公正証書遺言作成の流れと手続き費用について

遺言を作ろう

登記の専門家である司法書士が遺言書の作成に関与することで、将来、遺言書にもとづき相続登記(土地・建物の名義変更)を行う際に安心して手続きを進めることができます。

当事務所でサポートさせていただいた公正証書遺言の作成事例や作成の流れをご紹介します。

目次【本記事の内容】

公正証書遺言の作成事例

遺言書は資産家や一部の特別な方だけ作るものというイメージを持たれているかもしれませんが遺言を作られる理由やきっかけは多岐にわたります。

  • ご夫婦同時に遺言を作られたAさん
  • お子さん達が納得できそうな遺言を作られたBさん
  • 障がいのあるお子さんに配慮した遺言を作成したCさん
  • 長男が事業を承継をしやすいような遺言を作られたDさん
  • 数次相続を見据えて遺言を準備されたEさん

こうしてみると特殊な事情がある方だけが遺言書を作るわけではないことがわかっていただけると思います。ご夫婦同時といっても二人で1つの遺言を作るわけではありません。Aさんのケースを取り上げて作られた理由などを詳細に見てみましょう。

ご夫婦同時に遺言を作られたAさん

この公正証書遺言はまったく同じものではなく、同じ日にAさんご夫婦がそれぞれ作られた2通の公正証書遺言です。

作成日が同じ2通の公正証書遺言

Aさんご夫妻にはお子さんがいません。お二人ともご両親は既に他界されているので配偶者と配偶者の兄弟姉妹がお互いの相続人ということになります。

家族構成を伺うと正確には兄弟と甥や姪が相続人のようでした。しかも奥様のご兄弟とは疎遠だとか。そんな事情をお聞きするまでもなく、お子さんのいないご夫婦には遺言書の作成をおすすめしています。というのもお子さんのいないご夫婦の相続で忘れられない思い出があるからです。

兄弟仲がいいから大丈夫は信じてはいけない。

「うちは兄弟仲がいいから大丈夫だ」と高を括っていた旦那さんが遺言書を書かなかったばっかりに、共同相続人である旦那さんの兄弟から強硬に法定相続分を求められて最後は自宅マンションを売ることになってしまった奥様がいました。

旦那さんの主な財産は自宅マンションだけだったからです。とてもやりきれない想いでマンション売却の登記をさせていただきました。

血を分けた兄弟でも相続で揉めるのに配偶者の兄弟と揉めないはずがない!というのは言い過ぎかもしれませんが、「うちは大丈夫」と自信を持って言える方は少ないんじゃないでしょうか?

僕も子供ができる前に遺言を作りました。揉めるかどうかよりも相続人として手続きに関わってもらうのが煩わしいと思ったからです。お互いにです。

高齢になればなるほど甥姪が相続人になるケースが増えてくるので相続人間の関係性は薄くなるだろうし、相続人の判断能力が衰えるリスクも高まります。

その一方で兄弟姉妹には遺留分がないので、遺言書を作っておけば取り分を請求されることもありませんし、そもそも相続手続きに関与してもらう必要がありません。

相続人である以上、何ももらわなくても遺産分割協議書を作るときに印鑑証明書を渡さないといけないので、相続手続きに関わる必要がないように遺言書を書いておいてくれた方がありがたいというご兄弟も多いのではないでしょうか?

そう考えると、遺産をどう分けるかを配偶者と他の相続人で話し合って決めて欲しいといった特別な事情でもない限り、配偶者に全財産を相続させるという遺言を書いておかない理由はないように思います。もちろん配偶者以外にも遺産をあげたい場合は、その旨をきちんと遺言書に書いておけばいいだけです。

Aさんご夫妻は全ての財産を配偶者に相続させるという内容の遺言書をそれぞれ作られていたので、作成から7年後に遺言書の通りの相続を実現することができたのでした。

遺言書を作っていなかったら?

