泡盛ブログ

泡盛テイスティング勉強会(大阪泡盛の会)レポート

大阪泡盛の会(泡盛テイスティング勉強会)は関西在住の泡盛マイスター有志が集まって、泡盛普及の関西地区の拠点となることを目指してスタートしました。

なぜ1回目のレポートがないのか?それは僕が直前にウイルス性胃腸炎にかかって参加できなかったからです(苦笑)。事務局長を拝命している僕が記念すべき第1回目の勉強会に参加できないとは・・・。二度とこのようなことがないように日頃からアルコール度数60度の花酒で胃腸を消毒しておこうと心に誓いました。

目次

第75回 さっそくやってみました。

前回のアイデアをさっそく実行に移しました。1つの泡盛を飲み方を変えてテイスティングしてみようという企画です。

準備したのはイエローラベル・瑞泉酒造です。沖縄県内向けの商品で既に終売になっています。こちらをストレート、オンザロック、水割りとソーダ割りで味わってみました。泡盛の量はほぼ同じ量を同じグラスに注ぎます。左から水割り・オンザロック・ストレートです。

飲み方によって相応しいグラスがあるのはもちろんわかっていますが、今回はレギュレーションをあわせることを優先してすべてテイスティンググラスを使いました。テイスティンググラスに氷を入れるのは少し苦戦。 

左から水割り・オンザロック・ストレート

ストレート

香りは強く、骨太でこってりとした印象です(ストレート)。第一アロマは:麹の香り、第二アロマはこのあたりの甘い香りを感じました。

  • 95:チョコレート(ダーク) 
  • シロップ
  • 黒糖
  • 醤油、味噌様の香り

やさしい甘味と酸味がバランスがよく調和しています。味わいはスイカを連想しました(ストレート)。相応しい料理は足りない苦味をプラスするという視点からサザエのワタ炒め。スイカから連想して鮎の塩焼き。これは塩味もプラスできると考えました。

オンザロック

オンザロックにすると甘味はありますが苦味が印象的でした。苦味が喉にくる感じ。氷で冷やすと苦味を感じやすくなるような気がします。仕込み水が苦いのでは?という意見も出ましたがどうなんでしょう??ちなみにオンザロックにすると冷やされて香りは立ちにくくなりますが、しばらく経って嗅いだ時はいい感じの古酒感がありました。

相応しい料理は苦味を中和するという視点からラフテー、スペアリブ、北京ダックといった茶系の肉料理や、スモークした枝豆や茹でた枝豆(おおまさり)で甘味と塩味をプラスしたいという意見がでました。

水割り

水割りは時間が経っても香り味わいともに変化は少なく安定しています(小さめの氷をひとつだけ入れました)。

味わいは、あんずのコンポートのようなやわらかな甘味を感じました。甘味もありますがやはり苦味が印象に残ります。相応しい料理はありきたりですが苦味から連想したゴーヤーちゃんぷるーや酸味をプラスするという視点で、与那国島のパパイヤの漬物サッタギッチを思い浮かべました。

やってみてわかったことは当たり前ですが香り・味わいはそれぞれ違うということ。しごく当然です。でもいつもはストレートのみでテイスティングして相応しい飲み方だったり、相応しい料理をそれらしく考えていたのでこれは大きな発見でした。

ストレートでの情報を元に想像の中で好きなことを言っていただけだったことがよくわかりました。基本的にはオンザロックや水割りにすると、ストレートでの傾向を基本として香りや味わいが弱まる(薄まる)と思いがちですが、そんなに単純じゃないんですね。

居酒屋でひとつの泡盛を飲み方を変えて飲む比べるのもやったことはありますが、だいたいそんなに集中力は持ちません。グラスに残ったストレートは最後にソーダ割りにしました。これはこれでさらに苦味が増すんですよね。この辺の傾向はどんな泡盛でも概ねそうなのか?他の泡盛でも確認してみたいという気持ちが湧いてきました。

瑞泉イエローのソーダ割り

今回はソーダはウイルキンソン、水は南大山の天然水(サントリー)を使いましたが、割り材次第でかなり印象が変わってくるんでしょうけどね。余談ですが瑞泉のソーダ割りとMさんが持っていたブルーチーズとの相性はバッチリでした。

飲み方によって相応しいグラスを使った方がいいのでは?や飲み方にお湯割りも追加したいという意見も出ました。それから、今回のやり方だとなぜか吐き出さずに飲んでしまって飲みすぎるので危険です。。というわけで、次回は食事をしながらのテイスティング会を企画します。

もう少し具体的にいうと1銘柄をストレート、ロック、水割りなどでテイスティングをします。飲み方にあわせて相応しいお料理をメニューから選んで一緒に楽しむという会です。7/18(木)18:30~会場は江坂にある富山ろくちょうさんです。既に参加者希望者は5名!非常に楽しみです! 開催日:2019年6月11日

第74回 大阪泡盛の会は進化します!

泡盛マイスターの試験対策の場ということでずっとストレートで泡盛をテイスティングしてきましたが、水割り、ソーダ割りで香り・味わいを確認して相応しい料理を考える方が色んなシーンで使い勝手がいいよねという話でまとまりました。

というのも最近の参加メンバーをみていると試験対策をする必要性が高くないのと、買い揃えていた泡盛マイスター試験の課題泡盛がなくなってきたことが発端です。一方で泡盛マイスターは目指さないけどテイスティングの勉強をしたいという方がいるので、関西で泡盛テイスティングを体験できる場はキープしていきたいと思います。

去年の秋に開催したテイスティンググラスで古酒を楽しむ会は喜んでもらえましたしね。

そんなこともあって、泡盛マイスター試験の課題泡盛をメインにテイスティングすることやストレートでテイスティングをすることにこだわるのはどうなんだろう?という話になりました。今回は3銘柄全てが一般酒だったことも影響しているのですが、泡盛を飲みなれてない方に一般酒を薦めるならストレートでどうぞってことはほとんどなくて、水割りやソーダ割りだと思うんですよね。

だったら「この泡盛はこんな香りと味わいです」と伝えるときに、ストレートで飲んだ時の情報を元に水割り、ソーダ割りの香りや味わいを伝えてしまうのはできれば避けたい。それなら水割りやソーダ割りでテイスティングノートを書いて、香りや味わいをしっかり把握して情報を蓄積しておきたいと思いました。 

そもそも泡盛の一般酒って何で30度が多いんでしょうか?(僕が知らないだけなら単なる僕の不勉強です。すみません)

メーカーさんだってお客様は一般酒をストレートで30度のままで飲むことを想定して造っていないだろうと思うし、おそらく何かで割って飲む前提で造っているだろうと考えると30度をストレートだけでテイスティングすることの必要性が薄れてきました。

もちろん基本はストレートでテイスティングをします(ストレートはやめません)。テイスティングノートの後半に出てくる適した飲み方は、ストレートで香りや味わいを確認するからこそ、クラッシュアイスで、氷なしの水割りで、これはお湯割りで飲んでみたいとか銘柄にあった飲み方を考えることができると思うからです。 

でもそこで終わらずにイメージよりも実際にやってみた方が確実だよねって話です。

國華・美しき古里・久米島

ストレートでテイスティングをして感じた香りと味わいです。

まずは國華(30度)・津嘉山酒造所。第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 67:あんずのコンポート
  • 95:チョコレート(ミルク)
  • 茹でたとうもろこし

ミルクチョコのような甘味、あんず・黄桃のコンポートを彷彿させる甘味・酸味、芳ばしい苦味を感じました。時間が経つと香りはプリンのカラメルのような甘い香りに変わりました。

美しき古里(30度)・今帰仁酒造です。第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマはこのあたりのスパイシーさを感じました。

  • 45:しょうが 
  • 49:レモングラス
  • クローブ
  • 醤油、味噌様の香り

泡盛フレーバーホイールでいうところのゴム様の香りも感じました。シナモンやウコンを彷彿させる苦味があり、あんこの様な甘さも感じるので八つ橋を連想する味わいでした。

ラストは久米島(30度)・米島酒造です。第一アロマは4:蒸し米と洗米香も感じます、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 68:いちじくのコンポート
  • 91:ドライフルーツ、プルーン
  • 干し柿

にがりや石灰のような海を連想させる苦味、干し柿のようなほのかな酸味、ガムシロップを薄くしたような甘味を感じました。

ストレートでテイスティングしても時間の経過でかなり印象が変わるので、水割りやソーダ割りにするとどうしても印象が変わってしまうと思うんですよね。そんなわけでストレートを基本に、水割り・ソーダ割りでもテイスティングを楽しめる会(?)に大阪泡盛の会は進化していこうと思っています。開催日:2019年5月29日

第73回 瓶熟成の10年間に思いを馳せる

年度末で案の定、参加人数が少なかったのでエキシビジョン的にって最近多いですね。このパターンがっ(苦笑)。

渡久山酒造の一般酒「豊年」の飲み比べです。ラベルのデザインが違うのは左は瓶熟の14年古酒、右は4年古酒と造られた時期が10年違うからです。

豊年の飲み比べ

まずは4年古酒から。

第一アロマは3:生米の香り、第二アロマは21:ぶどう(薄い緑)を感じました。味わいはガムシロップのような甘味。めっちゃ甘いということではなくニュアンスがガムシロということです。メロンのようなしなやかな酸味。舌にピリッと感じるような苦味を感じます。鼻に抜ける香りはシャルドネという雰囲気のぶどうの香りをはっきりと感じました。

鼻に抜ける香りをとらえるのはいつもはなかなか難しいのですが今回はあっさりと見つけることができました。

一方の14年古酒の方は第一アロマは、5:炊き上がりの米、もろみを蒸留しているような香り。おこげと表現してもよいくらいの強い香りです。味わいはミルクチョコのような甘さ。4年古酒と同じくガムシロップ的な雰囲気はありますが、なめらかさを感じます。薄い緑色のぶどうをイメージする酸味をほのかに感じます。「にがり」を彷彿させる自然な苦味を感じます。 

どちらも時間の経過とともに香り、味わいがかなり変化していきます。「化ける」と表現するのが相応しいくらいにです。

それにしても4年古酒と比較すると14年古酒は香り味わいともに厚みを感じることができます。持っている雰囲気が同じだけに厚みというよりも奥行きと表現してもいいかもしれません。泡盛マイスター二人でテイスティングしましたがどちらが好みなのかは分かれました。前回も感じたことですが瓶熟成は奥が深い!なんかいつも同じような〆のような気がしますが。深すぎるー(苦笑) 開催日:2019年3月25日

第72回 瓶熟ってやつは奥が深い

ヘリオス酒造の「泡盛」の第一アロマは3:生米、でんぷん質の粉の香り。パウダリーという表現が相応しいかも。第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 16:かんきつ系の皮、シトラス
  • 83:栗、ゆでた栗
  • キャラメルコーン(時間が経つと)

味わいは、ゆでた栗のようなほんのりとしたは甘味、きゅうりのような自然な酸味。苦味もあって辛口な印象です。舌先にすこしピリピリとした余韻を感じます。

適した飲み方と相応しい料理はこんな意見がでました。

  • ぎょうざやからあげ
  • 塩っけのあるもの

シャープで辛口な印象があるのでソーダ割りにして脂っこいものとあわせても相性がいいと思います。最後に香りを確認するとキャラメルコーンのような甘い香り。十分に時間が経った後で確認する香りが楽しみだったりします。

続いては久米仙ブラック古酒35度です。

第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 7:とうもろこし
  • 21:ぶどう(白)、熟したイメージ
  • 90:キャラメル

キャラメルはあまり色の濃くないものがイメージです。味わいは、

  • ビターチョコのような甘味と苦味
  • 瓜の漬物の様なしなやかな酸味
  • マーマレードの皮のような酸味、苦味
  • ぶどうの皮(赤)のような苦味

というように甘味、酸味、苦味のバランスのとれた味わいでした。

今回のテーマは家庭で瓶のまま熟成させたものとそうではない古酒の比較でした。1つ目にテイスティングした「泡盛」は詰口年月日がなく相当古いものです。いただいたものなので僕の元にくるまでどんなところで管理されていたのかわからないのですが、もう少し早めに飲んでも良かったのかなと思わせるような力強さという点ではマイルドになりすぎた印象を持ちました。瓶熟成の飲み頃は難しいですね。  開催日:2019年2月28日

第71回 古酒はさじ加減が難しい。

2019年最初のテイスティング勉強会でした。この季節あるあるですが、キャンセルが多く参加者は2人だけなのはちと寂しい。でも前回初参加のNさんが連続参加で泡盛マイスターにも興味がある感じなので僕のテンションは高めです!さらにテイスティングに興味を持ってもらおうとエキシビジョン的に2銘柄を選んでみました。

樽熟成の首里天と28年古酒の菊之露

1つめは樽熟成の首里天・瑞穂酒造です。樽は実技試験的にはサービス問題なんですが銘柄を当てる試験ではありません。

だから無色透明ではない琥珀色を確認したらラッキーとばかりに、なんなら香りや味わいを確認せずに(笑)テイスティングノートを書き進めることができるくらいに準備ができていたらサービス問題といえるので、樽熟成泡盛の特徴をしっかり練習しておきましょうという趣旨です。って完全にNさんの試験対策に入ってますね~(笑)

で、2つ目は古酒。いただきものなので素性は詳しく把握していませんが、30度の28年古酒です。僕のところに来て時間が経つので既に30年古酒になっているはず。テイスティングするのがちょー楽しみ!

さてまずは首里天から。瑞穂酒造さんは天龍蔵という地下タンクが有名ですが、これは樽で熟成させた泡盛です。同じ首里天で度数も同じ25度なのに樽じゃないのもあるのでご注意くださいね。第一アロマは6:おこげ、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 90:キャラメル
  • 93:スモーク類
  • 熟したぶどう

味わいは、はちみつのような甘味。マイルドな印象です。レーズンの様なしなやかな酸味を感じます。キャラメルのようでやさしい苦味も。ビターと表現してもいいでしょう。鼻に抜ける香りは熟したぶどうを感じました。適した飲み方と相応しい料理はこんな意見がでました。

  • スモークチキンとソーダ割り
  • モンブランとオンザロックで

スモーキー・香ばしさを感じるので燻製系やスイーツ系と相性がいいと思います。40分くらい時間をかけてじっくりやりました。

最後に香りを確認するとベッコウ飴のような甘い香り。十分に時間が経った後で確認する香りが楽しみだったりします。以前の勉強会で1時間経った後のある泡盛の香りがまんま松茸だったときは衝撃でしたね~。

続いて28年以上熟成された菊之露。眠りから覚ますのに時間が必要だろうと1つ目のテイスティングをはじめるときにグラスに注いでおきました。もちろん紙を載せてグラスを塞いでいます。これを選んだのは古酒らしい古酒をテイスティングしてもらおうという意図です。完全に試験対策入ってます、はい(笑)

ところがこれは失敗しました。香りに古酒らしい力強さを感じません。グラスに注いでから時間をおきすぎたかもしれません。詳しい素性は知らないにしても30度だったので時間をかけすぎましたね。

濃淡が薄い、のっぺりとした印象でした。ボトルから直接香りを確認すると熟したバナナのような力強さを感じたのですごく残念です。僕のミスですね、ごめんなさい。新酒の菊之露と飲み比べてもらって口当たりのまろやかさの違いはNさんに確認してもらいました。テイスティングメモはこちらです。 芳醇で華やかながら落ち着いた印象です。

第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 19:ラベンダー
  • 85:干ししいたけ
  • 92:バニラ
  • 71:熟したバナナ etc

子供の頃、住んでいた実家の壁(土壁風)の匂いを思い出しました。子供だったから良し悪しがわからずに壁を指でかりかりと掻いて遊んでて祖父にしこたま怒られたなぁ~(苦笑)。匂いって、そういう記憶と結びついて記憶されていますよね。 

脱線しますが、年末に探偵ナイトスクープで観た「亡き父の闘病中の匂いを再現したい」という依頼が本当に胸を打ちました。香りの持つ癒しや勇気を与えてくれる効果の可能性を感じました。ほとんどテレビを観ないけどたまに面白いのに出くわします。YouTubeとテレビはまた違った楽しみ方がありますね。

続いて味わいです。メイプルシロップ、バニラのようなやさしい甘味。ミネラル感が少し甘味を邪魔をしています。はっきりととらえることができないのですが砂のニュアンスを感じるミネラル感です。伝わりますかね~?プリンのカスタードのような苦味を後味に感じます。酸味はほとんど感じませんでしたがしいていえば熟したぶどうのような酸味。相応しい料理は焼き魚や白身魚のマース煮といったシンプルなものがでました。

どういう状態で熟成された28年古酒なのかわかりませんが、30度なのでそもそも少し力が弱くなってきているのかもしれませんね。いい勉強になりました。Nさんにはこのまま継続してもらって、ぜひ泡盛マイスターを目指して欲しいです。開催日:2019年1月22日

第70回 焦らず100回を目指します!

