることができます。
簡単すぎて感動するレベルです。
柔らかい針葉樹なら簡単に割れますが、広葉樹のような堅い薪には歯が立たないので油圧式の薪割り機もあります。
この薪割り機は2本のレバーを前に倒すと油圧で赤い部分が少しずつ前方に出て薪に圧力がかかる仕組みです。
僕もチャレンジしてみました。杉が割れる表現をパカンとしたらコナラはミシッと割れる感じで最後は手で引きちぎって二つにします。このイメージが伝わってますかね。節があるこならはめちゃくちゃ堅くて薪割り機でも割れないものもありました。
自分で割ってみてコナラは想像以上に堅くて火持ちが良いと言われるのも納得できました。
コラム|薪は拾うもの
買うよりも落ちている木や枝を拾って薪にしたい派です。田舎者だからでしょうね。未だに燃やす木にお金を払う感覚がしっくりきていません。可能なら焚き木を拾いに行くのが設営後の楽しみだったりします。単なる貧乏性ともいいます(笑)
設営は手伝ってくれない子供達も薪拾いは喜んで付いてきます。せっせと木の枝を集めていたらそんなんじゃ15分も持たないわ!と相方に突っ込まれたので、子供達と一緒に見つけてきましたよ!でっかいやつ!
スノーピークの焚き火台Lからはみ出すくらいなのでかなりでかいです。これなら15分とは言わせない。むしろ燃やしきれるのか?という感じ。これで子供達は薪は買ってもいいし拾ってもいいものだと思ってくれることでしょう。
こんな感じなので薪にはあまりこだわっていませんが湿気っていてなかなか燃えない薪はイラっとします(笑)。値段が安い薪はやっぱりはずれを引きやすい印象があります。
注)国立公園内のキャンプ場など落ちている木であっても勝手に燃やしてはいけない所があるのでご注意ください。
直火料理
- ①焚き火料理
- ②スェーデントーチでワイルドに
- ③焚火酒
焚き火料理入門編
直火は炭火に比べると火加減が難しいのですが焼肉はなかなかワイルドな雰囲気が出ます。
ロースター焼き網ではなくスキレットを使うと火力の調整がしやすいです。
これはかつおの藁焼き。友人の野営家「野生の保険屋」さんが焚き火の上で藁を燃やして藁を燃やした熱と煙で燻し焼きにしています。藁はアマゾンで買ったそうです。
これは遠火で吊るしたベーコンを炙りながら牛乳を温めています。
炭火もいいけど焚き火で料理するのもいいものです。これは鮎ですがいつかやってみたいのは岩魚を焼いて骨酒にすることです。岩魚への憧れは子供の頃に読んだ絵本「龍の子太郎」がきっかけになっています。
くるりんぱ。金串で焼きたかったので最後はこんな感じになりました。焚火は火加減が難しい。#鮎 #鮎の塩焼き #週末バンライフ pic.twitter.com/EdVs2ey3v0
— 週末バンライフで働き方改革中 (@10000vanlife) June 6, 2021
スェーデントーチで豪快編
丸太を加工したスェーデントーチはキャンプファイヤーやコンロとしても使えます。
切れ目に入れた着火材にしっかり火が着いて安定したと思ったら一気に火柱があがります。ここまで上がるとは思いませんでした。
火力は申し分ないのでパエリアを作ったりスキレットでチキンステーキを焼いたりコンロとして使えます。
スェーデントーチは本来的な使い方以外にもノコギリ用の台、薪割りの台、足置き、テーブル、イスとしても使えます。高さが丁度良かったのでウォータージャグの台としてしばらく使っていました。
お好きな人は焚火酒編
お酒は嗜好品なので好きな人が好きに楽しめばいいと思います。僕の場合は花より団子じゃないけど焚き火のお供に泡盛はなくてはならない存在です。泡盛の中でも焚き火にはスモーキーな樽熟成泡盛が合うと信じています。焚火で身体を燻されながらスモーキーなお酒を飲む。最高じゃないですか(笑)
お酒へのこだわりが行き過ぎてクラウドファンディングに挑戦してこんなお酒を造りました。達成の喜びも相まって焚き火を見ながら飲むシングルカスクの原酒の味わいは格別です。
焚火に入れると炎の色が7色に変わるアートファイヤーってありますよね。焚火酒のお供にいい感じです。
7色に変わる火を眺めていて酔いが回ったのか?気がつくと僕ひとりが焚火の前で寝落ち。辺りを見渡すとその様子を他のメンバーがテントから遠巻きに眺めているなんてことがありました(苦笑)。
冬は暖を取れるし料理の火元にも使える焚き火。炭火でバーベキューとはまた違った楽しみ方ができるので機会があればキャンプやデイキャンプで焚き火を楽しんでみてください。