サービス案内

飲食店の方へ|期限付酒類小売業免許でお酒のテイクアウト販売ができるようになりました

このニュースを見つけて飲食店の方に少しでもよい方向に進めばと調べていたら・・・

飲食店を対象に一般の酒類小売業免許とは別に、期限付酒類小売業免許が創設されました!

今般の新型コロナウイルス感染症に関連して飲食業界が大きな影響を受けている中、これに基因して料飲店等が酒類小売業免許を取得しようとする場合については、申請手続の簡素化・免許処理の迅速化を図る観点から、一般の酒類小売業免許とは別に、新たに「期限付酒類小売業免許」を設け、これを付与することとします。

お酒に関するQ&A(よくある質問)【その他】 国税庁

情報が少なくはっきりしない部分もあります。またわかりやすさを優先して書いているので正確さに欠けるところもあると思います。その点はご理解ください。個別・具体的なことは管轄する税務署にお問合せください。
参考|国税庁のサイト|酒税やお酒の免許についての相談窓口

可能な限り最新の情報に更新していきますのでよろしくお願いします。

申請・免許付与の流れ

税務署(大阪)に申請書の書き方などをヒアリングして、申請署の雛形や添付書面について情報を得ました。

国税庁のサイトに以下の資料が公開されています。
参考|申請様式及び記載例
参考|料飲店等期限付酒類小売業免許に関するQ&A

追加情報が出てわかりやすくなった一方で、免許付与後に提出する書類を見ていると、一般酒類小売業免許申請と提出しなければいけない書類はそれほど変わらないように思えてきました。1)手引きの34・35ページ参照

  • 基本的には一般酒類小売業免許申請の手引きに従います
  • 通常よりも少ない書類で申請ができます
  • 書類の不備がなければ免許が付与されます
  • 免許付与後に追加で提出しなければならない書類があります
  • 酒税法第10条各号1)のいずれかに該当すると認められたときは取消申請書を提出する必要があります(→免許取り消し)

参考|国税庁のサイト|一般酒類小売業免許申請の手引き

免許申請時に必要な書類

個人事業主を想定して記載方法をお知らせします。

  • 酒類販売業免許申請書
  • 販売業免許申請書次葉1「販売場の敷地の状況」
  • 販売業免許申請書次葉2「建物等の配置図」
  • 住民票の写し(マイナンバーの記載のないもの)(法人の場合は登記事項証明書)

酒類販売業免許申請書の記載方法

申請者

個人の住所・氏名・電話を記載します。 ※ふりがなを忘れずに!

販売上の所在地及び名称

地番|住所ではありません。登記事項証明書に記載されている地番です
住居表示|お店の住所
名称・電話|屋号・お店の電話を記載します ※ふりがなを忘れずに!

業態

その他にチェックをして( )に飲食店等と記載します

酒類販売管理者の選任(予定)

ひとまずオーナー(自分)の名前を書きます。 ※ふりがなを忘れずに!

申請する販売業免許等の種類

期限付酒類小売業免許

販売しようとする酒類の品目の範囲及び販売方法

全酒類
既存の取引先から仕入れた酒類の通信販売を除く小売に限る。

申請の理由

新型コロナウイルス感染症に基因した期限付免許の申請である。
酒税法第10条各号のいずれかに該当していると認められたときは、取消申請書を提出する。

図面を書くときのポイント(個人の見解です)

次葉1 販売場の敷地の状況

実際に販売する場所がわかるように「申請販売場」で特定してくださいということだと思います。記載例で店舗の外に書いてあるのは、テイクアウトなので店頭販売を想定しているのかなと思います。

次葉2 建物等の配置図

商品を陳列する場所を「テイクアウトカウンター」で、お酒を保管する場所を「酒類貯蔵場所」で、わかるように記載してくださいということでしょう。

棚にお酒を並べていたり、倉庫にお酒を保管しているお店も多いと思うのですが、すべての在庫を「酒類貯蔵場所」として記載する必要があるのかどうかはわかりません。

免許付与後に提出する書類

  • 酒類販売業免許の免許要件誓約書
  • 地方税の納税証明書
  • 契約書等の写し(次葉3 付属書類)
  • 次葉3 事業の概要
  • 次葉6 酒類の販売管理の方法に関する取組計画書
  • その他税務署長が必要と認めた書類

地方税の納税証明書は、①未納の税額がない旨、②2年以内に滞納処分を受けたことがない旨の両方の証明がされた納税通知書(都道府県と市区町村の2つ)を提出します。

契約書等の写しは店舗の賃貸借契約書(全ページ)のコピーです。

気になった点・注意したい点

国税庁のサイトを見て行政書士として、また酒屋(日本一小さな泡盛専門店)として気になった点・注意したい点を整理しました。

付与されるまでの期間は?

迅速な手続で期限付酒類小売業免許を付与します。

ということですが、一般の酒類小売業免許の場合、付与されるまでに2ヶ月程度かかるので果たしてどの程度で付与されるのか?書類の不備がなければ数日で付与されるようです。

6ヶ月の期限付きの免許です

免許には、免許付与から6か月間の期限が付 されます。

通信販売はできません

宅配はOKのようです。宅配と通販の違いは何なのか?料理がなくお酒だけの宅配はNGということなのか?追加の情報を待ちましょう。

(注)4 今般の期限付酒類小売業免許を付与された料飲店等が、料理に併せるなどして酒類を宅配することは可能ですが、インターネット等を利用して、2都道府県以上の広範な地域の消費者等を対象として酒類を販売することはできません(別途、通信販売酒類小売業免許を取得する必要があります。)。

酒類販売管理者を選任する必要がある

研修を受講した酒類販売管理者を「販売場ごと」に置かないといけないようです。

僕が一般の酒類小売業免許を申請したときは、申請書と一緒に研修の受講証を添付するように求められましたが、税務署に確認したところ「酒類販売管理研修」は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、中止しているところが多いので、申請時に受講している必要はないとのことです。

(注)5 今般の期限付酒類小売業免許を取得する場合においても、販売場ごとに、酒類販売管理者を選任する必要があります。

令和2年6月30日(火)までに提出のあった免許申請書に限ります。

店舗毎に申請が必要です

個人事業主の場合は自宅の住所地ではなく店舗の所在地を管轄する税務署に申請することになります。郵送でも提出できます。店舗が複数あって各店舗で販売したい場合は、店舗ごとに申請書を作成して、管轄する税務署に申請する必要があります。

登録免許税はかかりません

どんな状態で販売できるのか?

  • 瓶・缶のまま?
  • 量り売りはOK?
  • 水割り・オンザロック?
  • カクテルやサワーとしての販売は可能なのか?

現時点でわかっているのはこちらです。

  • 開封・未開封に関わらず販売可能(瓶を想定していると思います)
  • 別の容器に小分けして販売することも可能 注)別途届出が必要

参考|国税庁のサイト 料飲店等期限付酒類小売業免許に関するQ&A

参考資料|国税庁のサイト

在庫酒類の持ち帰り用販売等をしたい料飲店等の方へ
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/kansensho/index.htm

ご相談・お問合せ

司法書士・行政書士 伊藤 薫

まずはお気軽にご連絡ください。