記念すべき70回目のテイスティング勉強会、2012年7月にスタートして6年くらい続けてきました。

70回目の大阪泡盛の会

発起人のIさんとお会いしたのが2011年の12月のちょうど今頃。もう7年前になるんですね、懐かしい。泡盛マイスターの自主勉強会としてはじまり参加者のほとんどがテイスティングがはじめての方だったときもありました。紆余曲折があって、僕の事務所でこじんまりと泡盛マイスターを目指す方の塾みたいなスタイルで落ち着いてきました。

今回は久しぶりに初参加の方が2人おられて新鮮な雰囲気の勉強会になりました。というわけで今回は2銘柄をじっくりと。

夢航海・玉の露

1つ目の夢航海はテイスティング項目とその書き方を全員で確認しながら進めていきます。お二人ともテイスティング自体がはじめてということだったのでいつもの倍の40分かけてじっくりと。慣れないことで戸惑っているようでしたがお二人ともなんだか筋が良さそう。

いつもの倍の時間を掛けてテイスティング

実技試験の肝は減圧蒸留という話題が出てラベルのリニューアル後は減圧蒸留になった夢航海・忠孝酒造を選んでみました。とはいっても夢航海の味わいは減圧蒸留だけで語れるものではなく、昔ながらのシー汁浸漬法で造られていることを理解しておいた方がよさそうです。

第一アロマは生米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 31:バナナ
  • 32:パイナップル
  • 88:はちみつ
  • びわ、ヤクルト

味わいは、はちみつやシロップの様な甘味。様なというのは甘さの強さではなく質感です。柑橘系の皮のようなおだやかな酸味、ピーマンやセロリの様な野菜を思わせる苦味を感じます。

相応しい料理はこんな意見がでました。

  • パイナップルと一緒に炒めたポーク
  • ラフテー、ソーキといった肉料理 etc

40分やりましたが、テイスティングのいろはの説明をしながらだったのでテイスティングメモの出来は大目に見てくださいね。

2つ目は石垣島の「玉の露」・玉那覇酒造所。2015年の石垣島旅行で蔵にお邪魔したときの記憶が甦ってきました。こういうのはおもいきりが大事なので玉の露はテイスティングノートをお二人にも書いてもらうことにしました。で、書いてもらうだけじゃなくてシェアタイムではできる範囲で発表もお願いしてみました。

これが全然無茶ぶりじゃなくて、お二人ともとても初めてとは思えない発表をされるのでIさんも僕もびっくりでした。Nさんは泡盛マイスターに興味があるとおっしゃっていたのでこれをきっかけに是非目指していただきたいですね。 

テイスティングメモはこちらです。 まったりとした印象の玉の露。第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 27:ライチ
  • きんかん
  • 焼きりんご
  • 焼き芋
  • 籾殻 etc

直釜式蒸留器に由来する香ばしさなのか後留部分を多めに入れているのか?詳しくはわかりませんが、芋だけじゃなく、りんごも香ばしさを連想させる香りです。

続いて味わいです。甘酒のようなほんのりとした甘味、熟したりんごのような柔らかな酸味、苦味はきのこのじく、キャベツの芯のようなニュアンスですね。以前テイスティングの項目だったミネラル感もしっかりと感じます。相応しい料理はこんな意見がでました。

  • まったりしているのでホイコーローやマーボー豆腐
  • 沖縄しょうが鍋、沖縄おでんのてびち
  • すり身のてんぷら、白身魚のマース煮 etc 

2018年は泡盛マイスター協会の関西支部の設立を目指していましたが、特に進展がなかっただけにお二人の参加は嬉しかったです。泡盛ファンを増やすきっかけにしたくて協会主催の講習会を関西で開催したいのです。それで講習会を開催するためには関西に支部が必要。でも支部を作るには関西にそれなりに会員がいることが条件になると、卵と鶏のどちらが先か?という堂々巡りになっていました。

愛知に続いて関東支部も設立されましたが、関西はしばらく自主勉強会というスタイルでもいいかなと思っています。形にこだわって無理をすると続かなくなるし第100回は是非開催したいですしね。そんなわけで2019年も大阪泡盛の会をどうぞよろしくお願いします! 開催日:2018年12月26日

第69回 鍋の季節 泡盛はお湯割りが恋しい。

だんだんと寒くなってきました。泡盛も縮こまってしまうような印象でテイスティングするのが難しい季節に突入。今回テイスティングしたのはこちらの3銘柄。どこかで見たことがあるような気がしますね。前回のきき酒会で僕が飲むことができなかった千代泉をリベンジさせてもらいました。

テーマは千代泉ブレンド

いつも通り泡盛テイスティングチャートを隣においてテイスティング開始です!その傍らには秘密兵器の醤油さし。魚型じゃないですけどね。

泡盛テイスティングの秘密兵器の醬油さし

千代泉×松藤のポイントは黒糖酵母で造られた赤の松藤がブレンドされているところ。第一アロマは4:蒸米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 46:ミント
  • 57:マッシュルーム
  • 69:熟したメロン
  • 84:海草類

スパイシーで苦味が印象的な味わいですね。この苦味を表現するのが難しかったのですがシェアタイムであ、これだ!というのが見つかりました。柑橘系の白いわたの苦味、グレープフルーツの皮の苦味のイメージです。 

寒くなってくるとよく言われるのが、泡盛を飲むなら沖縄でしょとか飲んでも夏だけでしょとか。 そんなことは言われたくないので寒い時期に相応しい飲み方と料理を考えましょ!相応しい料理はこんな意見がでました。

  • 苦味が強いので甘い冬瓜漬けやラフテー
  • フルーツを入れて甘味のあるトニックウォーターで割ってお好み焼きと
  • ソーキの煮付け、うむくじのてんぷら

苦味とあわせるなら山菜のてんぷらあたりもよさそうです。飲み方は丸氷を1つ入れて溶かしながら味わいの変化を楽しむのもいいですね。 

千代泉×たつ浪のテイスティングはブレンドに使われたベースのたつ浪があるので並べてテイスティングをしました。たつ浪は簡易濾過なので予想通り白い浮遊物を確認。脂成分だから全く問題ないんですけどね。知らないとなにこれ?って感じですよね。

脂成分が目で見えるほどにろ過が緩やかなたつ浪

たつ浪は甘さひかえめの黒いぶどうの皮の様な苦味と酸味を感じます。瑞々しさを感じるジューシーな印象の泡盛です。上等なブランデーから漂う雰囲気に近いものを感じます。このたつ浪にブレンドしたというのがわかるとテイスティングの判断基準ができてやりやすいですね。

たつ浪×千代泉はまったりとした印象。ベースがそうなのでやっぱりオイリーですね。第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマはこのあたりを感じました。

  • 8:さとうきび
  • 17:ジャスミン
  • 83:栗
  • 85:干ししいたけ

甘味は白い瓜の奈良漬、砂糖漬けにしたオレンジのような酸味を感じました。ビターキャラメルのような苦味も感じます。

醤油さしは香りがわかりにくくなったときに2、3滴加水するのに使います。そうすると香りがふぁっと立つので困ったときの秘密兵器というわけなんです。で、加水したら苦味が増しました。あるイベントでお会いした方が「伊平屋の泡盛だけはどうも苦手なんです。」と言っていたのは、この苦味か?オイリーな感じが理由かもしれませんね。

嗜好品だから好みが分かれて当然ですが、一度、本格的なテイスティングでその個性を感じてもらいたいと思います。相応しい料理はこんな意見ができました。オイリーさを中和するという発想からの

  • チゲ鍋、マーボー豆腐、ピエンロー鍋

逆に泡盛で油分を補うという発想から

  • 白身魚のマース煮、鳥ササミの塩焼き

他には生姜を使った鍋など鍋料理が多かったのは季節柄なんでしょうね。泡盛にお湯割りのイメージはあまりないかもしれませんがこれはお湯割りがよさそうです。熱々よりはすこし冷ましたお湯で割ってみてください。 

たつ浪はだいぶ残っているのでしばらく寝かせてみようと思います。これは面白く変化しそうで楽しみです。最後にグラスに残った香りを確認したらたつ浪ブレンドはミルクキャラメル、ブレンド前のたつ浪からはキャラメル香を感じました。鍋で温まりながらお湯割にした泡盛で芳醇な香りをじっくりと楽しみたい。そんな季節になりました。開催日:2018年11月29日

第68回 テイスティングするなら〇〇は飲んじゃダメ。

今回テイスティングしたのはこちらの3銘柄です。いつも通り泡盛テイスティングチャートを隣においてテイスティング開始!風邪気味でちょっと咳が出るけど気合い入れていきましょう。

沖之光・久米仙・菊之露

「沖之光(30度)」・沖之光酒造の第一アロマは3:生米、第二アロマは16:柑橘系の皮、31:バナナ、35:きゅうり(の漬物)あたり。

なんだろ?わかりやすいくらいに苦味が強いです。泡盛マイスター協会の以前のテイスティングノートにはミネラルという項目もあったけど、この沖之光なら自信を持ってミネラルについて書けそう。沖之光ってこんなに苦味が特徴的だったかな?とバイブル「知識ゼロからの泡盛入門」で確認してみると、「この沖之光の特徴ともいえる、ほのかな苦味が旨さの秘訣。水割りにすると風味がのびて美味い泡盛です。」と、なるほどあってる。

でもなんか変な感じ・・・。

気をとりなおして2銘柄目の「久米仙ブラック(古酒・35度)」・久米仙酒造へ。まずは香りを確認すると、第一アロマは5:炊き上がりの米、第二アロマは55:エリンギ、90:キャラメル、95:(ビターな)チョコレートあたり。

これは苦くないよなぁと恐る恐る口に含むとこれも苦い!?いよいよもっておかしい??

いつもの久米仙ブラックと印象が違いすぎる。泡盛じゃなくて自分の味覚がおかしいのか?おかしいんだろうなと思いながらダメ押しの菊之露で最終確認してみました。

やっぱり苦いって、こりゃあ病院でもらった風邪薬のせいですわ。間違いない(汗) 

こうなると沖之光の特徴である苦味をばっちり感じたというのもまったく信憑性がないですね~。鼻の感覚も鈍っているかもしれないので香りの評価は参考意見として見てください。 

テイスティング前に風邪薬は飲んじゃだめですね。風邪薬くらいと侮ってましたけど、これじゃまともなテイスティングになりません。初歩的なことで恥ずかしいのですが、この日は子供が入院した日で朝からバタバタしていて昼に飲めなくてついついやっちゃいました。 

そもそも普段から体調管理は大切ですね。今日大腸カメラをした僕が言えることじゃないけど(苦笑)。僕の場合は飲み過ぎってことはないと思いますけど、みなさんも泡盛を楽しむなら節度ある飲酒を心掛けましょうね。テイスティング勉強会の後は休む間もなく11/4の泡盛イベントの打合せに突入!大阪泡盛の会もまた活気が出てきて嬉しいです。開催日:2018年10月19日

第66回 メープルシロップの香り漂う石川酒造場祭り

今回テイスティングしたのは沖縄県西原町にある石川酒造場さんの3種類の泡盛です。

  • 「島風10年古酒(25度)」
  • 「玉友5年古酒(43度)」
  • 「玉友(30度)」

ツイッターに投稿したようにテイスティング勉強会のはずが、途中からガチ飲みになってしまいました。このラインナップじゃしょうがないですよね~。泡盛好きならわかってもらえると思いますが、一般酒の玉友のラベルは「本場泡盛」表記で13年以上経過の瓶熟成泡盛ですからね。

本場泡盛の玉友

ガチ飲みに入るまでの真面目なテイスティングのときに泡盛テイスティングチャートからピックアップした主な香りをご紹介します。

まずは島風10年古酒(25度)

  • 第一アロマは4:蒸米
  • 第二アロマは39:ごぼう(の皮の部分)、85:干しシイタケ

俗に甕臭といわれるものを表現するとこんな感じになるんでしょうか?時間の経過とともに口当たりがとてもまろやかになりました。グラスに注いだ直後は25度にしてはアタックが強いなと感じたので、10年以上の古酒ともなるとしっかり空気と触れさせてから飲むことが大事だなと再確認しました。

0gでもあえて0gと書く島風のラベルがわかりやすくていいですよね~

栄養成分表示(100mlあたり)
熱量(カロリー):141キロカロリー
タンパク質:0g 脂質:0g
炭水化物::0g(糖質:0g、食物繊維:0g)
食塩相当量:0g 

島風10年古酒(25度)のラベル

なぜか泡盛はカロリーが高いと勘違いをされている方が多いので、伝わりやすい場所に伝えたいことを書く!この姿勢が素晴らしいなと思いました。欲を言えば泡盛のラベルでは島風のボトルを手にした人にしか伝えるチャンスがないので、それよりも手前で伝えることができればいいなぁと思いました。

続いて玉友5年古酒(43度)です。

メープルシロップを彷彿とさせる華やかな香りが印象的です。

  • 第一アロマは5:炊き上がりの米
  • 第二アロマは21:ぶどう(熟した赤いぶどう)、71:熟したバナナ、89:メープルシロップ

玉友の甘い香りは、黒糖でもはちみつでもなくやっぱりメープルシロップなんだということがはっきりとわかりました。本当なの?と気になった方はぜひチェックしてみてください! 開催日:2018年8月22日

第65回 泡盛の造りの違いに迫る!

一般酒が数銘柄あっても実際はラベルが違うだけで造り(中身)は一緒という酒造所もあるみたいですが、北谷長老酒造工場さんの2つの一般酒「一本松」と「北谷長老」では大きな違いがあるそうです。

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泡盛マイスター 伊藤 薫@大阪(@awamori_meister.110)がシェアした投稿

7月頭に北谷長老酒造工場さんにお邪魔して一本松と北谷長老の造りの違いを聞いたので、それならテイスティング勉強会で飲み比べをしてみようとさっそくやってみました。テイスティング後のシェアタイムの最後に正解を発表をしましたが、その前に「答えはラベルの中にある」という最後のヒントを出しました。と言われると真剣に見てしまいますよね~。

答えはラベルの中にある!

さて正解です!

北谷長老は冷却濾過をしている点が一本松と違います。こちらはその冷却濾過を行う機械です。

冷却濾過を行う機械@北谷長老酒造工場

ラベルを見比べてくださいね。冷却してから濾過をすると脂分を沢山取ることができるので北谷長老のラベルには「気温の低下で白い浮遊物が・・・」という注意書きはありません。

北谷長老のラベル

僕は工場見学で造りの違いを聞いてたのでわかってましたが、想像していた違いとテイスティングしてみての違いにはギャップがありました。例えば脂分の多い一本松は粘性が高くて脂分の少ない北谷長老は粘性が低いと思っていたのに逆でしたね。

シェアタイムで共通した感想としては、フルーツで例えるなら北谷長老はフレッシュな果実で一本松は熟成した果実。またどちらもミルキーな印象がありましたが北谷長老はより軽快な印象です。

今回も泡盛テイスティングチャートから印象的な香りをピックアップして香りサンプルで再確認してみました。1つは熟成した果実のような香りが出てきたのでブチルアルコール、もう1つは磯・海草のようなの香りを感じたのでジメチルスルフィド(MDS)。

ブチルアルコール・ジメチルスルフィド(MDS)

ブチルアルコールはわかりやすく例えるならペンのマッキーの香りです。また磯・海草の香りといってもピンと来ないかもしれないのでわかりやすいもので例えるとおにぎりせんべいの香りです。北谷長老といえばでんぷん質の粉のような香り・パウダリーな香りが印象的なのですが、どちらからもそれなりに感じることができました。

氷を入れると香りが立たないと思っているのと、時間が経つと薄まってしまうのが嫌で普段は水割りに氷は入れない主義なんですが、今回ばかりは氷を入れて飲みたくなりました。沖縄よりも気温が高い大阪の連日の暑さで泡盛もだらけているような雰囲気があったので、氷を入れて泡盛をシャキッとさせて飲みたいそんな気分でした。

常温で保管していた泡盛の温度も相当上がっていたんじゃないでしょうか?泡盛は沖縄で飲むのが一番美味しいといわれたりしますが、南国沖縄の気候に合わせて造られた泡盛は暑い時期にキリッと冷やして飲むのが格別に美味しく感じるような気がしてきました。開催日:2018年7月24日

第64回 1銘柄でも濃すぎる勉強会

今回テイスティングをしたのはこちらの「咲元(30度)」・咲元酒造です。

  • 骨太な泡盛
  • 複雑な味わいで通好み
  • 荒濾過でオイリー

実際のところどうなのかわかりませんがそんな印象がある泡盛ですよね。

咲元と泡盛テイスティングチャート

複雑な味わいというイメージ先行でテイスティングノートを書いてしまうおそれがあるので、今回はこんな流れでやってみました。

  • ステップ①|泡盛テイスティングチャートを使って主な香りをピックアップ
  • ステップ②|ピックアップできた香りを香りサンプルを使って確認
  • ステップ③|再び泡盛のテイスティング

なかなかこんな勉強会はできませんよね。これも香りサンプルを提供していただけるからです。本当にありがたいです。

テイスティング後のシェアタイムでは、第1アロマは5:炊き上がりの米、第2アロマは複雑さ故にいろいろなジャンルの香りがでてきました。出てきた意見を総合すると43:ねぎ、46:ミント、48:バジルあたりの香草・スパイス周辺に代表的な香りがあるように感じました(ステップ①)

そこで次のステップ②では、香りサンプルから3種類(48:バジルオイル、49:レモングラス、50:ローズマリー)を取り出して香りの確認です。香りサンプルは濃度が高いのでムエット(試香紙)に直接付けて嗅ぐよりも、水に香りサンプルを一滴垂らしてそれを嗅ぐ方がよりリアルな香りになるとアドバイスをいただいていたので今回はその方法にチャレンジしてみました。

水に香りサンプルを一滴垂らして香りのテイスティング

泡盛のテイスティングに慣れているのでムエットよりも液体を嗅ぐ方がしっくりきますね。個人的にはレモングラスとローズマリーはイメージ通りの香りでした。ぼんやりしていたバジルの香りも香りサンプルを通してバジルの香りの記憶を鮮明に思い出したところで泡盛のテイスティングに戻ります(ステップ③)

やっぱり違いますね~。時間の経過とともに泡盛の香りが変化するのがひとつの理由ですが、テイスティングをしているときはいかにイメージ先行で味わいを表現してしまっているということを思い知らされました。

シンプルな香りではなく入り混じった複雑な香りになればなるほど、そのものの香りじゃなくてニュアンスを感じる程度の微量な香りなのにイメージで表現してしまうから香りサンプルと比べた時には大きな違いになるのかなと。伝わってますかね?

