ロボット教室の送迎が面倒だと感じた父親が長男を先生に雇って家庭内ロボット教室を始めました。教わる側からお金をもらって教える側に代わった長男がどんな成長を遂げるのか?特に変化はないのか?実験的な子育ての記録です。
目次
兄が先生の家庭内ロボット教室
家庭内ロボット教室をはじめた理由と目的
長男が保育園の年長から始めたロボット教室を卒業しました。ロボット教室の次はMinecraftを使ったプログラミング教室に通います。
そんなタイミングで「学びの階段」という言葉を知りました。本来的な意味からずれてしまうかもしれませんが、この言葉をきっかけに長男が次男のロボット先生になることを思いつきました。
ロボット教室のテキストを使って長男が次男にロボット作りを指導します。次男がテキスト通りに動くロボットを完成させることができれば、僕から長男にロボット先生のバイト代1,500円/1回を払います。
ちなみにロボット教室の月謝は月2回で1万円くらいなので1回5,000円。小学3年生に1時間半で1,500円のバイト代は高すぎると思うかもしれませんが、僕としてもお得なんです。全76回全部やることができたらアルバイト代を114,000円ゲットできる予定です。
自分が仕入れたノウハウを使ってお金を稼ぐというのを長男に体験してもらおうというわけです。
switchがもう1台欲しくなって自分で稼いだバイト代を貯めてswitchを買ったり、記録に残すために僕が動画撮影をしていましたが、途中から撮影と編集を子供に任せることにしたので情報編集力を鍛えるきっかけになったかもしれません。
- 自分で仕入れたノウハウで稼ぐ体験
- 自分で稼いだお金で欲しいものを手に入れる経験
- 情報処理力ではなく情報編集力を鍛える
当初の思いつきとほとんどが後付けですが、家庭内ロボット教室をやる目的はこんなところに落ち着きました。
家庭内ロボット教室の様子
まずはテキスト通りに教えることを僕は重視しているので、ろくすっぽテキストを読まずに適当に教えている長男は毎回のように僕に叱られる始末(苦笑)。
家のお手伝いのバイトとは違うのでビシバシいきます。長男には教える方が何倍も勉強になるということを身をもって体験して欲しいと思っています。
家庭内ロボット教室の様子はInstagramに投稿しています。最初は画像でしたが、ロボット教室なので完成したロボットの動画がわかりやすいと考えて動画がスタンダードになりました。これが初めての動画の投稿です。動画は僕が撮って投稿も僕がしています。
完成したロボットの動きを撮ろうとするとグダグダどころか大失敗の時もあります。
これなんかは空回り感が凄いです(苦笑)。動画の伝わりやすさは驚異的ですね。
自分で仕入れたノウハウで稼ぐ体験
単純作業のバイトを体験する
僕の事務所に新人が来ました。法務局と書類が届けば警察にも同行してもらおうと思ってます。初日なのでまずはシュレッダー5,000枚ノックから。サングラスではなく飛び散るホッチキスの針から眼を守る3Dメガネです。気合い充分ですが夕方にはどうなっているのか??
お疲れ様です。バイト代をゲットしてドヤ顔です。
今回のシュレッダーのバイトは時給500円です。そして、ロボット先生のバイトは時給に換算すると1,000円。小学生にはどちらも破格なのかもしれませんが、単純作業で稼ぐのと自分で仕入れたノウハウを活かして稼ぐの2つの違いを体験してもらいました。
事務所のバイトは1日で3,000円ゲットできたし、昼は好きなものが食べられたので単純に比較できないのでどっちがいいのか難しかったかもしれません。
果たして稼ぐ力はつくのか?
