遺言書を作ると相続税対策になる!?

遺言書を作ることで節税になるとしたら、遺言書を作りますか?
といってもまだ検討段階で、いまのところ節税効果はまったくありませんので、誤解のないよう。

節税効果をインセンティブに遺言書を作る人を増やして、相続トラブルを防ごうという狙いで「遺言控除」なるものが検討されているようです。どういった遺言に適用されるのか(公正証書遺言だけなのか、自筆証書遺言でも良いのか)、どの程度の節税になるのかといったところはこれから検討されるもよう。

ちなみに遺言書があれば良いというものではなく、その遺言書にしたがって遺産を相続して、はじめて相続税の負担が軽減されるという仕組みのようです。

ということは、遺言書を作ったものの相続人全員が納得できる内容でなければ、節税効果もなければ、単に揉める火種を作りかねないということになりますよね。

へたな遺言がもとで相続トラブルを招くことは往々にしてあります。

お母さんの遺言(「全財産を長男に相続させる」)のせいで、ご兄弟から自宅を差し押さえられる羽目になったXさん(長男)。

お母さんは、長男が遺産を引き継ぐことを他の子供達も納得してくれるだろう(遺留分を主張してこないだろう)と甘く考えていたのかもしれません。

仮に遺留分を請求してきても相続財産から渡せばいいだろうと考えていたかもしれませんが、まさか自分が亡くなった直後にリーマンショックが起こるとは思ってもみなかったでしょうね。それから、遺産の大部分が株式で、亡くなった直後に遺産総額がかなり目減りしたことも不運でした。

このふたつのことがなければ、遺言書がもとで長男の自宅が他の子供達から差し押さえられることはなかったでしょう。

また、同居しているお子さんの相続分を増やしたいからと遺言書を書こうとしたら、「揉めたくないから、お願いだからそんな遺言は書かないで!」と同居しているお子さんから待ったがかかることもあります。

自分の意思で遺産の行方を決めることが出来るのが遺言書ですが、遺言書を作る人が納得できて、しかも揉めない内容の遺言書を作るのは案外難しいものなのかもしれません。