泡盛のイベントは緩く楽しさ重視でやってますが大阪泡盛の会は真剣そのもの。今回はいつも以上に真剣な雰囲気でした。

いつも以上に真剣な雰囲気

この濃密でワクワクする大切な時間をまだまだ続けたいところですが、今日は我らが大阪泡盛の会のメンバーのTさんのお祝いの日。お祝いというのはフィジークという大会で優勝されたんです!しかも2連覇!!

2連覇がかかっていたので必要以上にプレッシャーがあった中での挑戦だったと思います。僕は挑戦するかどうかを決めるまでにもいろんな事情をTさんから聞いていたので、もちろん応援しているけど無理はして欲しくないし、でも後悔する様なことにはなってほしくないとか複雑な思いがありました。

大会の1ヶ月前の大事な時に腰を痛めたようでしたが、それでもかなりの追い込み方だったので大会直前は気になるけどあえてインスタグラムの投稿を見ないようにしてました。自分のことじゃないのに胃がいたくなる感じ(苦笑)

だから優勝の第一報をもらった時は自分のことのように嬉しかったです!お祝い会のためにテイスティング勉強会を早めに切り上げて向かったのは事務所と同じ北浜にあるソーキ家さんです。

お料理はどれも美味しかったです!嬉しいお祝い会ということも相まって格別でした。こんなに嬉しい時間を過ごせて僕もサイコーの気分でした!開催日:2018年6月15日

ちゅららをボトルキープ

第63回 香りサンプルでスパイス系をマスターしよう!

テイスティングは表現力以前にイメージじゃなくて的確に香りを捉えたいと思ってるんですが、泡盛テイスティングチャートに出てくる香りにしても具体的にイメージできないものが多いと感じていました。要するに己の知識や引き出しのなさを痛感していたわけです。

特にスパイス系が弱いので、いつものようにIさんにご尽力をいただきスパイスの香りサンプルを準備してもらいました。いつもありがとうございます。そんなわけで、これまで〇〇のようなスパイシーな香りのように表現することが多かった松藤を選びました。

北谷長老・松藤

さすが期待を裏切らない松藤です!テイスティング後のシェアタイムで第二アロマに感じるのはスパイス系の香りが多かったですね。

まずはクローブの香りサンプルのテイスティングです。芳ばしさを感じる香りで苦味もイメージできます。もちろん香料自体に味はありませんが。個人的には歯医者で詰め物を接着する時の薬剤の匂いが一番イメージしやすかったですね。個人的にはできるだけ身近なものと結びつけて印象づけることができれば覚えやすいのかなと思っています。

続いて50:ローズマリー。クローブと同じように慣れ親しんでいる香りと結びつけるならビックスドロップを彷彿させる香りでした。

2つ目は北谷長老です。北谷長老は泡盛マイスターの実技研修の頃から感じていたでんぷん質の粉のイメージは弱まっていてフルーティな印象を持ちました。シェアタイムででてきた第二アロマのキーワードの中から共通するものをピックアップするとライム、バジル、トリュフなど。

そこでバジルの香りサンプルを試してみるときゅうりの漬物のような印象です。かなりしっかり漬かった漬物のような香り。Iさんによるとこの香りサンプルは濃度が高いらしく、今回の印象は香料の濃度が高いことが影響しているかもしれないということだったので、次回はまた違った方法で香りサンプルを活用してみようと思います。

今回は趣向を変えて香りサンプルを使って曖昧だった香りを身体に叩き込んでみました。さらにその場でスマホでググってクローブの画像や用途を調べたりしながらできたのでいろいろな発見がありこの企画は面白すぎました。次回以降の展開に期待が高まります。開催日:2018年5月11日

第62回 春が来ました!

寒さで12月頃から香りを感じにくかったのですが、ようやく温かくなってきて香りを感じやすくなってきました。そこで今回はできるだけ詳細に香りを拾ってみようと、泡盛マイスター協会からでている「泡盛テイスティングチャート」を横に置いてテイスティング。テイスティングしたのは「萬座(30度)」・恩納酒造所と「珊瑚礁(30度)」・山川酒造でどちらも一般酒です。

萬座・珊瑚礁

萬座は、第一アロマは4蒸米、第二アロマは24白桃、27ライチ、28パパイヤ、37大根、60ヨーグルト、85干しシイタケなど。珊瑚礁は、第一アロマは3生米、第二アロマは14グレープフルーツ、22梨、27ライチ、34スイカ、59豆乳、85干しシイタケなど。

泡盛マイスターが3人いるので次回からは第二アロマはもう少し絞込みをしてみたいと思います。といっても複雑な香りのものはどうしても項目が多くなってしまいます。ちなみに会の終わりにそれぞれの香りを改めて確認すると、萬座は干しシイタケ、珊瑚礁はクローブのようなスパイシーな香りでした。時間とともに香りの印象が変わるのは面白い反面、泡盛テイスティングの難しいところでもあります。

テイスティングチャートの95種類の香りを改めて見ていると、恥ずかしながらナツメグ、スターアニス、ベルガモットなどイメージでしか把握できていない香りがあることに気が付きました。なんとなくはわかるんですけど頭の中でイメージしようとするとできない。これじゃあ泡盛テイスティングチャートを使う資格がないんじゃないかということで、例によってI様から次回は普段馴染みの薄い香りのサンプルを持ってきていただけることになりました。楽しみです。

最後になりますがこんな雰囲気でテイスティング勉強会をやっています。会場が狭いので大々的に案内はできないのですが泡盛マイスターを目指して本気で勉強したいという方がおられましたらご一報ください!開催日:2018年3月13日

テイスティング勉強 vol.62

第61回 久しぶりの銘柄当て!

実技試験の課題泡盛から「久米島の久米仙ブラウン(30度)」・久米島の久米仙と「琉球ゴールド(30度)」・新里酒造の2銘柄をテイスティング。2種類のフレーバーホイールも一緒です。

久米島の久米仙ブラウン・琉球ゴールド

泡盛フレーバーホイールの項目から主な香りをピックアップすると、久米島の久米仙ブラウンは花様・石けん様、豆様・ごま様、草様といった香り、一方の琉球ゴールドはエステル・アルコール様、キノコ様、酸臭を感じました。できれば泡盛テイスティングチャートからさらに詳細な項目を拾いたかったのですが香りが開きませんね~。この時期は暖房を付けていても泡盛は冷え切ってます。。

余談ですが、ブラウンボトルには「菊久多」の文字ではなく「久米島の久米仙」の文字が入ってましたね。オリジナルボトルになったのでしょうか?

テイスティングは早めに切りあげて支部設立に向けてのミーティングもやりました。ちょっとやそっとじゃ支部設立は実現できないなぁという感じですが、諦めたらそれで終わりなので頑張ります!

最後はエキシビジョンですけどブラインドで銘柄当てに挑戦。泡盛じゃなくてファッションキャンディの泡盛ボンボンの方なんですけどね。といっても男性陣はかなり真剣。結果は想像にお任せします。Sさんチョコご馳走さまでした。開催日:2018年2月16日

第60回 エキシビジョン!比べたのは泡盛じゃなくて

季節的にしょうがないけど・・・(苦笑)、記念すべき60回目のテイスティング勉強会なのに雪とインフルの影響でまたしてもこじんまりです。

テイスティングをしたのは「海乃邦(10年古酒・25度)」・沖縄県酒造協同組合と「菊之露(7年古酒・30度)」・菊之露酒造で、またしてもエキシビション的になりました。

海乃邦・菊之露

比べたのは泡盛だけではなく泡盛フレーバーホイール と泡盛テイスティングチャートも比較してみました。造り手と消費者の異なる立場で作られたものなので違いがあるのは当然だと思いますが、例えば簡略版と詳細版という形で擦り合わせてくれた方が使いやすいし、PRしやすいと思うのは僕だけでしょうか?

イベントや泡盛講座で使いたいのはやまやまなんですが、違いを聞かれても正確に説明できる自信がないっす(汗)

懇親会は先月と同じく本町にある美ら島物語さんにお邪魔しました。この日は偶然ですがまたまた涼さんと麻利さんのユニット「赤花」のライブの日だったんですね~。先月リクエストさせていただいたコンビ唄もばっちり聞かせていただいて、雪が降る中お邪魔した甲斐がありました。涼さんのお弟子さんのステージもあって賑やかで楽しい新年会となりました。開催日:2018年1月26日

赤花のライブ@美ら島物語

第59回 エキシビジョン!?樽貯蔵の飲み比べ

今回も泡盛マイスターだけの勉強会になってしまったのでエキシビジョン的に樽熟成の飲み比べをやってみたんですが、これがかなりガチな展開に。

「まさひろラウンジ(30度)」・まさひろ酒造と「いいちこ長期熟成貯蔵酒(20度)」・三和酒類の飲み比べです。かたや泡盛でかたや麦焼酎と違いますが、狙っているところはおそらく同じだろうと思われる2つのお酒。テイスティングの感想はどちらもラムレーズンと洋ナシの香りを特徴的に感じました。

いいちこ長期熟成貯蔵酒には「特徴の異なる2種の樽を使って焼酎を熟成させた」という説明が書いてあったので、この辺が香りの決めてになっているんだろうと思いますが、びっくりするくらい香りが強く出ています。20度なのにね。

まさひろラウンジは時間とともに普通の泡盛にしか思えなくなってきました。どちらが好きというのは好みの問題だからそれぞれだと思いますけど、そのくらいいいちこの香りが強かったんです。他の樽貯蔵泡盛ならどうなんだろう?と思ったので事務所にあった「くら(3年古酒・25度)」・ヘリオス酒造を出して飲み比べです。

まさひろラウンジ・いいちこ長期熟成貯蔵酒・くら

くらもまさひろラウンジと同じように、いいちこと同じところを狙っているとしたらその差は大きいなぁと感じました。この違いは原材料によるのか?使っている樽によるものか?どうなんでしょうね。泡盛と麦焼酎の利き酒は泡盛マイスターの実技試験にも出題されるので何度も経験済みでしたが、樽熟成での利き酒ははじめてでなかなか面白い体験でした。ときに他のお酒も一緒にテイスティングをすると新しい発見がありますね。

頭を使った後は忘年会を兼ねて本町にある美ら島物語さんにお邪魔しました。1週間前にイベントでご一緒させていただいた涼さん率いる涼風会さんのライブと美味しいお料理と泡盛を楽しみました。

さてさて、この握手が意味するものは何か?

この握手が意味するものは?

2018年の大阪泡盛の会は新しい一歩を踏み出すことになりそうです。近いうちに詳細をお知らせできるようにいろいろ動いていこうと思います!開催日:2017年12月15日

第58回 香りと味わいには理由がある。

いつものような20分間黙々とテイスティングノートを書いていくやり方ではなく、今回は感じたことを全員でシェアしながら項目毎にひとつひとつ進めていく実技試験対策を意識してみました。試験に必ず出題されるであろう減圧蒸留と常圧蒸留を楽々と判別できるように、減圧蒸留の「請福マリンボトル(25度)」・請福酒造を含んだこちらの2銘柄を準備しました。

請福マリンボトル・八重泉

泡盛マイスター協会の「泡盛テイスティングチャート」を見ながら感じた香りをピックアップしていきます!

請福マリンボトルの第一アロマは4蒸米、第二アロマは25リンゴ、14グレープフルーツ、23ラ・フランスといった減圧蒸留ならではのフルーティな香りを感じます。味わいは甘味→苦味→酸味の順に感じて、若いメロンのような甘味、グレープフルーツの内皮やリンゴの種の付近を思わせる苦味を感じます。減圧蒸留にしてはしっかりした味わいだという点はメンバー全員が共通した感想でした。

ラベルを見ると泡盛本来の旨み成分を残すために濾過にこだわっているようです。写真ではわかりにくいと思いますが、寒くなってきたので綿状の白い浮遊物(高級脂肪酸)も確かに確認できました。

請福マリンボトルの裏ラベル

請福マリンボトルの第ニアロマでバナナの香りという感想も出ましたが、バナナの香りならこれでしょう!と僕が常々思っている「八重泉(30度)」・八重泉酒造を2本目にテイスティングしました。

第一アロマは4蒸米、第二アロマは71熟したバナナ、57マッシュルーム、93スモーク類、30マンゴ(ドライマンゴーのイメージ)、61チーズのようなバナナのフルーティさもありながら芳醇で力強さを感じる香りです。口に含むとはじめに甘味を感じますが、白桃の皮の部分を思わせるような苦味が長めに残ります。

第二アロマで感じた香りの種類が豊富だったこと、時間の経過で印象が変わっていくのでいろんな表情を見せてくれる泡盛だなというのが一致した感想でした。「もしかして!?」と気になって泡盛百科のサイトで確認すると、常圧と減圧のブレンド(蒸留器は地釜)だったんですねー。

なるほどなぁ~という感想とともに思わずため息が漏れました。請福マリンボトルといい、八重泉といい、香りと味わいには理由がある。いい勉強になりました。開催日:2017年11月10日

第57回 泡盛テイスティングチャートに期待大

実技試験対策用にこの3銘柄を選びました。左から「残波ホワイト(25度)」・比嘉酒造、「春雨マイルド(25度)」・宮里酒造所、「ニコニコ太郎(30度)」・池間酒造所です。

残波・春雨・ニコニコ太郎

泡盛マイスターの実技試験をクリアするには減圧蒸留の泡盛をきっちりと判別できることが肝心なので、常圧蒸留と減圧蒸留の特徴に迫り、25度と30度の違いも確認できるこの3銘柄をチョイスしてみました。30度の泡盛の中にしれっと25度が出題されると、5度低いそれを減圧蒸留の泡盛と勘違いする可能性があるので、そこに引っかからないように練習しておくためです。

そうそう、最近発表された泡盛マイスター協会の泡盛テイスティングチャートを使ってみました。先に発表された泡盛フレーバーホイールよりは複雑だけど実技試験対策には使い勝手が良さそうです。こういうのはフレーバーホイールというくらいだから香りに関するものだろうけど、「香り」だけでなく「味、味わい」も実技試験のテイスティングの重要な項目なので味わいについても作って欲しいですね。

それにしても爽やかなイメージの強い残波ホワイトから61チーズの香り、具体的にはカマンベールチーズの香りを感じることができたのは大きな発見でした。それとニコニコ太郎は木の根のような苦味を強く感じて、記憶の中の味わいとはほど遠かったのが印象的でした。開催日:2017年10月20日

泡盛テイスティングチャート

第56回 ご縁がつながるあわもり

左から「海人(30度)」・まさひろ酒造、「常盤(30度)」・伊是名酒造所、「島風(30度)」・石川酒造場で、参加メンバーは全員が泡盛マイスターなので今回は20分間で黙々とテイスティングノートを書いていくいつものスタイルです。

海人・常盤・島風

海人・島風に関してはボトルの色やラベルのデザインからこんな味わいだったよなぁという印象を持っていたのですが、どちらもイメージしていたものと違ってました。単なる思い違いなのか夏場で泡盛の温度が上っていたことが影響しているのか?常盤もちょっと違った印象を受けたのでこれはもしかすると太陽フレアの影響???笑

懇親会は10秒で行ける割烹よし田さん。会場の僕の事務所の真下にあって時々ランチでお世話になっています。前に懇親会で行こうとしたときは残念ながら満席で入れなかったので今回は抜かりなく予約しておきました。よし田さんは美味しいお料理だけじゃなくて「春雨」を置いているので泡盛も楽しめます。泡盛マイスターの集まりということを話して板さんも一緒にカリー!してもらいました(笑)

泡盛でカリー!@割烹よし田

泡盛マイスターの事務所の真下にあるのも何かの縁だろうと思うので、よし田さんには「春雨」以外の泡盛を置いてもらえるようにお願いしてみます!開催日:2017年9月8日

第55回 実技試験は相対的評価が大事よね~

前回やり残した「ender(25度)」・瑞穂酒造からスタート。今回も20分間黙々とテイスティングノートを書いていくのではなく、感じたことを全員でシェアしながら項目毎にひとつひとつ丁寧に進めていきました。

実技試験対策をはじめて間がないので、わかりやすさを重視して減圧蒸留の「ender」と、もう1つは常圧蒸留の一般酒「龍泉(30度)」・龍泉酒造を準備しました。必ず出題されるであろう減圧蒸留と常圧蒸留を楽に判別できるようにトレーニングしておこうというのがねらいです。

ender・龍泉

この時期、事務所の冷房は朝から付けているので勉強会が始まる夕方にはそれなりに冷えているはずですが、ダンボールの中で保管されていた泡盛の温度は上ったままなんでしょうね。粘性は思っていた以上にどろっとしているし、香りや味わいについても濃厚な雰囲気で、enderってこんな感じだったっけ?と戸惑ってしまいました(汗)。

enderだけじゃなくて龍泉も同じように暑さで影響を受けているような印象です。大阪、特に大阪市内が暑すぎるんですよね。実技試験は2月頃なので東京で受験するなら試験当日はむしろ泡盛は冷え切っている可能性が高いわけですが、沖縄で受験するとしたら暑さが泡盛に与える影響も頭の中に入れておいた方が良さそうですね。沖縄は暑いからなぁ~。

気温による泡盛への影響もさることながら、実技試験は4種類の泡盛が出題されるので絶対的な評価ではなく、4種類の泡盛の中での相対的な評価を正しく行うことが重要になります。

今回も2銘柄で打ち止め。

時間をかけて丁寧にやったからということと、週末に控えたイベント「泡盛夏祭り」で使うプロップスじゃなかった団扇を切るのを開始前に手伝ってもらったことが影響しています(苦笑)。過去最高に沢山作ったので前の日は寝れないかなと不安でしたがおかげ様で全部切り終わりましたー。イベントに参加されないHさんも巻き込んでしまったのは申し訳ありませんでした。僕一人遊んでいるように見えるかもしれませんがかなりの数を切りました。自分で蒔いた種だから当然ですけど。ご協力ありがとうございました。開催日:2017年8月25日

イベント「泡盛夏祭り」で使う団扇作り

第54回 早くも実技試験対策モード!