長男からアルバイトの話を聞いて、自分もやってみたくなった次男(6歳)。
次男は学校から帰ってきたときに同じマンションの同級生に手伝ってもらって、相方の頼んだ酒を宅配ロッカーから家まで運び24本全部を冷蔵庫で冷やしておいてくれました。
そしてバイト代として500円請求してきたらしいです。次男は気がきく上にできる子なんです(苦笑)。
- 重たい荷物を運ばなくて済んだこと
- 飲みたいときにお酒が冷えていること
相方にとって代わりにやってもらえたら嬉しいこと(お困りごと)を自発的に見つけて行動したことは凄いと感心したので僕から次男に500円のバイト代を払いました。ただし、また同じことをやっても払わないよという約束をして。
家庭内ロボット教室を通して次男も何かを学んでいるようです。
と思ったのですが、落とすと危ないから宅配ロッカーから荷物を持ってくるなと何度言っても持ってくるので何も学んでいないような気もします(苦笑)。
稼ぐ意欲は長男よりも次男の方が積極的です。
次男は次のロボットを作る前にパーツをバラバラにして片付けると、長男からバイト代100円がもらえる契約をしたのですが、76回全部片付けても15,000円くらいにしかならないので全然満足できていないらしく、バイトをしたい気持ちが強いみたいです。
バイト代を貯めてswitchを買うぞ!
もう1台switchが欲しい
次男が小学生になって友達の家に一人で遊びに行くようになりました。そりゃあswitchを持っていきたくなるのが人情。
なんですが・・・我が家にはswitchが1台しかない。もちろん長男だって友達の家にswitchを持っていきたい。家で2人で遊ぶときもswitch1台で1人しか遊べないゲームも多い。そうなるとswitchがもう1台欲しくなる気持ちはよくわかる。
で、自分たちのお金(お年玉やバイト代)で2台目のswitchを買ってもいい?と聞かれたので、そこはOKしたのですが1つ条件を付けました。条件というのは・・・
これから稼いだバイト代で買うこと。
switchって33,000円くらいなのかな?switchが余裕で買えるくらいロボット先生のバイトの回数が残っているのを確認しました。長男はさっそくあと何回バイトをすればswitchが買えるのかが、ひと目でわかる貯金表を作りました。この貯金表はかなり癖強めです(笑)。
かけっこで一獲千金なるか!?
毎年恒例の運動会直前対策講座は今年はいつになく気合いが入ってました。
気合いが入った理由は相方がかけっこの1位に賞金を出したからです。switchを買うためにバイト代を貯め始めた2人には大きな金額、そりゃ気合い入りますわな。
かけっこで1位になったら2,000円
かけっこの賞金
2人とも1位ならボーナス1,000円
かけっこの結果は・・・
まさかの2人とも1位!
子供を餌で釣るようなやり方は良くないのかもしれませんが、本気になれる目標ならありじゃないかなと。2人で勝ち取った5,000円はそれ以上の価値があるのかも??
ロボット先生のバイト代6,000円
【兄弟で協力しているswitch貯金】
かけっこの賞金5,000円
現在11,000円
稼ぎ時の夏休みに突入
夏休みに突入したので、もし毎日1つロボットを作ったら7月中にswitch代貯まるんじゃね!?と唆したらスイッチ入ったみたいです。switch購入までの青写真はクルクルクリエイターみたいに上手に描けるかな??
ところが、夏休みはswitchで遊ぶことに夢中になってしまい全然switch貯金が貯まりません(苦笑)。
夏休みの社会勉強ということで僕の事務所でバイトしてもらいました。シュレッダー・シール貼り、そして法務局までお出かけ。春休みに経験している長男が先輩風をふかして次男を上手くリードしてバイト代4,000円を難なくゲットしていきました。
臨時収入4,000円はゲットしたもののロボット作りは完全にペースダウンです。
ロボット先生のバイト代13,500円
【兄弟で協力しているswitch貯金】
かけっこの賞金5,000円
司法書士事務所のバイト代4,000円
現在22,500円
達成!そして借金完済
2022年5月からスタートしたswitch貯金でしたが今回のロボット(ロボワン)で目標の33,000円達成です。
思惑通りにバイト代が貯まって行かない様子をみて子供の頃に読んだ本「はじめてのおこづかい」を思い出しました。ロボットを作るペースが上がらないだけで使い込むことはなかったので、あの本よりはかなりスムーズだったかな。おめでとう!!