というたらればの話をしてもしようがありませんが、もし遺言を作ってなかったら全く違う結果になってしまった気がします。遺言書作成から関わらせていただき、遺言執行まで無事にやり遂げることができたので僕自身も思い出深いお仕事の1つです。

お子さん達が納得できそうな遺言を作られたBさん

Bさんの相続人は二人のお子さんで、Bさんが作った公正証書遺言はすべての遺産をお子さん2人に2分の1ずつ相続させるという内容です。法律で決められている通りの遺言をあえて作った理由は書いておかないと長男さんが法定相続とは違った内容の分け方を言い出しかねないからでした。

法律で相続分が決められている上に、それに則った遺言があれば流石に長男さんも他の分け方を言い出さないだろうという思惑がありました。念には念を入れて遺言書を作成したことでBさんは安心することができたようです。

数字相続を見据えて遺言を準備されたEさん

Eさんの相続人は奥様とお子さん。Eさんが亡くなったときの相続税を少なくすることを優先するとほとんどの不動産を奥様に引き継ぐことがベターでしたが、将来的に今度は奥様からお子さんに引き継ぐときまで含めて比較した結果、奥様とお子さんにそれぞれ別の不動産を相続させる遺言を作成することになりました。

奥様が相続した方が税制面で優遇される不動産がありました。当事務所では相続税について検討する必要がある場合は友人の税理士さんと連携して最適な案を提案させていただいています。


一方でこういうこともあります。

同居しているお子さん(Yさん)の受け取り分を多めにしたかったXさん。公正証書遺言の準備していましたが間に合わずに亡くなられてしまいました。Yさんから責められるかもしれないと思っていたら兄弟と揉めたくなかったからこれで良かったと言われました。お父さんの想いはありがたかったので反対できなかったけど内心Yさんは困っていたそうです。

公正証書遺言作成の流れ

当事務所では、依頼者の方が公正証書遺言をスムーズに作成できるように、ご相談を承り、全力でサポート(公正証書遺言作成支援)いたします。

公正証書遺言・作成の流れ図
  • 注1)不動産のリストアップは、権利証(登記済証・登記識別情報)、不動産の登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、 名よせ帳をもとに行うことが考えられます。推定相続人の確認は、住民票・戸籍謄本等で行います。
  • 注2)依頼者(遺言者)が病気等で公証役場に出向くことができない場合は、自宅等へ公証人に出張してもらうことも可能です。
  • 注3)依頼者がお知り合いの方などを選んでいただくことも可能です。
  • 注4)あくまでも目安ですので、遺言内容についての意思がまとまっていて、遺産や推定相続人の確認など事前準備がお済みの場合は、 1~2週間で作成することが可能です。

ご注意ください!証人になれない人

公正証書遺言を作るには証人が2人必要です。証人には財産や遺言の内容が知られてしまうので、いくら親しくても友人やご近所の方にはお願いしにくいですよね。

家族や親戚など身内に証人を頼もうと思っても、推定相続人やその配偶者など証人になれない人が民法で決められています。

(証人及び立会人の欠格事由)
民法第九百七十四条  次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。
  一  未成年者
  二  推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
  三  公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

どうでしょうか?お願いできそうな方が思い当たりますか?

お願いしたくても遠方だったり、中にはむしろ親戚には財産が知られたくないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

僕はほとんどの親戚が地元である山形県に住んでいるので山形からの2人分の交通費を考えると、やっぱり「遠くの親戚より近くの他人」なのかもと思ってしまいます。

証人として立ち会いを司法書士、弁護士といった専門家に依頼するには多少費用は掛かりますが、守秘義務が課せられているので内容が漏れる心配がなく安心です。

公正証書遺言作成の手続き費用

例えば、総額3,000万円の財産を次のように

  • 妻に    2,000万円
  • 子1人に     1,000万円

相続させたい場合は、合計  約130,000円(消費税込)になります。

内 訳 金額
報酬(当事務所の手数料)1)77,000円
┣ 内容案作成等55,000円
┣ 証人としての立会い(2人分)22,000円
公証人手数料 2)53,000円

1)各証明書等の交付手数料などは実費をご負担いただきます。
2) 財産の額と相続人(受遺者)の数によって異なります。公正証書4枚の場合。正・謄本代2,000円を含みます。

費用は事案によって異なります。詳しくはお問い合わせください。

ご安心ください。

ご相談内容についての秘密は厳守いたします。

司法書士は法律において厳格な守秘義務が課せられています。どうぞ、安心してご相談ください。

初回のご相談は無料です。

それぞれのケースに合わせたアドバイスをさせていただきます。まずはお問い合わせください。

ご要望があれば、ご自宅等へお伺いしてご相談を承ります。

※恐れ入りますが交通費等はご負担いただきます。

お申込み・お問合せ

ご依頼、ご相談は下記メールフォームの他、電話(06-6231-8775)でも受け付けていますので、お気軽にお問合せください。

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