メンバーのTさんが次回の泡盛マイスター実技試験にチャレンジするので、大阪泡盛の会はいつものゆる~い雰囲気ではなく早くも実技試験対策モードです。ちょうどテイスティング用の泡盛がなくなっていたので前回の実技試験の課題泡盛を全部買い揃えました。

実技試験の課題泡盛を大人買い

7月前半にラッキーにもきいやま商店が歌う泡盛の応援ソング「盛り泡ろう」のPV撮影に参加することができて、ダンスの練習をしまくっていたので振り付けにあった泡のA~とW~というフレーズが頭の中でくるくるまわってます。泡盛をこんなに大人買いすることはなかなかないのでやっちゃいました(笑)

泡のA〜
泡のW〜

課題泡盛の購入は今回も宜野湾市にある有限会社高江洲酒販さんにお世話になりました。ありがとうございました。

この中から実技試験まで毎回3銘柄をテイスティングしていきます。早いといっても実技試験まで1年を切っているので35本全部テイスティングするのは全然間に合わないんですけどね。大阪泡盛の会では普段から実技試験さながらに1銘柄を20分でテイスティングノートを仕上げるというスタイルでやってますが、今回はテイスティングノートを書く上での書き方のポイント、そして香りや味わいを全員で確認しながら進めてみました。

今回のテイスティングで確認した主な香りと味わいについて触れてみます。まずは「くら(25度)」・ヘリオス酒造から

  • 木様の芳ばしい香り
  • クローブ、白胡椒のようなスパイシーな香り
  • メイプルシロップのような甘味
  • レーズン様の落ち着いた酸味
  • シナモンの様なスパイシーな苦味 etc

お次は「神泉(30度)」・上原酒造

  • ヨーグルトの様な甘酸っぱい香り
  • 瓜の漬物の様な香り
  • チョコレート、ミルクキャラメルの様な香り
  • 茹でた青い豆の様な香り
  • マシュマロのような甘味
  • ヨーグルトのようなほのかな酸味
  • ウコン、グレープフルーツのような苦味 etc
くら・神泉

結局、1銘柄に40分といつもの倍の時間を掛けたので「ender」に辿り付けず2銘柄しかできませんでした。数をこなすよりもまずはTさんにテイスティングのノートの書き方を正しく理解してもらう方がいいのでこれでよしとしましょう。

勉強会の後は近くのスーパーにお惣菜を買いに行ってそのまま僕の事務所で懇親会。行ってみたいお店もあるんですが、打合せをしたいイベントの企画があるので静かにゆっくり話せる場所を優先しました。イベントというのは8/27(日)に予定している「泡盛でカリー 倶楽部」の2周年記念BBQと9/2(土)の泡盛乾杯イベントです。

懇親会の〆は泡盛マイスターさかいさんイチオシの暖ボール とお好み焼のマリアージュでカリー!このためにテイスティング用に買った課題泡盛の「暖流」を開けました。どうせ実技試験までに課題泡盛35本を一周するのは無理だからまあいいか~(苦笑)

暖ボールとお好み焼き

確かに樽熟成の暖流のソーダ割りとお好み焼きのソース味がナイスコンビネーションでした。でもせっかくならお好み焼きはお惣菜じゃなくて美味しいと評判のお店のとあわせてみたいですね。泡盛を楽しむことに貪欲な大阪泡盛の会の懇親会でしたー(笑) 開催日:2017年7月27日

第53回 慰霊の日にできること

今回は「久米島(25度)」・米島酒造、「千代泉(30度)」・千代泉酒造所、「黄金の日日(35度)」・新里酒造の3銘柄と向き合いました。

久米島・千代泉・黄金の日日

TさんとHさんが泡盛マイスター実技試験に挑戦されるので、そのフォローを本格的にスタートしようと一般酒で3銘柄を揃えようとしたのですが、準備する時間がなくて僕が持っていたそれらしいものを出して来たら若干イレギュラーな感じになりました。

千代泉が入っていているのでまさか実技試験対策とは思えないような泡盛ですが、僕にとってはどれもストーリーがある泡盛です。この「久米島」は去年訪れた米島酒造さんで5,000円以上泡盛を購入した特典として頂いたものです。お邪魔したのは台風で大きな被害に遭われた直後だったので、あれから8ヶ月ほどたつので日常に戻られていることを願うばかりです。

「千代泉」は休業されているという噂を耳にした頃にたまたま家の近くの酒屋で見つけたました。瓶にヒビが入っているのに気がついたので、何かのはずみで割れてしまう前に飲もうと思い切って開けました。万が一ガラスの破片でも入っていたらと考えると、飲み会に持っていくよりもテイスティングしてもらう方が気づいてもらえそうだったからです。

「離島で瓶はリサイクルするもの」と宮古島に行った時に伺っていたので、瓶のヒビを見てもがっかりするでもなく「リサイクルをしているとヒビも入るよねぇ~」という感覚でこれもいい思い出になりました。千代泉さんはとうとう廃業されたそうですね。そんなことも話題にしながらじっくりと噛み締めました。

「黄金の日日」は4年前に工場見学をさせてもらった時に新里酒造さんで購入したものです。確かはじめて家族旅行で泡盛の工場見学をしたんですよね。それ以降、石垣島でも見学して泡盛の工場見学が家族旅行でも定番になってしまっているという(笑)

実技試験対策の手始めに一般的なものを揃えようとしたつもりが、まったく一般的じゃなくなってしまったのは否めませんが、慰霊の日の今日、僕らにできたのは沖縄を思いながら泡盛と向き合うこと。それだけでした。開催日:2017年6月23日

第52回 今回のテーマはなんでしょう?

今回は「ゆり酵母仕込み(20度)」・瑞穂酒造、「デイゴ酵母仕込み(30度)」・瑞穂酒造、「G.E.M.(42度)」・久米仙酒造の3銘柄です。一見すると統一感がないようで実は共通点があります。なんだかわかりますか?

ゆり酵母仕込み・デイゴ酵母仕込み・G.E.M.

酵母?貯蔵方法?・・・正解は3銘柄ともに酒類コンクールで入賞しているということでした!

瑞穂酒造の2銘柄は2016年秋季全国酒類コンクールの泡盛部門で2位3位を受賞。G.E.M.は2017年の春季全国酒類コンクールのリキュール部門の第1位特別賞を授賞しています。同じ年の授賞酒ではないのでわかりにくかったかもしれませんね。テーマが思いつかなくてこじつけって話もありますが(汗)

先日発表されたばかりの「泡盛フレーバーホイール」を使ってみました。泡盛フレーバーホイールは手軽なので気軽に泡盛の個性の違いを感じてもらえるツールとして面白いなぁと思いました。来月7日から阪急うめだ本店で開催される「おいしい かわいい 沖縄展」の泡盛講座でご紹介しようと思います。

泡盛フレーバーホイールを使ってテイスティング

懇親会は南森町にある 炮炮(ポーポー)さんへ。先日某泡盛メーカーさんが名物の辛旨麻婆豆腐をSNSに投稿されているのを見て以来どうしても食べたくなったのでお邪魔しました。泡盛のチョイスから某泡盛メーカーというのが簡単に想像できてしまいそうですね(笑)

炮炮さんの辛旨麻婆豆腐と瑞穂

旨辛麻婆豆腐は想像以上に美味しかったけど辛かった。ソーダ割りが麻婆豆腐の辛さを和らげてくれるのに一役買ってくれました。泡盛好きが集まって泡盛について熱く語った時間をさらに熱くしてくれたのが炮炮さんの麻婆豆腐でした。麻婆豆腐の他にも豆腐ちゃんぷるーや沖縄すばなどいろいろいただきましたがどれも美味しかったです。

珍しい金武酒造の豆腐ようをいただきました。今はどうかわかりませんが一時は数ヶ月待たないと買えなかったみたいです。こちらは入手されてからお店でさらに熟成させたもの。となると合わせるのはもちろん金武酒造の泡盛。こちらはオンザロックでじっくりといただきました。開催日:2017年5月26日

金武酒造の豆腐ようと龍

第51回 過去最高に緊張したテイスティング

テーマは「ブレンド泡盛」で参加メンバーは4人の泡盛マイスターと泡盛マイスター試験にチャレンジすることを決めたTさんでした。今回は過去最高に緊張した回だったのですが、理由はこの3銘柄だったからです。左から「泡盛でカリー!ブレンド(12度)」・久米仙酒造、「六蔵七杜氏(25度)」・神谷酒造所、「ぶれんど2003(43度)」・請福酒造。

オリジナル泡盛をテイスティング!

緊張した理由はいわずもがな、僕のオリジナル泡盛も入れておいたから。僕と久米仙酒造のまっきーさんが考えた渾身のブレンド泡盛ですが、実際に泡盛マイスターの方にテイスティングをしてもらうと、いったいどう感じるのだろう?という興味(と不安)があったので「まな板の上の鯉」になったつもりで思い切って入れてみました。

結果はというと、不安な気持ちを一掃してくれるような良いご感想をいただくことができて本当にホッとしました。本人を目の前にして言いにくいという事情もあったにせよ(笑)、概ね率直な感想をいただくことができたように思います。それにしても緊張した~(大汗)。新しい泡盛を世に送り出すたびに評価の目にさらされる酒造所の方は本当に大変だー。開催日:2017年4月7日

第50回 泡盛の変態に相応しいプレミアムフライデーの過ごし方

プレミアムフライデーの今日は50回目の大阪泡盛の会。ここまで続けることができると少しは自信になりますね。参加していただいているみなさんに感謝です。

でも月末の金曜日って浮かれる気持ちよりも正直フラフラなんですが、こちらの3銘柄とがっつり向き合ってきました。「南風(30度)」・沖縄県酒造協同組合、「瑞泉(30度)」・瑞泉酒造、「瑞穂(30度)」・瑞穂酒造です。 

南風・瑞泉・瑞穂

瑞穂はタイ米ではなく蓬莱米で造られているので、泡盛の変態のみなさんの関心は「蓬莱米ってどんなお米なのか?」ということでした(苦笑)。こういう話題で盛り上がれるって僕にとっては至福の時間です。蓬莱米のことは瑞穂酒造の仲里さんに瑞穂を飲みながらじっくり教えてもらいたいですね〜、それこそ泡盛の変態にとっての至福の時間かもしれません。開催日:2017年2月24日

第49回 泡盛初心者にやさしいラベルが必要だ!

大阪泡盛の会は今回で49回目。まとめて買っていたテイスティング用の泡盛も残すところ1回分になりました。テイスティングしたのは「まるだい(30度)」・今帰仁酒造、「美しき古里(30度)」・今帰仁酒造、「珊瑚礁(30度)」・山川酒造で今帰仁酒造さんからは2銘柄です。まるだいと美しき古里の飲み比べは初めてだったので面白かったですね。

まるだい・美しき古里・珊瑚礁

後で教えてもらったのですが、まるだいは新酒のみで、美しき古里は20%古酒をブレンドしているようです。何年古酒を使っているのかわかりませんが20%でもこんなに印象が変わるのは意外でした。古酒の比率は51%以下なので以前のルールでも古酒と表示することができませんが、消費者からすると銘柄名以外にどんな味わいなのかがイメージできる情報がラベルに書いていないと選びにくいと思いました。

同じメーカーの泡盛だからこそ、ラベルの雰囲気から感じるイメージだけでどちらか選ぼうと思ってもなかなか決めれないですよね。そうなると価格ってことになるのかもしれませんがアマゾンで調べると一升瓶ならまるだいの方が85円安いだけ。これじゃあ価格でも選ぶのは悩ましい。

その泡盛の香りや味わいが泡盛初心者の方にもわかりやすいテイスティングメモがラベルに書いてあれば選びやすくなるので、ひいては泡盛を購入しやすくなるんじゃないかと思いました。泡盛のラベルにもユニバーサルデザインの要素が必要ですね!

それにしても12月の大阪でするテイスティングは香りがわかりにくい。この寒さで泡盛がちぢこまっているような印象がありました。適した飲用方法はお湯割りや氷を使わない飲み方ばかり。相応しい料理にしてもなんだか鍋が多くてテイスティングした泡盛に相応しいのか?今日のこの寒さに相応しい料理なのかどっちなのか(苦笑)

次回はいよいよ50回目。あんなにたくさんあったテイスティング用の泡盛がなくなる、節目の回になります。開催日:2016年12月16日

第48回 久米島の思い出に浸りながら

これまでほとんどしたことがなかった同じ酒造所の3銘柄のテイスティングに挑戦しました。泡盛は10月に僕が久米島で買ってきた米島酒造さんの久米島の三合瓶、四合瓶そして美ら蛍です。

久米島の三合瓶と四合瓶・美ら蛍

3銘柄を通して感じたキーワードは木の香り、ロースト香、苦味でした。四合瓶は飲みやすさをわかりやすく表現した泡盛ということで意見がまとまりましたが、メンバーのお好みは新酒の三合瓶の方でした。今回の参加者は全員泡盛マイスターだったので飲みやすさだけを良しとしないのは泡盛マイスターのこだわりでしょうか。

僕は今回はじめて訪れた久米島の思い出に浸りながらのテイスティングになりました。三合瓶の久米島をテイスティングしているときに鮮やかに蘇ってきたのは久米島で味わったチーイリチーの味わい。毎晩久米島を飲んでいたからだと思いますが身体がやっぱり覚えていました(笑)

チーイリチー@久米島

それからβ-フェニルエチルアルコールの香りサンプルのテイスティングもさせてもらいました。

香りサンプル β-フェニルエチルアルコール

β-フェニルエチルアルコールは芋焼酎、泡盛に含まれて香気成分で、なんと!飲まなくても香りを嗅ぐだけでも血栓を溶解する効果が期待できるそうです。先日の本格焼酎・泡盛フェスタで講師の葉石 かおりさんに教えて頂きました。バラの様な香りでこれまでテイスティングしたことがある泡盛の香気成分の中で一番いい香りだったかもしれません。それにしても香りを嗅ぐだけでもOKならアルコールがNGな方にもいいですよね。

それから泡盛ファンの方には説明不要の11月1日は本格焼酎と泡盛の日。この日にあわせて沖縄発のイベント「泡盛一万人乾杯いちゃりばちょーでー祭」が開催されました。泡盛離れが続く中、泡盛を後世に伝えるべく民間からのアプローチとして企画されたイベントです。

具体的な内容は11月2日(水)の20時ちょうどに全国各地から泡盛で乾杯をしよう!さらにその様子を撮ってSNSにアップしよう!というものです。テイスティング勉強会の途中でしたがこのイベントに参戦しました。20時ちょうどの乾杯が気になって後半はテイスティングに集中出来なかったのはここだけの話です(笑)

泡盛一万人乾杯いちゃりばちょーでー祭に参加

今回のイベントの参加人数は9月4日の古酒の日にあわせて開催された第1回が641名、本格焼酎と泡盛の日にあわせて開催された第2回が1,164名だったようです。準備ができなくて大阪泡盛の会では参加者4名という寂しい結果でしたが、早くも来年の開催日時が決定したようなので、来年は一万人での泡盛でカリー!(乾杯)を達成できるように大阪から頑張っていこうと思います!開催日:2016年11月2日

第47回 イタミ六十に想いを馳せる

「神泉(30度)」・上原酒造、「まさひろ(30度)」・まさひろ酒造、「忠孝(30度)」・忠孝酒造の3銘柄で本島南部の泡盛と向き合いました。

神泉・まさひろ・忠孝

酒造所見学の記事をアメブロからこのホームページに移行しているタイミングだったので上原酒造・まさひろ酒造さんにお邪魔したときのことを頭に浮かべながらテイスティングをすることができました。

同じ本島南部の泡盛と言っても正に三者三様でした。神泉とまさひろの印象は同じ糸満なのにひと言で表すと、神泉はすっきり辛口、まさひろはまろやか甘口という感じで方向性が真逆でした!でもこの違いこそが泡盛の面白いところで「同じ原料で同じルールで造ってもそれぞれの泡盛の個性が光る」ということに気づいたことが、僕が泡盛にはまるきっかけになったのであらためて原点を感じることができた時間になりました。

忠孝をテイスティングしながらノートの項目にある「相応しい料理」を考えている時に、沖縄で出会った幻の豆腐料理のことを思い出しました。尚順男爵の「豆腐の礼讃」に書かれているイタミ六十に限りなく近いと思われる豆腐料理で、口にしたときに感動を覚えた逸品です。これがまた泡盛が進むんですよね。

イタミ六十@みるく世果報

そんなことを考えていたら無性にチャンプルと一緒にカリー!したくなってしまいましたが、台風の影響で空がどんよりしていて今にも降り出しそうだったので、さすがに今回はカリー!なしで雨が降る前に急いで帰りました。ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘ 開催日:2016年9月7日

第46回 テーマは「八重山」

今回のテーマは「八重山」で左から「於茂登(30度)」・高嶺酒造所、「どなん(30度)」・国泉泡盛、「与那国(30度)」・崎元酒造所です。全て30度ですが「どなんと与那国はこんな感じだったっけ?」というのが一致した意見でした。どちらも60度の花酒のイメージが強すぎるんですよね~。

於茂登・どなん・与那国

与那国島のお酒は花酒や43度あたりの度数の高いものに目がいってしまうので、どうしても30度の泡盛の印象は薄くなります。ブラインドでテイスティングしていれば何とも思わないのかもしれませんが、先入観を持ってしまうと良くも悪くも影響を受けてしまうということですね。

最後はまた香りのサンプルを匂わせてもらいました。前回も登場したフルフラールとD.M.S、それから新顔のメチオナール。メチオナールは漬物の様な香りがします。漬物が苦手なYさんから漬物の香りに間違いないと太鼓判を押してもらったので自信があります(笑)

香りサンプル フルフラール・D.M.S・メチオナール

それからバラのような香りのするβ-フェニルエチルアルコール。これがごく僅かでも含まれていることで泡盛の複雑な香りを形成するんだそうです。

今年は10月に久米島に行ってみようと思っていますが、今回のテイスティングで与那国島もできるだけ早く行ってみたい島だなぁと。やっぱり実際に造られている現場を見ないとわからないことが多いので。ちなみに各自、家にあるどなん、与那国を確認するという宿題を持ち帰りました(笑)

【追伸】 家には「どなん」はなく「与那国」の花酒だけがありました。この花酒が7年古酒になっていて嬉しかったってことだけで宿題は出来ずじまいでした。60度と30度では同じ銘柄とはいえ全く別物と言っていいと思います。開催日:2016年7月7日

第45回 大阪で新たに泡盛マイスターが誕生する予感!