ロボット先生のバイト代24,000円
【兄弟で協力しているswitch貯金】
かけっこの賞金5,000円
司法書士事務所のバイト代4,000円
現在33,000円
ところが、いざswitchを買おうとすると安い方33,000円のswitchは在庫がありませんでした。だから、稼ぎどきの夏休みに稼いどけよって言っても今更手遅れ。そこで、予算オーバーですが有機ELの37,980円のswitchを相方が注文しました。
ということはあと5,000円足りません。まだswitch貯金はまだ終われないっていうことです。。
今回からナレーションは弟が務めます。
ついにswitch貯金は目標の38,000円を超えました!
子供達は今回のチャレンジで自分で稼いだお金で欲しいものを手に入れる経験だけでなく、「前借り」と「借金返済」という言葉を実体験を通して覚えることができました(笑)。
ロボット先生のバイト代30,000円
【兄弟で協力しているswitch貯金】
かけっこの賞金5,000円
司法書士事務所のバイト代4,000円
現在39,000円
情報編集力は養われるのか?
情報編集力とは?
まず情報編集力とは?ですが、僕のメンターである藤原 和博さんの著書の中で情報編集力はこう説明されています。
ところが、現代社会は非常に多様化・複雑化していて、正解が1つという問題はどんどんなくなっている。日々取り組んでいる仕事も、正解がないか、正解が複数あるという問題ばかりではないだろうか。
そこでは、仮説を数多く出して、そのなかで自分から納得し、かつ関わる他者を納得させることのできる仮説、すなわち「納得解」を求めて知識・経験・技術をすべて組み合わせる「情報編集力」が重要になる。
革命はいつも、たった一人から始まる
また「成熟社会では情報処理力よりも情報編集力が大事になる」と数多くの著書の中で何度も何度も繰り返し述べられています。
基礎的人間力は日々の生活の中で、情報処理力は学校で学ぶ。わざわざやっている習い事で学ぶべきは情報編集力でしょと考えたわけです。
そこで、作るだけじゃもったいないと思い、プログラミングコースに入ってからはロボットにどんなプログラムを書いたのかを最初に説明してもらうことにしました。情報編集力の中の思考力・表現力を意識しています。ナレーションはロボット先生(兄)です。
ときどき実況にも挑戦しています。グダグダですが(苦笑)。
できるだけ楽をしたい父親
家庭内ロボット教室は残すところあと6回。これが終わったらどうしようかな?と思いながら今回は動画の撮影と編集を子供達に任せてみました。
自分のスマホのiMovieをサクサク使って長男がLINEで動画を送ってきました。ロボットの完成度は未だに期待できませんが、アプリの使い方は伸び代があるかもしれません。
自分たちでストーリーを考えて動画を撮って編集までする。これこそが情報編集力を鍛えるのに最適なんじゃないかと思いましたが、家庭内ロボット教室はロボット教室の送迎が面倒ではじめたので、動画撮影・編集も子供たちがやってくれたら楽なのにという怠惰な父親のなせる業です(苦笑)。
教える方が勉強になったのか?
長男の運動会は人数制限があったので次男がひとりで留守番したことがありました。何してたらいい?って聞かれたので、「もしテキストを見てひとりでロボットが作れたら1,500円あげる」とノリで言ってみたら・・・
超ノリノリで留守番して最後は長男に手伝ってもらったみたいですが、ロボットを完成させてました。作ったのびーるハンドはうまく掴めなかったけど1,500円は見事にゲット!
長男が3年間ロボット教室に通って得たものを使って教えるから、バイト代を払うというルールにしたのにこれはなんか違う気がします。
この日のロボットは過去イチかもしれない完璧な仕上がり。
ここまで完成度が高かったのは、ロボット先生(長男)不在の間に次男がひとりでロボットを完成させたのは良かったけど、どこをどう間違ったのかまったく動かなくて、ロボット先生が全部ばらして1から作り直したからです。
やり直しは大変だったけどロボット先生は良い経験になったみたいです。あくまでも教わるのは次男ですが、先生役の長男の方がむしろ一生懸命です。
家庭内ロボット教室で教える方を体験したことで、長男には教える難しさやそもそも生徒(次男)にやる気を出してもらう難しさを感じてもらえたんじゃないでしょうか。