今回は初参加の方がいらっしゃいました。本当に久しぶりのことです。泡盛マイスターに興味をお持ちのようだったので単なる体験では終わらないように、久しぶりにテイスティングのやり方を確認しながらゆっくり進めました。

初参加のAさんはひとつ目の泡盛は香り、味わいのキーワードを見つけるのにも苦労されていたようでしたが、2銘柄目になると20分間の時間どおりにテイスティングノートをまとめ、他のメンバーと同じように感想を発表してもらいました。

テイスティングをすること自体はじめてと仰っていましたが本当ならすごいことですよ!僕の場合は甘みがあるとか酸味を感じるぐらいしか出てこなかったので(苦笑)

近いうちに大阪からまた泡盛マイスターが誕生する予感がします。初回なのであまり欲張らずにいつもより1本少ない2本で切り上げて懇親会へ。といっても泡盛に関連する香りのサンプル3種類「アセトアルデヒド」、「フルフラール」、「D.M.S」のテイスティングもすることができたので中々盛り沢山の勉強会だったのではないでしょうか。

八重泉・菊之露と香りサンプル

泡盛マイスターの先輩のお店が移転されたのでほんのちょっとだけお邪魔しました。短期決戦でビール→泡盛→泡盛を楽しみました。この「国境の酒」が美味しかった。さっきまでテイスティングの勉強をしていたとは思えないような感想ですみません(苦笑)。端的に言うと甘みが強い!これは一度飲んでもらいたい泡盛ですね。

国境の酒

2杯目は泡盛(かりゆし)のゴボウ茶割り。「かりゆし」・新里酒造のメロン風味の先に待ち構えていたのは、まさかのゴボウだったというギャップを楽しめます。初めてでしたが美味しくいただきました。王道じゃない飲み方は苦手だっていう方は多いと思いますが、僕は好きなんですこういうの。

泡盛かりゆしのゴボウ茶割り

ずっと固定メンバーだけで少し寂しかったので新しい方が参加されるととっても嬉しいですね。Aさんが泡盛マイスターに挑戦されるなら大阪泡盛の会を上げてバックアップさせていただくつもりです!開催日:2016年5月25日

懇親会@大阪泡盛の会

第44回 泡盛テイスティングの新しい扉が開いた!?

今回のテイスティング勉強会は泡盛の前にこちらをテイスティングしました。

これは何でしょう?

なんだかわかりますか?

イソ・アミルアルコールをはじめとしたアルコール類が3種類と、酢酸エチルをはじめとしたエステル類(?)が5種類です(エステル類という言い方で合っているんでしょうか?)

劣化してして前回から持ち越しになっていたイソ・アミルアルコールをはじめ泡盛の香りサンプルにあるもの、それ以外のものも合わせて8種類の香りのサンプルをIさんに準備していただきました。ありがとうございます。

劣化していないイソ・アミルアルコールからはバナナ様の甘い香りを感じることができました。鼻を近づけすぎるとクラクラくるものがあったりするので(笑)、慣れない香りサンプルのテイスティングを8種類も連続でするとそれぞれの特徴をインプットするどころじゃないのですが、はじめての経験にワクワクしっぱなしでした。

さて、今回テイスティングをした泡盛は「玉友(30度)」・石川酒造場、「常盤(30度)」・伊是名酒造所、「白百合(30度)」・池原酒造所です。どれもスタンダードな一般酒です。スタンダードというと引っ掛かるという方がいるかもしれませんが、樽貯蔵ではないといった意味合いで使ってますので聞き流してください(笑)

玉友・常盤・白百合

初めて経験する香りサンプルのテイスティングに圧倒されてしまった感がありましたが、「玉友」をテイスティングした時にさっそくブチルアルコール様の香りという表現が思わず出てしまったのが自分でも面白かったです。果たしてこれが的を得た表現なのかは不安ですが、泡盛テイスティングの新しい扉が開いたようで興奮しました!

泡盛初心者の方に泡盛の魅力を伝えるのにあえて難しく表現する必要はないわけですが、より的確に表現するという点では香り成分で表現した方がいいと思うので泡盛マイスター同士の会話であればアリですよね。

例えば、あるAという泡盛を飲んだことがない人に香りや味わいを伝えるのにイメージしやすい表現や飲んでみたいと思わせる表現力を身に付けることは大事だと思います。でもそれなら前提として、泡盛の香りや味わいを的確に捉えることができないとダメですよね。いくら飲んでみたいと思わせる表現であってもそれが実際とは全く違った表現になっていたら意味がないですよね。

だから、個々の泡盛の特徴を的確に捉えることができるように、もっとテイスティングの頻度を増やしてスキルを磨かなければと思った44回目のテイスティング勉強会でした。開催日:2016年3月23日

第43回 お祝いモード全開!!

終始お祝いモードの勉強会でした。というのもこの日は泡盛マイスターの実技試験の発表の日。会のメンバーであるSさんが見事に実技試験に合格されて晴れて泡盛マイスターになった日だからです。いつもは3銘柄のテイスティングは2つに減らして試験対策の名残りの一般酒から「請福(30度)」・請福酒造をテイスティングしましたが、気もそぞろ(笑)

請福

テイスティングは早々に切り上げて祝杯をあげたいところをぐっと堪えて2つ目のテイスティングへ。といってもこのチョイスは完全に祝杯ですね。「守禮」の10年古酒、しかも平成26年度泡盛鑑評会の優等賞授賞酒です!

この泡盛は仕事の関係で大阪を離れたNさんの置き土産でしたが、最高のシチュエーションで頂く事ができました。お祝い気分を上げるためにお猪口でいただいてみたのですが、非常に飲みやすい。どちらかといえば古酒感が弱い?うーん??

守禮 10年古酒

もう一杯飲みたかったからではないんですが、テイスティンググラスで改めて飲んでみると・・・印象が全く違います。テイスティンググラスで飲んだ時は、ひと呼吸おいて香りが立ち始めてから飲んたことも理由だと思いますが、テイスティンググラスのヘッドスペースに香りを留まらせることができるんでしょうね。芳醇で素晴らしい古酒の香りを堪能することができました。

わざわざグラスを準備するのは面倒くさいという時もあると思いますが(僕もよくあります笑)、いいお酒ほどグラスにも気を使って、あせらずじっくりと時間をかけて飲んだ方が良いということを痛感しました←当たり前の話ですけど。

お猪口とテイスティンググラスで飲み比べ

ちなみにこちらのお猪口は繊細な作りの良い物です(相当な年代物だそう)。これはこれで飲んでいて非常に楽しかったということを補足しておきます。是非とも日本酒を飲んでみたい味わいのあるお猪口でした。

テイスティングを2銘柄で切り上げて向かうは北新地。平日の夜なのでささやかではありますが祝勝会へ突入です!大阪泡盛の会から初めて、そして大阪初の女性泡盛マイスターがここに誕生しました。Sさん!おめでとうございます!カリー!ヽ(^o^)丿

これを機に泡盛の世界遺産登録に向けて、関西でも泡盛マイスターが一丸となって盛り上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m 開催日:2016年2月29日

大阪初の女性泡盛マイスターがここに誕生!

第42回 久米仙の違いがわかりますか?

テイスティングした泡盛はこちらの3銘柄。 

  • 「久米島の久米仙(30度)」・久米島の久米仙
  • 「久米仙(30度)」・久米仙酒造
  • 「豊年(30度)」・渡久山酒造
久米島の久米仙・久米仙・豊年

久米仙といえば・・・久米島の久米仙と那覇にある久米仙酒造がごちゃごちゃになってしまうのはよくある話。実は僕にもそんな時がありました(汗)

この違いがわかっていても味の違いまでを把握しておくのはなかなか難しいですよね。そこで久米久米と那覇久米の味わいの違いのインプットです。久米島の久米仙の一般酒ってあまりにもメジャーすぎて逆に飲む機会が少ないのでこんな味わいだったっけという感じでとても新鮮でした。

勉強会の後は今日で閉店される泡盛マイスターの先輩のお店「Roji かふぅ」さんにお邪魔しました。ぎりぎりですが閉店前になんとか間に合うことができました。場所やスタイルを変えてお店をされるようですが、しばらくは食べ納めになるであろう名物のもずくの天ぷらをいただきました!

Roji かふぅさんのもずく天ぷら

ほぼもずくのスタイルのもずく天ぷらは他では見たことがありません。揚げたてなのでかぶりつき厳禁です、火傷しますよ。この美味しさを記憶に留めるためにかぶりつきたい衝動と火傷したくないという冷静さの間で心が揺れ動きましたが、箸で半分にして程よくアツアツのところをいただきました。

泡盛は「はなはな(44度)」・神谷酒造所を水割りでいただきました。

はなはなの水割り

なんと「マリーゴールド酵母」なるものを使って造られた泡盛でした。こんな酵母があるんですね、知らなかった~マリーゴールド酵母と言われれば素直に納得できる華やかな香りが印象的な味わいでした。薄めの水割りでいただきましたが、香りは薄くならず美味しくいただくことができました。少し先になるのかもしれませんが新しいお店にお邪魔できる日を楽しみにしています!カリー!開催日:2016年1月15日

第41回 会議室を飛び出して

今年最後の大阪泡盛の会はいつもの会議室でのテイスティングは急遽お休みにして現場での実戦練習になりました。で、久々に大遅刻しました。理由は仕事のトラブルでこちらのペースで仕事を進められなかったのが原因でした。事務局が遅刻するなんてまったくもって恥ずかしい限りです。すみませんでしたm(__)m

でも飲めば都(笑)。乾杯の後は気持ちを切り替えてお店の料理を堪能しました。まずはカーリーフライにうちなーおでん。それからスパムとチーズのフライに、アグー豚のカツ。そして〆はテビチそば!

どれも美味い!いつ来てもどれを食べても安定感があります。こうしてみると肉食系に偏ってますね。そうそう、今回は楽しい飲み会じゃなくて・・・テイスティングの代わりの実戦練習でした(汗)

1杯目は「玉友(30度)」・石川酒造場のお湯割り。冷えた身体を芯から温めてくれます。お湯割りで甘さが増して疲れを癒してくれますね~。2杯目は「美ら蛍(30度)」・米島酒造の水割りでまさかの打止め。こりゃかなり疲れが溜まってますね。ま、こんな日もたまにはあります(苦笑)

今回で41回目を迎えることができましたが来年は変化(進化)を考えなければいけないかなぁと思っています。このままこじんまりとした勉強会でいくのか?泡盛マイスター協会の関西支部を目指すのか?来年はメンバーのSさんが泡盛マイスターに合格される予定なので新しいことをはじめるにもいいタイミングです。とにかく目指すのはもっと泡盛を楽しむこと。この方向性は間違いなさそうです。開催日:2015年12月22日

第40回 バニリンと4-VGの香り

気がつけば・・・第40回。ここんとこ固定メンバーだけでこじんまりとが続いていますが、そこはあまり気にせず淡々とやり続けてここまできました。人数が少なければ少ないなりの面白さもありますし、より深いところの話もできます。

今回テイスティングしたのは「琉球(30度)」・新里酒造所、「南光(30度)」・神谷酒造所です。

琉球・南光

細かな感想はさておき全体的な印象をいえば、「南光」は時間の経過とともに表情を変える泡盛でした。テイスティングの流れは、まずは香り→口に含んで味わいをという順番なので香りと味わいの印象のギャップが面白かったですね。

「琉球」は樽貯蔵ではありませんが、ビターチョコレートやカスタードプリン様の香ばしい香りやマッシュルーム様の香りを感じました。ウコン様の香りを感じたという感想も出たので、なかなかスパイシーな顔を持っているようです。ウコンもそれ以外の香りもそのままというわけではなく、雰囲気だったりかすかに感じるという程度のものです。

「琉球」は減圧蒸留と常圧蒸留のブレンドですが、常圧蒸留のコクを活かしたブレンド技術がこういった味わいを作り出しているのかなと想像してみました。暫く飲んでなかった銘柄は新たな発見がありますね。   

テイスティングの後はIさんが準備してくださった「バニリン」と「4-VG(ビニルグアイアコール)」の香りを匂わせていただきました。僕は2回目だったので「これ!この香り!」と、約1年半ぶりに2つの香りの特徴を克明に思い出しました。バニリンも4-VGも泡盛ファンにはお馴染みだと思いますが、知らない方のために。   

バニリンと4-VGの香りに迫る

古酒に甘い香りをもたらすバニリンは、黒麹菌や酵母菌が生産するのではなく、黒麹菌が生産する酵素がタイ米に含まれるバニリンの材料成分(フェルラ酸)を分解して遊離し、蒸留の熱で1回、貯蔵中にもう1回変化してバニリンになる。

泡盛マイスター教本【2011年度改定版】より

要するに、こういう流れになります。

  • タイ米→フェルラ酸→4-VG→バニリン→バニリン酸 

時間をかけて熟成する過程で香りが変化する泡盛のように大阪泡盛の会も少しずつ変化していますが、第50回はどういう形で迎えることになるのか?考えてみるとなかなか楽しみです。開催日:2015年11月13日

第39回 泡盛の香りが複雑過ぎる件

テイスティングをしたのは左から「龍(30度)」・金武酒造、「山川(30度)」・山川酒造、「まる田(30度)」・田嘉里酒造所です。

龍・山川・まる田

1つ目の「龍」で全員が同じような感想でまとまったのが気持ちが良かったです。「そうそう」と頷きながら他のメンバーの感想を安心して聞ける感じ。最近は参加人数が少なくてまとまりやすいってこともあるんですけど(苦笑)

具体的には巨峰のような濃紺のぶどうの香りだったり、栗や芋のようなほっこりするような甘い香りが共通していました。それから相応しい料理もベーコン、生ハム、ラフテーといったお肉系。この時点で勉強会の帰りに焼肉に行くことが決まりました(笑)

「龍」が特徴的すぎてわかりやすかったのか?2つ目からは集中力が切れてしまったのか?意見が一致したのは最初の「龍」だけでした。

そうそう、Sさんがこの前あった泡盛マイスター協会の実技研修に参加していて、テイスティングノートが変更されていると教えてくれました。ここがこう変更されたというよりは、削除された項目がいくつかあって全体的にシンプルになった印象を受けました。例を挙げると香りでは「豊かさ」・「複雑性」、味では「ミネラル」・「バランス」といった項目が削除されていました。

さっそく新しいテイスティングノートを使ってみましたが、これまで書きにくかった項目がカットされているように感じるので、かなり書きやすくなっています。 

それから、前回「白い花」の香りが話題になったのですが、Iさんが白い花の香りがする「インドール」という物質(成分?)を準備してくださっていました。例えるなら「ショウノウ」、「ジャスミン」を連想させる匂いなんですが、はっきり言ってあまりいい匂いではありません。

Iさんがおっしゃるには「インドール」は動物の排泄物の香りと表現されることもあるようです。ネットで調べていたら、インドールはおならの臭いの原因物質のひとつなんだそうです。そんな「インドール」ですが、かなり低い濃度であれば花の香りがするらしい・・・

インドールそのものは決して飲みたいと思うような香りではないので、非常に少量だとは思いますが泡盛の香気成分の1つに「インドール」が含まれると思うと不思議な感じ。泡盛の香りというのは想像以上に複雑なんだろうと思います。そんなことを考えると「複雑性」の項目は削除しなくても良かったかもしれませんね。

最後にグラスに残っている「龍」の香りを嗅いだらミルクキャラメルの香りがしたんですよね。他のメンバーも同意見だったので、時間の経過でこうも香りが変わるのか・・・とびっくり!改めて泡盛のテイスティングは奥が深いなぁと感じた勉強会でした。開催日:2015年10月23日

第37回 4年目の目標は?

大阪泡盛の会は早いもので今回で4年目に突入しました。Sさんが今月開催された泡盛マイスターの筆記試験に見事合格されたこともあり、4年目の目標はSさんの実技試験合格を掲げ会をあげてSさんの実技試験対策をサポートすることに決まりました。

この会はもともと関西の泡盛マイスター有志によるテイスティングの勉強会でした。会場の事情で広く参加者を募ることをしてこなかったため、特に最近は参加者が固定化している状況です。そのおかげで僕は泡盛マイスター技能競技大会に向けた練習の場として活用させてもらえたりとありがたかった部分もあるんですが、メンバーが固定化するとどうしても盛り上がりに欠けます。

そんな中で大阪泡盛の会から泡盛マイスターを誕生させるという目標ができて、すごく活気づいています。そんなわけで一般酒3銘柄を試験さながらにテイスティングしました。テイスティングをしたのは、左から「残波ブラック(30度)」・比嘉酒造、「國華(30度)」・津嘉山酒造所、「玉の露(30度)」・玉那覇酒造所です。

残波・國華・玉の露

試験でも通用するようにと久しぶりに気合を入れてテイスティングノートを書いたので3つ目が終わった頃にはぐったりでした。泡盛マイスターである僕達以上にお疲れだったのはSさんでしょうね。これから半年間、実技試験に向けて頑張っていきましょう!開催日:2015年8月29日

第36回 瓶熟成って実は厄介!?

参加者が少なかったのをいいことに冒険してみました。いつも会場をお借りしているメンバーのIさんの会社のお部屋に飾ってある、こちらの珍しい泡盛をテイスティングさせていただきました。左から「正体不明の泡盛(笑)」、「泡波(30度)」・波照間酒造所、「琉球王(1982年製造・43度)」・瑞穂酒造です。

正体不明の泡盛・泡波・琉球王

ひと通りテイスティングをしてみて感じたこと。思っていたよりも瓶熟成ってかなり厄介かも(^o^;) 

この日は朝からずっと外出していて疲れきっていたのでもう一度家でテイスティングしたかったのと、気になることもあったので3本ともいただいて帰りました。さあ、自宅で仕切り直しです!

自宅でもう1度テイスティング

まずは正体不明の泡盛。頂き物だったようでIさんも中身については知らなかったようです。※30度でIさんの手元で7年経っているようです

いただいた当時は、はっきりときのこの香りがしていたということで、そこを期待していたのですが・・・アレアレ??。きのこの香りどころか、ほとんど香りを感じません。 口に含むと傷んだブドウのような印象でどうも劣化しているようです。そのままゆっくり飲み込むと、ずいぶんとぼんやりとした味でかなり水っぽい。それなのに、余韻は嫌な感じにピリピリ~。

家で改めてトライしても残念ながら前回と同じ印象を受けました。直射日光は当たらないものの棚の上に飾ってあったので、蛍光灯の光にさらされているうちに劣化(酸化)してしまったのかもしれません。透明な瓶なのと中身が半分も残っていないかったのも良くなかったかもしれませんね。どうやら何種類かの泡盛をブレンドしたものみたいです。

続いては泡波ですが、自分が知っている泡波とは印象が違う、まるで別人のようでした(笑)。そもそも飲みなれているわけでもないですし。貴重な泡盛なので毎回舌と脳裏に焼き付かせているそれとは別物に感じました。つかみどころのない香りと味わい、1本目の正体不明の泡盛ほどではありませんが、ピリピリ感と苦味(収れん性)も感じます。後生大事に取っておいた泡波がこうなっていたら相当ショックですね。。

泡波の詰口年月日は平成20年で保管方法は1本目のと同じなので、熟成するどころか劣化してしまったのではないかというのがIさんと僕の共通意見でした。この2本は度数が30度なので度数が低いことも影響を受けやすかった理由かもしれないと言い聞かせて3本目にトライです。

3本目はなんと25年古酒です!!1982年製造なので今年で丸33年になります(瓶詰めされてから8年が経過していました)

勉強会でテイスティングをしていて気になったのは、家に同じものがあったんじゃないかということと、家にあるのとは印象が違った気がしました。確認すると、家にあったのもやっぱり同じ1982年に製造された泡盛館の「琉球王」・瑞穂酒造でした。家のは31年古酒とシールが貼ってあるので瓶詰めされて2年弱ですね。  

30年を超える古酒なんてほとんど口にしたことがないので、どんな味わいであっても美味しい?美味しくない?を考える以前に、こういうものかと受け入れてしまうのですが、いざ比較してみると・・・   

レーズンやチョコレートの香りがするのは同じですが、瓶詰めされてから8年経っているもの(左)は瓶詰めされて2年程度のもの(右)に比べると香りに力強さがありません。口に含むと右側は43度の力強さを感じながらもそれがすぅーと引いていくのに、左側のはなんともいえないピリピリ感が長めに残ります。

琉球王は43度と度数が高いので、影響は少ないものの瓶詰めされてからは熟成ではなく劣化しているのかもしれません。3本の瓶熟成の泡盛をテイスティングしてみて感じたことは次の点です。 

  • 透明の瓶は光の影響を受けてしまう
  • 蓋をしっかり閉めても中の泡盛の量が少ないと、劣化(酸化)してしまう
  • ミニボトルのキャップの密閉性は低い(ような気がする)
  • 度数が高い方が影響を受けにくい(劣化しにくい)  

「そんなん当たり前やん」というご意見もあると思いますが、なかなか実際にテイスティングする機会は少ないと思ったのであえてまとめてみました。

瓶熟成は甕に比べて熟成のスピードが遅いといわれているので、劣化するにしてもかなりゆるやかなのかなと思っていましたが、そうでもないのかもしれません。悪くなるときは一気になのかも。そう考えると、酒屋の店頭で何年も売れ残っている泡盛を買うなら色つきの瓶か、箱に入っていないと熟成どころか劣化している可能性が高いかもしれませんね。

今回の3本は飲むために保管していたのではなく、どちらかというとディスプレイ用だったので、こんなにも貴重な研究材料に育ったのだろうと思います。すごくいい勉強になりました。Iさん貴重な泡盛をありがとうございました。開催日:2015年7月31日

第35回 絶賛特訓中。

今回も僕のわがままを聞いてもらって泡盛マイスターの全日本技能競技大会の泡盛銘柄当ての課題の中から3銘柄をテイスティングさせてもらいました。左から「龍泉(30度)」・龍泉酒造、「時雨(30度)」・識名酒造、「多良川(30度)」・多良川ですべて一般酒です。

龍泉・時雨・多良川

この3銘柄を含めた課題の8銘柄はここ1週間毎日家でテイスティングしているんですが、やっぱり当てるのは難しい。。場所・時間帯・その時の体調などで同じ泡盛なのにやっぱり感じ方が違います。一応、自分自身にそれなりに見分ける力があるという前提で書いていますが、まあそこが曖昧だとお話になりませんが。

今回はいつもの会議室ではなく違う部屋をお借りしました。こんなところに泡盛のポスターが貼ってあったりと泡盛のテイスティング勉強会に本当に相応しい場所でした。残念ながら詳しく紹介できませんが至るところに泡盛好きにはたまらないものがある素敵なお部屋です。いつかご紹介できればと思います。みなさんから練習にどうぞと言っていただいたので余った泡盛をもらって帰りました。

素敵なテイスティングルーム

大会まであと3日。応援してくれている大阪泡盛の会のメンバーの期待に応えるためにも引き続き、泡盛と向き合います。開催日:2015年6月24日

第34回 勉強会というより特訓!?

ちょうどテイスティング用の泡盛をまとめて購入したタイミングだったので、7月に僕が挑戦する泡盛マイスターの技能競技大会の銘柄当ての課題泡盛8銘柄の中からこの3銘柄をピックアップさせてもらいました。左から「八重泉(30度)」・八重泉酒造、「咲元(30度)」・咲元酒造、「山原くいな(30度)」・田嘉里酒造所です。 

八重泉・咲元・山原くいな

銘柄当てなので、テイスティングシートを埋めることよりもそれぞれの泡盛について他の泡盛とは異なる特徴を見つけることに集中した20分間でした。勉強会というよりも大会に向けた練習会(特訓)になってますね。

見つけた特徴というのは、柑橘系の皮のような苦味や醤油を焦がしたような香ばしさ、それから目立った特徴のないところが特徴だったり。この3銘柄だけならなんとか仕分けできそうですが、8銘柄を思い浮かべると去年の課題と比べると格段に難しくなっているように思います。まあ練習するしかないですね!

さてさて、山原くいなに相応しい料理でSさんがあげていたピエンロー。まったく知りませんでしたが、白菜を使った鍋料理なんですね。ネットで調べてみるとこれ以上に白菜を美味しくいただける料理はないんじゃないかと思うほど魅力的だったので、白菜の旬が待ち遠しくなりました。開催日:2015年5月19日

第33回 松藤祭り

今回は崎山酒造廠の3銘柄をテイスティングしました。左から「赤の松藤(30度)」「松藤(3年古酒・30度)」「松藤(5年古酒・43度)と松藤祭りですね。飲んだことがあったのは赤の松藤だけでした。

3種類の松藤

同じ酒造所の3銘柄を選ぶとテイスティングはかなり難しいですね、やっぱり。松藤からにじみ出る個性は三日麹によるものだろうという意見は一致しましたが、度数や熟成具合でこうも味わいが変わるのかと。泡盛って面白いですね。   

極めつけは初めにテイスティングをした赤の松藤を1時間位経った頃に嗅いでみたら完全にきのこの香りがしたことです。マツタケでした。参加者全員が「あ、きのこ!マツタケ~」って盛り上がったのが、面白かったです。赤の松藤は黒糖酵母を使って造られていることと関係があるのかは不明です。次回からは、また一般酒に戻って泡盛マイスター試験の実技試験対策をします。

懇親会は大阪駅前ビルにある「てりとりー」さんへ。飲み放題で泡盛が数種類選べるのは嬉しいですね、料理も美味しかったです。

大阪駅前ビルのてりとりーさん

その後は恒例の「がじゅま~る」さんでカラオケ。大阪泡盛の会のホームですね。で最後は予想通り駅まで思いっきり走りました(苦笑)。開催日:2015年4月25日

がじゅま~るさんでカラオケ

第32回 沖縄を感じながらテイスティング

今回もテイスティング勉強会から谷町六丁目にある知念家さんで開催しました。知念家さんはいつ来ても沖縄を感じるゆったりとした雰囲気でとっても癒されます。

知念家さん

雰囲気に呑まれて「オリオン生~」と言いたいところですが(笑)、まずはテイスティングのお勉強。来年の実技試験を意識して課題泡盛から3銘柄をチョイスしました。左から 「海人(30度)」・まさひろ酒造(旧比嘉酒造)、「八重泉(30度)」・八重泉酒造、「松藤(30度)」・崎山酒造廠です。

海人・八重泉・松藤

少人数だったのでテイスティング用の泡盛はカラカラで十分。それはそれで項目毎にじっくり書き方のルールを確認しながら実技試験対策という雰囲気で進めることができたので、良かったのではと思います。大阪では残念ながら(一社)泡盛マイスター協会の対策講座は開催されていないので、協会の代わりに泡盛マイスターを目指す方のサポートを大阪泡盛の会で担えればいいのかなと思います。エセ講師ですが頑張ってみます。

勉強会終了後は即懇親会へ突入(笑)、移動がないとめちゃくちゃ効率的ですね。

懇親会の話題は離島談義に。特に八重山の話で盛り上がりました。「沖縄上手な旅ごはん」に載っていた石垣の「やまもと」は飛行機のチケットを取ったらすぐ予約しないといけないみたい。いけないことはないけど(笑)、そのくれい予約が難しいみたいです。

八重山つながりで最近飲みやすくなったという「白百合」の話で盛り上がり、本当に飲みやすくなったのかを検証するためにオーダー。白百合にあわせるために頼んだミヌダルとチラガーとモズクのなんだったかな(笑)

ミヌダルとチラガーとモズクと泡盛

確かに白百合は飲みやすく感じたけど、なぜか若干の酸味を感じる不思議な味でした(酔ってた?)

知念家さんを後にして向かったのは大阪駅前ビルにある「沖縄キッチン てりとりー」さんへ。阪神百貨店の試飲販売会に来ていた瑞泉酒造の本田さんが飲んでいると聞きつけて合流しました。早々に切り上げましたが、もずく楽部のメンバーの方、泡盛好きの方との出会いがあって楽しかった。また飲みましょうね!

また今回も快く会場を提供いただいた知念家さんにこの場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。開催日:2015年3月14日

第31回 世間が狭いのか?それとも?

テイスティング勉強会は谷町六丁目にある知念家さんをお借りして開催しました。

泡盛フェア@知念家

沖縄の居酒屋にいるような錯覚を覚える店内です。お店にはかなりの数の泡盛がディスプレイされているのでどうしてもそこに目がいってしまいます。

300種類以上ある泡盛@知念家

それもそのはず300種類以上の泡盛を置いているそうです。素晴らしいですね!もっと綺麗に撮れれば良かったですね、画像が悪くてすみません。普段の勉強会にはないBGM(沖縄民謡)、雰囲気もいつもの会場とはまったく違います。でもこんな風に環境が変わるとなんだか楽しくなってきますね。

これから泡盛マイスターを目指す方のためになればと思い、泡盛マイスターの実技試験対策を意識して課題泡盛から3銘柄を選んでみました。左から「請福マリンボトル(25度)」・請福酒造、「珊瑚礁(30度)」・山川酒造、「時雨(30度)」・識名酒造です。マリンボトルは「減圧蒸留」、時雨は「黒糖酵母」というように3銘柄は特徴的なものを選びました

請福マリンボトル・珊瑚礁・時雨

いつもは好き勝手にテイスティングノートを書いているので、いざ答案として通用するものを書こうとしてもうまく書けません。感が鈍っているのを痛感します。

それと初めての試みでしたが、今回はブログ・facebookで参加者を募集したことで新しい出会いがありました。直接、知念家さんに参加お申し込みのお電話がありました。僕はお名前を聞いても全く心当たりがなかったのですが、なんとその初参加の方がメンバーのIさんとは同じ業界のお知り合いだったという偶然!!これってちょっとした事故ですよね。世間が狭いのか?はたまた泡盛好きが少ないのか??

懇親会の料理はテイスティングノートにある「相応しい料理」の項目で、みなさんの感想に出てきたものをオーダーしました。これはクーブイリチーとラフテーでどちらも今回の泡盛にぴったり合いました。沖縄料理に限らずポークソテー、塩焼きそば、フルーツケーキなど色んなジャンルの相応しい料理がみなさんの感想で出てきたのでまた合わせてみたいです。

クーブイリチーとラフテー@知念家

勉強会に続いて懇親会も知念家さんで開催したので、テイスティング(ストレート)をした泡盛を料理と一緒にロック、水割り、お湯割りとまた違った飲み方で味わうことができました。快く会場を提供いただいた知念家さんにこの場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。開催日:2015年2月21日

第30回 30回目は新しい風が吹いてきた♪

今回は初参加の方が4名、そして東京から参加された方もいて参加人数はいつもよりもかなり多めで、グラスを持っていない方にお貸しするテイスティンググラスが足りるかなという感じ。えらいもので30回ぐらい続けているとこんな時があるんですね。続けるといってもやったりやらなかったりじゃなくて、毎月開催しているからなんでしょうね。素直に嬉しいです。

第30回 大阪泡盛の会

初参加が多い日に限って準備していた泡盛はどれも40度オーバー(笑)。3銘柄とも本島の泡盛で左から 「萬座(古酒・43度)」・恩納酒造所、「瑞穂(古酒・43度)」・瑞穂酒造、「南光(44度)」・神谷酒造所です。

萬座・瑞穂・南光

初参加の方は慣れないテイスティングに加えてアルコール度数の高い泡盛というのは大変だったと思うのですが、みなさん真剣に泡盛と向き合っています!

テイスティングがはじめてとは思えないほど、みなさん香りや味わいをうまく表現されるので、楽々と泡盛マイスターの試験を合格できるかもしれません。僕が実技試験の対策講座ではじめてテイスティングをした時は香りを表現することがまったくできず散々だったので、なんだか悔しいです(苦笑)

大阪泡盛の会は関西在住の泡盛マイスターが中心となって開催している泡盛テイスティングの勉強会です。テイスティングの勉強会というと気軽に参加しにくいかもしれませんが、慣れてしまえばどうってことはないので是非次回も参加もらえると嬉しいです。

テイスティングの後は懇親会へ。泡盛マイスターの先輩のお店Roji かふぅさんで頂いた「黒の松藤(30度)」・崎山酒造廠はお初でした。「黒の」といっても泡盛はすべて黒麹菌を使っているのでネーミングと黒麹菌とは無関係。松藤には「赤の松藤」というのもあるのでその黒バージョンでしょうか。

黒の松藤 30度

ラベルだけでなく瓶も黒く全体的に重厚感を纏っています。古酒がブレンドされているので松藤独特のスパイシーさはまろやかでした。一方で28日以上かけて長期発酵させた醪の特徴を残した濾過により、しっかりとした旨みを味わうことができます。ちなみに新酒にいくら古酒がブレンドされていても泡盛の古酒の新しい表示基準では3年以上貯蔵した泡盛が全量(100%)」でなければいけないので、これは一般酒ということになります。

さすが泡盛マイスターの懇親会です。美味しい料理とともに黒の松藤はあっという間に空になったのでした。

かふぅさんの特製もずくのてんぷらがこんなに黒いのはもずくの量が多いからで一度食べたらやみつきです。それからスパイシーなチキンカツ、臭味のない猪汁。2本目は「美しき古里淡麗(25度)」・今帰仁酒造でしたがするするとなくなってしまいました(笑)

かふぅさんの特製 もずくのてんぷら

懇親会の席で初参加のお二人が泡盛マイスターの試験に挑戦します!と宣言されました。嬉しいですね!泡盛マイスター協会が主催する対策講座は沖縄と東京でしか開催されないので、関西の方が試験に挑戦しようと思うと時間・費用面でかなりの負担になります。

大阪泡盛の会は泡盛マイスター協会の公認ではないので試験対策という面ではあまり期待できないのを自覚していますが、1回の挑戦で合格できるように会をあげてお二人の挑戦を全力でバックアップさせていただきます!開催日:2015年1月24日

第29回 比べるからこそ見えてくるもの

テイスティングのテーマは「多良川」。テイスティングをする3銘柄すべてを同じ酒造所の泡盛にしたことはありましたが、度数まで合わせたのは今回がはじめてです。左から「多良川ブラウン」、「琉球王朝」が古酒と特選古酒の2種類で、どれも30度。

すべて30度の多良川の泡盛3種

大前提として一般酒と古酒という違いはありますが、同じ酒造所の泡盛なら全体的な雰囲気が似てしまうのは当然ですよね。でも特徴を活かして、それぞれが個性光る味わいに仕上がっていました。

どの銘柄がいい・悪いというものではなく、価格(1,080~2,700円)も違うしそれぞれに適した飲み方や、晩酌用なら琉球王朝(古酒)、ハレの日に飲むなら琉球王朝(特選古酒)、オトーリ用なら多良川ブラウンなど適したシーンがあるわけです。

そうはいっても目指すところは同じというのか、こうやって3銘柄を飲み比べてみると酒造所が目指す酒質が浮かんでくるような感じがしました。これができる酒造所は限られますが同じ度数の3銘柄のテイスティングはまたやってみたいテーマです。開催日:2014年12月20日

第28回 至福のとき

「まさひろ(43度・古酒)」、「久米仙(43度)」、「玉友(43度)」の3銘柄をテイスティングしました。

全て43度のまさひろ・久米仙・玉友

今回はテーマを付けるとすれば43度の泡盛、もしくは本島南部の方の泡盛でしょうか←ちょっと苦しい。

めっきり寒くなってきたので泡盛の香りが開くのに時間がかかるような気がします。1銘柄20分でテイスティングしていますが、残り数分というところでようやく香りをはっきりと感じることができるような印象です。

全体を写した画像はあえて載せていませんが勉強会の会場は新しいピカピカの会議室です。ここで泡盛好きの方と一緒にテイスティングができる時間は本当に至福の時なんです。感想発表タイムがあるのでだらだらできません。むしろこれがあるから真剣にやれるわけで、感想発表タイムはこの会を楽しむスパイスとして一役買っています。

普段、ひとりでテイスティングする機会はないので1時間もがっつりとテイスティングをするこの会は貴重な時間です。参加希望者が増えるかどうかは別にして、こんなマニアックな泡盛の会がすごく楽しいと思ったのでした。開催日:2014年11月15日

第27回 ボリューム感のある泡盛達!

今回は本島の北部地区の泡盛です。左から「今帰仁城(古酒 43度)」、「山原くいな(古酒 43度)」、「照島(44度)」。全てが40度オーバーなのでテイスティングが進むほどに鼻も舌も疲れてきますね。

今帰仁城・山原くいな・照島

今回はソムリエのWさんにも参加いただきました。ワインとは勝手が違うし、そもそも普段焼酎をほとんど飲まれないそうで慣れない泡盛のテイスティングを楽しんでもらえたようですが、泡盛では一般的な30度ですらワインと比べれば度数が高いのに、その上を行く43度、44度では大変だったのではと思います。

Wさんが今回の泡盛をボリューム感という言葉で表現されていて、新鮮な上にスマートな表現だと感心したのでこれからは僕も使ってみようと決めました(笑)

度数が高いと感じた時は「アルコール味がしっかりしている」といった感じの表現を使っていたのですが「ボリューム感」の方がしっくりきました。新しい方に参加してもらえると意外な感想が聞けたり、普段意識しないところを気づかせてもらえるいい機会になりますね。

度数といえば「山原くいな」が度数(43度)のわりにアタックは弱く感じました。43度とわかった上でテイスティングをしているので肩透かしをくらいましたが、ブラインドでやったら25度くらいに思ったかもしれません。度数当てに出題されたらかなりの難問です。開催日:2014年10月24日

第26回 大阪泡盛の会は古酒風味!?

今回のテーマは「首里の蔵」の飲み比べです。瑞泉以外は古酒作りの仕次ぎ用ということで普段あまり飲むことのないものが揃いました。テイスティング用の泡盛は僕が選んでいないので今日はどんな泡盛をテイスティングできるのかと毎回楽しみにしています(チョイスはメンバーのIさんにお任せしています)。

瑞穂・時雨・咲元・瑞泉

はじめのうちは一般酒だけをテイスティングしていましたが今年から古酒もテイスティングをするようになりました。例えば「古酒」、「八重山の酒」というようにテーマを決めて、テーマに沿った3銘柄を選んでテイスティングをするとそれぞれの個性が見えてくるので面白いなぁと感じます。

このところ参加メンバーが固定化していましたが、やっている内容(各20分ずつ3銘柄をテイスティング)からすると仕方ないというか、メンバーが固定化するのはむしろ当然なんじゃないかと思えてきました。泡盛にも手軽な「一般酒」と、少しだけ特別な「古酒」があるわけで、いってみれば大阪泡盛の会でやっていることは「古酒」なのかなと。

大阪泡盛の会を2年間続けてきてわかったことは、この会とは別の一般酒的な位置付けのもっともっと気軽に泡盛を楽しめる会があればいいんじゃないかなということです。近々、そんな会をはじめたいなと思っています。開催日:2014年9月20日

第24回 丸2年になりました!

今回のテイスティング勉強会は泡盛マイスターの先輩のお店「Roji かふぅ」さんで開催しました。テイスティングをしたのはこちらの3銘柄で左から「瑞泉 三日麹」、「マイルド瑞穂(古酒)」、「暖流」です。

瑞泉 三日麹・マイルド瑞穂古酒・暖流

当日に思いついて全てアルコール度数25度で揃えましたが、今回は24回目なので次回にすればよかったと少し後悔(笑)

とはいえ『三日麹』、『古酒』、『樽貯蔵』とバラエティーにとんだ内容になりました。いつもは30度を中心にテイスティングしているからだと思いますが、今回はどれもまろやかに感じてしまいます。まあ25度だとわかってテイスティングしているからなので、少し正確さにかける感想かもしれません。

暖流には30度があるし瑞穂の古酒にも「ロイヤル」という43度があるので、同じ銘柄の度数違いでやってみるのも面白そうですね。マイルド瑞穂は先日の関西泡盛同好会の時に「大阪泡盛の会のテイスティング勉強会で使ってください」と瑞穂酒造さんより頂いたものです。さっそく活用させていただきました。瑞穂酒造さんありがとうございました。

懇親会はそのままかふうさんで。他ではちょっとお目にかかれなそうな多良川の泡盛があったので「多良川34度(左)」と「MY17(右)」をいただきました。

他ではあまりお目にかかれなさそうな多良川3種

30度や35度と切りのいい度数の泡盛が多いので、34度というのは識名酒造で購入した29度の時雨と同じ理由かもしれませんね。中身は一般酒の多良川でも琉球王朝でもないらしく謎はさらに深まります。

「MY17」というのはさとうきびの搾りかすから抽出した宮古島原生の酵母「MY17」を使って造られた泡盛で、この酵母を使うと非常に香り高い古酒ができるらしく期待されています。熟成はそれほど進んでいないように感じましたがこのままでも十分に美味しい泡盛でした。

珍しい泡盛にすっかり釘付けになってしまいましたが、今宵は民謡ナイト!!うまく撮れなかったのですが盛り上がっているのは伝わりますよね!開催日:2014年7月26日

民謡ナイト!@Roji かふぅ

第23回 過去最高に盛り上がった大阪泡盛の会

東京、神奈川、広島、そして沖縄から沢山の泡盛マイスターの方にご参加いただいて過去23回中、最多の参加人数の回となりました。

第23回 大阪泡盛の会

第1部ではテイスティングの前にいつも会議室をお借りしている稲畑香料様の工場見学をさせていただきました。

泡盛は蒸留酒です。酒造所見学で何度か見ている泡盛の蒸留機と香料(フレーバー)の蒸留機ではやっぱり印象が違いますね。また酒造所で造るのは泡盛だけですが香料は商品数が多いし、オーダーメイドのものがほとんどということなので機械管理に相当神経を使うのだろうという印象を受けました(残念ながら画像はありません)

テイスティングでは黒麹菌(アワモリ菌、サイトイ菌、ウサミ菌)の違いによる味わいの違いを感じることができました。銘柄は常盤(アワモリ菌)、太平(サイトイ菌)、忠孝(ウサミ菌)です。瓶の画像を撮るのを忘れてしまいました。

常盤(アワモリ菌)・太平(サイトイ菌)・忠孝(ウサミ菌)

テイスティングの後に「4-VG(ビニル グアイアコール)」、「バニリン」、「マツタケオール」といった泡盛と関係の深い、香りのサンプルを匂うことができたのがとても面白かったです。

香りサンプル

それぞれの香りから僕がイメージしたものは・・・

  • 4-VG 歯医者で詰め物をする時の接着剤のにおい(少し焦げた様な)
  • バニリン 昔懐かしい、匂い付き消しゴムのにおい(チョコレート味)
  • マツタケアルコール 松茸ご飯のにおい

意外に思う香りがあるかも知れませんが、周りからも同じような感想が出ていたので大きく外してはないと思います。最後はサプライズでウーヒージャーかざ(雄山羊の香り)を感じるという40年古酒を匂うことができて本当に盛り沢山の内容でした。

懇親会では美味しい泡盛とゆんたくで参加者の交流がさらに深まりました。今回をきっかけに沖縄以外の泡盛マイスター、泡盛ファンの交流がますます広がればと思います。ご参加いただきましたみなさまありがとうございました。開催日:2014年6月14日

第22回 浦島太郎になってました。。。

会自体は休むことなく開催されていたのですが、僕のスケジュールがとことん合わず今年に入ってはじめての参加でした。テイスティングした泡盛は「古酒まさひろ ゴールド(43度)」、「守禮5年古酒(44度)」、「樽酒 八重泉(43度)」です。

古酒まさひろ ゴールド・守禮5年古酒・樽酒 八重泉

一般酒だけではなく古酒もテイスティングしていることをまったく知らなくて、プチ浦島太郎状態でした(苦笑)

久しぶりにがっつりと泡盛と向き合いました。43度、44度の泡盛を3銘柄続けてテイスティングするのは舌が痺れてくるし、どうしても集中力が続かなくなりますね。今回の八重泉(右)は樽貯蔵なので香ばしい香り、木の香りといったそれらしいキーワードを先入観で連想してしまうのは良いのか悪いのか・・・良くないですね。

テイスティングの後は谷町六丁目にある沖縄料理店「知念家」さんへ移動して懇親会です。個人的に何度かお邪魔していましたが大阪泡盛の会の懇親会では初めて。料理がすごく美味しいとメンバーから言ってもらえたので事務局としては大満足でした。

それなのに泡盛の画像がないのはアルコールを自粛していたからです。先週、病院で足の親指の傷に雑菌が入り(爪囲炎というそうです)、「にくげ」に成りかけていると言われました。爪の生え際が膿んでそこから肉がはみ出してるのを見て病院に行く決心がついたのですが「肉芽(にくげ)腫」という実にストレートな名前にそのまんまだなと(笑)、どんなものかお見せしようかとも考えましたがなかなかエグイので画像のアップは自粛します。開催日:2014年5月31日

第17回 忘年会の締めは大阪泡盛の会!

最後の忘年会となったのは大阪泡盛の会の忘年会でした。振り返れば今月はバリエーションに富んだ忘年会を楽しみました。100人規模の大宴会から2人でさし飲みまで。さし飲みは埼玉に住む親友が急に大阪に出張になったので新幹線の時間を気にしながらがっつり飲みました。

それから、異業種の勉強会メンバーと1泊で行った天橋立かに三昧!!の忘年会では慢性的な、かに不足を解消することができました。関西山形県人会の若手メンバーとの忘年会というか、モンテディオ山形最終戦応援(スカパーで)&ウノ大会は来季のモンテについて熱く語りすぎてウノをせずに解散したなんてことも。

それから関西山形県人会の支部的な置賜会の忘年会には初めて息子(1歳)を連れて参加しました。彼一人で平均年齢を4歳位下げていたはず(笑)

忘年会は例年飲み過ぎることが多かったので、今年は1次会で帰ることを自分と約束していたのですが、守れなかったのは高校の先輩方との忘年会と今回だけでした。大阪泡盛の会の忘年会は0次会にはじまり、1次会、2次会と・・・たっぷり飲んだので翌日は見事に二日酔いになり、その日あった懇親会はお茶で通しました(>_<)

そろそろ本題に入ります。今回テイスティングをしたのはこちらの「久米島の久米仙」と「白百合」でした。

久米島の久米仙・白百合

泡盛テイスティングの規格外というか、難攻不落というイメージがあった白百合から「ほうれん草のおひたし」というキーワードを見つけることができてテンションが上がりました!そしてY氏からもまったく同じ「ほうれん草のおひたし」というキーワードが出て、さらにテンションがあがりました。

他のメンバーと同じだとテイスティングに確かな手ごたえを感じます。今回の勉強会はとっても良い収穫があったので飲み過ぎてしまったと言い訳をしておきます。 開催日:2013年12月21日

第16回 テイスティングの肝はメンタルの強化!?

初参加の方が4名もいらっしゃいました。テイスティングをするのが初めてという方もいて、どんな会なのかと緊張されていたかもしれませんが、いつものメンバーにとっても緊張感のあるいい雰囲気でスタートできました。

松藤・請福・多良川

僕はといえば「初参加の方の前で恥ずかしい思いはしたくない」、「ちょっといいかっこしたい」なんて邪念が入ってしまいテイスティングに集中できません(苦笑)

泡盛テイスティングに限ったことではないのですが、いつもと違う状況でも平常心を保てるようにメンタルの強化に務めたいですね。参加者が多いと二合瓶が空になるのもいいですね。あとちょうどひとり分でした。

残ったのはちょうど1人分

さて、お楽しみの懇親会は先輩泡盛マイスターのお店「Roji かふぅ」さんに移動し、この日開催されていた「第9回 限定酒飲み比べの会」に参加しました。今回のテーマは「第37回沖縄産業祭の会」ということで、産業祭から届いた限定酒や蔵出しの珍しい泡盛がこんなに沢山で飲みきれません。←嬉しい悲鳴。

第9回 限定酒飲み比べの会

10銘柄の詳しい説明はこちらに。崎山酒造厰の梅酒「泡に恋して」(これは黒糖梅酒)で乾杯した後は、次から次に泡盛が運ばれてきます。

少し前に飲んだ「華忠孝」は25度でしたが、今回のは43度でしかも古酒になります。変わり種は蔵出しの「まさひろ」です。樽貯蔵で色が濃く付きすぎて泡盛の規格から外れてしまったためリキュールとして販売されています。これは、まさひろ酒造(旧比嘉酒造)さんがリキュールの製造免許を持っていたからこそできた商品というわけです。

帰り際に撮ったのがこちら。まさひろはほとんど無くなっています。今回も美味しい料理となかなかお目にかかれない限定酒をがっつりいただくことができました。開催日:2013年11月23日

ほとんどなくなった蔵出しまさひろ

第15回 酸味はどこから?

今回テイスティングをした泡盛は、左から石垣島の「八重泉」、久米島の「久米島」、宮古島の「菊之露」で離島のしまー比べです。

八重泉・久米島・菊之露

「八重泉」をテイスティングしていて気になることがあったので、すぐスマホで調べてみると「常圧蒸留」と「減圧蒸留」のブレンドでした。

「地釜式蒸留」なので、てっきり常圧蒸留かと思い込んでいました。ブレンドということは最近路線を変えたのかも?ととりあえず自分を納得させ家で泡盛マイスターの勉強をしていた数年前の資料をひっくり返すと、その時から「常圧蒸留」と「減圧蒸留」のブレンドだったことが判明。記憶って所詮そんなもんですよね、思い込みも危険です。

さて朝9時まで飲んでいて(お仕事ですが)、二日酔いながらも参加されたYさん。二日酔いなら酒のことを考えるのも嫌だし、匂いを嗅いだだけでも倒れそうなはずなのに、自分から泡盛の香りに向かっていくなんて頭が下がります。僕なら確実に休んでます(汗)

かなりしんどそうだったYさんのテイスティングコメントの発表は、「風味・味わいはまず酸味がきて次に甘味、その後また酸味を感じました。」

全員から「その酸味は泡盛じゃなくて、己の体内から来る酸味じゃないのか!」というつっこみが出たのは言うまでもありません。でもつらい二日酔いながらも泡盛に真正面から向き合っていたYさん。あっぱれです(笑)。開催日:2013年10月26日

第13回 勉強会でも懇親会でも、もちろん飲むのは

前回、前々回と続けて欠席したので3ヶ月ぶりのテイスティングでした。泡盛マイスターを取得したとはいえ、ひとりで自発的にテイスティングをするのは難しいだろうという理由からこの会が発足しているので、3ヶ月ぶりというのも当然の結果です。

今回は参加人数が少なくて寂しいという思いが半分、少人数ならではの終始和やかな雰囲気で進めることができたのが良かったという思いが半分でした。少ないながらも今回は初参加の方がおられたということが事務局としてはうれしい限りです。テイスティングをした泡盛は左から「國華」、「瑞穂」、「瑞泉」です。

國華・瑞穂・瑞泉

ブラインドではなく銘柄がわかった上でテイスティングしているので、どうしても酒造所や銘柄のイメージが先行した感想になってしまうのは否めません。。

さてさて、どちらにしても泡盛を飲むわけですがしっかり勉強した後はしっかり懇親します。てぃーあんだ扇町本店に移動して、オリオンビールの「夏いちばん」でカリー!

夏いちばんでカリー!@懇親会

からの「ニコニコ太郎」、「多良川」・・・と泡盛を攻めて最後は本日のテイスティングの復習ということで「瑞泉」で〆ました。3ヶ月振りのテイスティングとなるとノートの書き方もぼんやりになってしまいますね。反省を兼ねて家で自主トレという名の独り飲みに励みたいと思います。開催日:2013年8月24日

第9回 会議室を飛び出して!

花見の時期は過ぎてしまいましたが、暖かくなってきたので太陽の光を浴びながら泡盛に酔いしれたいなと思い立ち、今回は趣向を変え「泡盛片手にバーベキュー in 舞洲」を開催しました。いつもの会議室でのテイスティングの勉強会はお休みです。

11時に受付を済ませてタープを張ってテーブルとイスをセット。炭がいこった頃はまだバッチリ晴れていました。

ところが全員が揃った時には空が暗くなってきて、ぽたぽた・・・。午後の降水確率が70%だったので、やばいなぁと思っていましたが、ちょっと早過ぎ。太陽の光を浴びながら、泡盛片手にバーベキューのはずが、もう片方の手には傘!?

4月でまだ肌寒く雨が降る中ではオンザロックで飲む泡盛はちっともペースが上りません。泡盛はMさんが差し入れてくれた春雨ゴールドだっただけにかなり残念。といっても元料理人のYさんが調理してくれたので、ショートリブにポークバックリブ、アスパラに焼きもろこしも火加減バッチリ。

泡盛片手にバーベキュー in 舞洲

このキャンプ場は電源が使えるのでフライヤーを持ち込んでカーリーフライも楽しみました。わざわざ沖縄からカーリーフライを仕入れてくれたAさんありがとうございます!紙皿に入っているのは細めのカーリーフライではなく、ベビースターです。念のため(笑)

カーリ―フライとベビースター

こんな感じで雨に降られたとはいえ十分に楽しみましたが、雨のせいで後半がやや残念になったしまった感があるので、泡盛の写真も撮れなかったしいつかまたリベンジします!開催日:2013年4月20日

第8回 五感で感じるテイスティング

テイスティングをした泡盛は左から「どなん」、「舞富名」、そして「与那国」の与那国島の泡盛三兄弟。与那国島といえばアルコール度数60度の花酒を思い浮かべてしまいますが、こちらは全て30度の一般酒です。

どなん・舞富名・与那国

テイスティングノートを書く時に僕は他の2銘柄と比較することでその泡盛の個性を探るという戦法をよくとりますが(相対的な評価の方がやり易いので)、同じ島で造られた泡盛だけに味わいの違いを感じるのに苦労しました。

テイスティング項目には「香り」、「風味、味わい」の他に「適した飲用方法」、「相応しい料理」といった項目があります。ここは特に各々の個性が出るので他の方の感想を聞くのを楽しみにしています。

今回初参加のYさんが舞富名を手に「ラベルがかわいい!!」と言ったのを聞いてグラスを持つ手が止まりました。というのも舞富名のラベルはこの画像のように与那国島で発見された世界最大の蛾「ヨナグニサン」が使われているので、常識的には「かわいい」には程遠いように思ったからです。

世界最大の蛾 ヨナグニサンのラベル

まじまじと今回テイスティングに使った舞富名のラベルを見ると蛾じゃなくて与那国馬でした。なるほど、これならかわいいかも。

与那国馬のラベル

テイスティングを始める前に自分で瓶を手に取ってグラスに泡盛を注いだにも関わらず、見たつもりになっているだけで実際のところはラベルなんて見ていないものですね。。

そんなことがあったのでいつも以上に1つ1つの泡盛に20分間じっくりと向き合いました。1年前の実技試験以来、テイスティングをするのはこの大阪泡盛の会だけという体たらくぶりなので、月に1度とはいえ半強制的にテイスティングができて、他の方の感想も聞けるこの集まりは是非続けていきたいなと思いました。開催日:2013年3月23日

第7回 大阪にも泡盛の桃源郷があった!?

今回の泡盛は左から「神泉」、「時雨」そして「泡波」です。

神泉・時雨・泡波

巷では「幻の泡盛」といわれる泡波は非常に流通量の少ない泡盛のため、お高くて手が出せずこれまで舐める程度しか飲んだことがありませんでした。今回は当然のようにスピットしないで全て飲み込みました(笑)

泡波なんかテイスティングしたら参加費が高いんじゃないの?と思われるかもしれませんが、いつもと同じ500円の参加費で賄えたのにはある理由が・・・。

この泡波は「大阪の会の勉強に使うならどうぞ」という泡盛の桃源郷の主のご厚意に甘えて、無償で頂いたものだからなのです(泡盛の桃源郷についてはまた改めて書こうと思います)。頂いた泡波は僕が沖縄から持ち帰り、大阪泡盛の会当日まで自宅で保管していたので、カバンから泡波を取り出した途端にちょっと減ってない?というT氏のツッコミが炸裂!

いやいや~沖縄で頂いた時からこの量で密かに自主トレに励んでいたわけではありません(汗)

テイスティング終了後に幻の泡盛と一緒に頂くことができたのはこれまた幻の珍味。何だと思いますか?注)イモ虫ではありません。答えは「ボラのへそ」といわれるボラの幽門なんだそう。接近してもイモ虫にしか見えませんが(>_<)

ボラ一匹から一つしか取れないものなので、こんなに大量のボラのへそにお目にかかれることはまずないんだそう。ほとんどは漁師さんが自分で食べてしまうみたいですね。前回の極上カラスミに続き、I様が今回も特殊なルートで入手された逸品を振る舞ってくださいました。柔らかくするのに日本酒に漬けていたのでほのかに日本酒の香りがします。鶏の砂ズリのような食感で美味~。

幻の泡盛と幻の珍味を明るい時間から頂く幸せ。大阪にも泡盛の桃源郷がありました(笑)。開催日:2013年2月23日

第6回 お酒好きが集まると・・・

いつものように泡盛の色、粘性を確認して(この辺は準備運動)、次は香りの強さを確認しようと鼻を近づける。あれ・・・?泡盛が鼻に付くんじゃないかというぐらいに近づけても・・・?

今年初めての泡盛の会なのに風邪で鼻が完全に通行止めです。。家族内で風邪をうつし合いしたりと正月のウイルス性胃腸炎からの風邪をズルズルと引きずってたからなぁ。

泡盛テイスティングは泡盛の良い面だけを見るというお約束がありますが、ここまで鼻が利かないとそんなことは横に置いといて、素直に感じたまま、気が付いたところからメモ。末だれ臭、カメ臭、酢酸エチル臭(接着剤の様な香り)など、こんな状態の鼻でも気が付くことがあります。なんでもそうだと思いますが、良い面はなかなか気が付きにくいのに悪い面となると目につきやすいですもんね(苦笑)。

なんとか最後の感想発表も乗り切ったところで、懇親会へ突入!今回の懇親会は初の試みで泡盛に合いそうなもの、泡盛と合わせてみたいもの、単に食べたい・飲みたいものなど、参加者が一品を持ち寄る形式でやってみました。流石!お酒好きの皆さん。どれも酒の進む逸品ばかり。

参加者が持ち寄った一品

中でもひときわ注目を集めたのがこちらの台湾土産の極上カラスミです。

台湾土産の極上カラスミ

「こんなカラスミ食べたことない」とか、「カラスミの常識が覆された」とか皆さん口々に言いながら食べていました。僕は正直なところ今までカラスミを食べたことがあるような、ないようなという感じでしたが、食べてみて、今まで食べたカラスミはカラスミとは呼べないなと確信しました。

酒飲みが沢山いたらお酒が足りなくなるんじゃないのと思うかもしれませんが、これだけあるので心配はご無用です。左端のは今回初参加のきき酒師のTさんが持ってきてくれた日本酒で他はすべて泡盛です。

参加者が持ち寄ったお酒

この甕に入った「今帰仁城」は何年ものか定かではありませんが素晴らしい香りでした!今更ながら通行止めが解除されたようで鼻の通りが戻ってきました。多分アルコール効果です(笑)。開催日:2013年1月19日

今帰仁城の甕

第5回 正式名称が決まりました!

第5回目の大阪泡盛の会(仮称)を開催しました。これまで参加できたのは5回中3回と事務局長を拝命している割にはあまり高くない参加率でしたが、今回は事務局長としてどうしても参加しなければいけない理由がありました。

それは今年中に正式名称を決めておきたかったからなのです。いつまでも(仮称)じゃ格好がつかないし、とりあえず名前は仮でいいか・・・と始まったプロジェクト・研究会というのは、仮称のまま消えていくことが多いというのをサラリーマンの時に目の当たりにしていたので。

衆議院選挙2012の前日に一足早く総選挙で決まった正式名称は・・・「大阪泡盛の会」

「大阪泡盛維新の会」、「新泡盛の党」とか他にも手強そうな(?)候補もありましたが、単純に(仮称)が取れただけでした(笑)。そのまんま感は否めませんが、誰が聞いてもどんな会なのかが分かりやすいこと、誰でも気軽に参加できそうというところで、開票の早い段階で「当選確実」のマークが点灯しました。

それから5人も初参加の方がいらっしゃったことは嬉しいのひと言。しかも第1部のテイスティングの勉強会から参加して頂くことができました。 初参加の方は泡盛マイスターではないのですが、お一人はウチナーンチュでDNAレベルで刻まれた泡盛の記憶には、山形県民の新米泡盛マイスターではまったく太刀打ちできません。

他の4名の方は香料関係のお仕事をされている、いわば香りのエキスパートですので、これまた新米泡盛マイスターでは太刀打ちできるわけがありません。しかもみなさん酒豪ぞろいで、酒量でも歯が立ちませんでした(>_<)

テイスティング用の泡盛は今までは二合瓶で十分でしたが、これ以上参加者が増えると二合瓶じゃ足りないという嬉しい悲鳴も。それと、前回から泡盛マイスターの大先輩であるI様の会社の新社屋にあるピッカピカのミーティングルームをテイスティング勉強会の会場にお借りしています。

ミーティングルームといいながら立派過ぎるキッチンがあってテイスティンググラスが洗えるし、完成のタイミングといい、なんだかこの会のために造られたなんてことはないでしょうけど、テイスティングの勉強会にまさに御誂え向きなんです。

泡盛マイスターの資格を取るために大阪から東京、沖縄へ通っていた時、大阪から講座を受けに来ているのは自分だけで、ひとりぼっち感がありましたが、ご縁を頂いて関西在住の泡盛マイスターのI様と初めてお会いしたのがちょうど1年前。それから1年後には泡盛(お酒)好きの11人で、26時過ぎまで忘年会で盛り上がれるなんて感無量です。おかげさまで久しぶりに飲みすぎました。開催日:2012年12月15日

第3回 ウリストを目指してみる!?

お楽しみの懇親会の前に第1部ということで先輩泡盛マイスターのお店「碧(あおい)」さんに集結し、泡盛マイスターの集まりらしくテイスティングの勉強会です。今回テイスティングにチョイスした泡盛は左から「千代泉」・千代泉酒造所、「於茂登」・髙嶺酒造所、「轟」・ヘリオス酒造の3銘柄で全て一般酒です。

アラームと千代泉・於茂登・轟

そして千代泉の隣には1銘柄を制限時間20分、計60分を正確に刻むアラーム。カウントダウンタイプなので、否が応でも集中できます。

他の方は口に含んだ泡盛は吐き出さずに飲んでいるみたいですが、僕はしっかり吐き出します。実技試験のやり方が身体に染みついているとか、泡盛テイスティングはサンプル(泡盛のこと)を飲みこまずに吐き出すべしという考えだからとか、そういう理由じゃなくて、単に他の方より酒が弱いから。全部飲みこんでたらはっきり言って懇親会まで持ちません(苦笑)

テイスティングの後は、参加者全員でどう感じたかを一人ずつ発表する、金武町じゃなくて緊張の発表タイムです。指摘されて泡盛の香りを表現する時に僕が「瓜」を多用(乱用)していることに気がつきました。

聞けば他の方も同じようなことがあるようで、今までの人生で身近にあったものに例えることが多くなってしまうようです。沖縄県人Aさんの場合は「バナナ」だそう。バナナといっても、フィリンピン産に台湾産に島バナナもある。ひとくちにバナナといっても幅が広く、どれをチョイスするかで印象が変わるというわけです。

「瓜」というと、山形県人である僕は漬け物好きな県民だけに、泡盛の香りから「瓜の粕漬け」を連想することが多いです。でも白瓜に限らず考えてみれば「胡瓜(きゅうり)」、「甜瓜(メロン)」、「南瓜(かぼちゃ)」、「西瓜(すいか)」、「冬瓜(とうがん)」、「苦瓜(にがうり)」などなどウリ科の野菜は多い。

瓜系の香りだと思っても短絡的に「瓜の香り」と言ってしまわずに、これは「胡瓜」に近いのか、「甜瓜」の方がしっくりくるとか、より的確に泡盛の香りを表現できるようになりたいものです。こうなったら瓜系の香りの表現のスペシャリスト、ウリストを目指してみるのも面白いかも(笑)開催日:2012年10月27日

大阪泡盛の会(仮称)がスタートしました!!

第2回目の大阪泡盛の会(仮称)を開催しました。第1部は先輩泡盛マイスターのお店「碧(あおい)」さんに集結して、泡盛マイスターらしくテイスティングの勉強会を行いました。テイスティングにチョイスしたのは「宮の華」・宮の華、「咲元」・咲元酒造、「まさひろ」・比嘉酒造の3銘柄で全て30度の一般酒です。

宮の華・咲元・まさひろ

1銘柄を制限時間20分で計60分、じっくりテイスティングをした後は参加者全員でどう感じたのかを順番に発表します。

どう感じたかを発表することは泡盛の個性や特性をうまく表現できているかどうかが不安で結構勇気がいるのですが、自分と同じような感想を他のメンバーも感じていてホッとしたり、「これなんの香りだっけ?」とあとちょっとで出てきそうなのにテイスティング中には出てこなくてもどかしかった香りが、他のメンバーの感想に表現されていて、もやもやがすっと解消できたり。ベテラン泡盛マイスターの感想を伺うことはとっても勉強になりますね~。

さて、しっかりテイスティングのお勉強をした後は第2部の懇親会へ。懇親会は気兼ねなくしっかり泡盛をいただきたいと思います。これまた先輩泡盛マイスターのお店「泡盛酒場 かふぅ」さんに移動し、この日開催されていた「第6回 限定酒飲み比べの会」に参加しました。

今回は(資)津嘉山酒造所の「國華の会」ということでこちらの5銘柄を存分に楽しみました。

限定酒飲み比べの会

泡盛を目の前にすると乾杯することも忘れ、テイスティングをはじめてしまう泡盛マイスターの面々。さすが勉強熱心!まずは無濾過(25度)から。

國華 無濾過(25度)

続いて瓶熟成古酒(25度)

國華 瓶熟成古酒(25度)

ここからは40度オーバーです。香仙(43度)は残念ながら画像がありません。酔っぱらいのブログということでお許しください。沖縄工業高等専門学校(高専)の学生さんが津嘉山酒造所で造った泡盛ということで、ネーミングが香仙(こうせん)とは素敵です。僕らの会の正式名称もこういう感じでいきたいもんですね。

お次は甕貯蔵古酒(42度)

國華 甕貯蔵古酒(42度)

詰日から4年経って古酒になっちゃった國華(43度)で5銘柄をひとまわりしました。

國華(43度)

美味しい料理の中でも特に美味しかったのがこちらのもずくの天ぷら。外はサクサクで中はとろっ~という食感で、いままで食べたものとは一線を画します。これは忘れずに撮りました(^^♪

もずくの天ぷら

美味しいお料理と5種類のスペシャルな國華の味を十二分に堪能することが出来ました。泡盛マイスターといえども、さすがにもう飲めないという絶妙なタイミングに、宮古島は多良間島出身のにーにーが登場し三線タイムがスタート!宮古民謡に酔いながら関西の泡盛好き達の夜は更けていくのでした。開催日:2012年9月8日