旭区シニアのお片づけ講座@旭区医師会主催
「シニア世代のお片づけ講座」で人生のお片づけという視点からエンディングノートについてお話をさせていただくことになりました。
いただいたお題は「終活とエンディングノートの可能性」についてです。
僕らの世代(40代)は終活というと、自分のことよりも先に親世代のことが思い浮かぶのではないでしょうか?
終活は親世代の方に聞いてもらうことをイメージして、もうひとつのテーマであるエンディングノートの可能性については、僕自身の体験にもとづいて目標設定についてお話します。
僕らの世代は親にエンディングノートを書いておいて欲しいと思っている方が多いと思います。僕もそうです。
僕の場合は将来に対する漠然とした不安から書いて欲しいと思うだけでなく、成年後見人の体験を通してエンディングノートの必要性を痛感したことがその理由になっています。
施設に入所後、1ヶ月もしないうちに
自宅でひとり暮らしができなくなったAさんに代わって、僕が成年後見人として施設入所の手続きをしました。
ところがAさんはその施設で暮らし始めて1ヶ月もしないうちに亡くなってしまいました。急なことで僕も親族の方も何があったのか?と驚きを隠せませんでした。
自宅で暮らすことは難しかったので施設でお世話になるしかなかったのですが、その施設に入らなければそんなに早く亡くなることはなかったんじゃないか?
そもそもAさんは最期のときをどこで迎えたかったのだろう?といったことをずっと考えました。
僕達専門家が成年後見人として関わるタイミングでは直接ご本人の希望を聞くことは難しいことが多いので、行き着くのは元気なうちにエンディングノートに介護や延命治療についての希望や想いを書いてくれていたらなぁということです。
書いてあったところでその通りにすることはできないことが多いことはわかっていますが、やっぱりそういったものがあるのとないのでは違ってきます。
お母様に胃ろうを選択したことをしたことが良かったのか、しない方が良かったのかずっと問い続けてきた娘さんも成年後見人として見てきました。もしエンディングノートに延命治療の希望が書いてあれば娘さんの大きな救いになったはずです。
関連|施設入所からまだ数週間なのに・・・成年後見人の経験からわかった本当に大切な3つのこと
そういった体験から専門家としてエンディングノートを書いている人が増えればいいなぁと思う一方で、僕が一番書いて欲しいと思ったのはやっぱり自分の親でした。
僕は親と20年以上離れて暮らしていることもあって、親に介護や延命治療の希望について聞いたことがまったくありませんでした。
親子だからといっても成年後見人として関わったAさんとの関係以上の情報は親に対してもっていないことに気ついてとてもショックを受けました。
だから親にエンディングノートを書いて欲しいという思いは切実でした。
そんな僕の気持ちとは裏腹に親が自分からエンディングノートを書いてくれるまでには時間がかかりました。
限られた時間の中でどこまでお話しできるかわかりませんが、僕も失敗したエンディングノートを親に渡す時に注意したいことをはじめ基本的なことからお話ししようと思います。
目標設定にも使えるエンディングノート
エンディングノートの可能性については日経ビジネスアソシエ2016年12月号に掲載していただいた内容をベースに、3つの視点で半生を振り返り本当にやりたいことを見つけるエンディングノートの活用法をお伝えします。
この話を聞いていただければ司法書士の僕がなんで
- 百貨店で泡盛講座をするのか?
- 酒販免許を取ってまでオリジナル泡盛を造ったのか?
- 10000チャレンジというコミュニティを主催しているのか?
そういったみなさんの疑問が解消されるんじゃないかなと思っています(笑)
人生の残り時間を意識するとどうしても後悔したくないという思いが芽生えてきます。後悔のない人生を送るためには日々やりたいことをやる。これに尽きるわけです。
自分がどんなときにワクワクしたり、充実感を感じているのかを考えることで、できる限りそんな時間を増やせるように生きることが後悔のない人生につながります。
そのためにエンディングノートを活用するというわけです。こういう視点からエンディングノートを活用するのは、いわゆる終活とは逆のように感じますよね。
この発想でDr.谷やんこと谷口一則先生とコラボセミナーをさせていただいたときは参加された北村さんに「生き活」と評してもらいました。
セミナーの醍醐味は疑似体験。棺桶の中で手に入れたものは? | 相続・遺言あんしんナビ|いとう事務所
もしものときをありありとイメージすることが目的なら、エンディングノートよりもアレの方が確実なのでは?という仮説にもとづいて、入棺体験ができるツアー形式のセミナーを開催しました。【もしものときの衝撃体験】が参加者のみなさんにとても好評でした。
エンディングノートの可能性を突き詰めていくと、終活ではなく「生き活」になる!?
11月14日に開催される「シニア世代のお片づけ講座」の打合せで当日、司会をされる谷口一則先生と、ご一緒する講師の吉本とも子さんとお会いしてきました。
僕の場合、セミナー・イベントの打合せって沖縄料理屋さんが多いので、今回の打合せの場所が某ホテルにある喫茶店っていうだけでちょっと緊張(笑)
今回のセミナーが決まってから「もしバナゲーム」との出会いや子供の入院、自分が大腸カメラを受けることになったりと、もしものときのことが頭をよぎることが多いです。
関連記事:これは画期的!ゲームをするようにもしもの時に向き合う、もしバナゲームが面白い
でもこういう機会を積極的に利用したいと思います。
というのも僕が考えるエンディングノートの本質というのは、エンディングノートをきっかけに
- 普段考えない、もしものときについて深く考える
- もしものときに向き合うことで、生き方を見直す・変えるきっかけになる
ことだと思っているので、元気なときに「もしものとき」に向き合えるならエンディングノートじゃなくても構わないと思っています。
終活というと一般的には高齢になってからというイメージが強いですが、いつ死ぬか?は年齢と関係してもいつなのかはわからないわけです。
だから後悔のない人生を送るために、やりたいことを先延ばしにしない。普段からやりたいことをやる。
これを実現するための活動を「終活」と考えれば、いつ死ぬかわからない僕たちにとって終活に年齢なんてものは関係ありません。
こうはっきりと思えるのは、昨日の大腸カメラでポリープを取ったことと無関係ではないのですが(苦笑)
どれも小さかったのでたぶん良性だろうという診断でしたが、結果が返ってくるまではなんともいえない気分です。思いがけず手術になってしまったので急に1週間禁酒と言われるのもつらい。。
大腸ポリープを取って早2ヶ月。で、保険金はどうなった? | 10000チャレンジ
セミナーの内容は谷口先生から鉄板のあの話も入れて欲しいとリクエストをいただいたので、いつものように自由にお話しさせていただくつもりですが・・・
200人入れる会場ということがわかり想像を越える規模でなんだか緊張してきました。しかも主催が旭区医師会って・・・。
最近は、こんな雰囲気で話すことが多かったので
お酒を飲まずに座って聞いてもらえるセミナーって久しぶりかも(笑)
セミナーの詳細はこちらです。
「旭区シニアのお片づけ講座」※終了しました
日時:平成30年11月14日(水)14時~16時
会場:旭区民センター 小ホール
対象:在宅医療に携わる方および旭区民の皆様
参加費:無料
おウチのお片付け「片付けは、モノではなく気持ちから」
講師:吉本 とも子氏
人生のお片付け「エンディングノート超活用術」
講師:伊藤 薫氏

オススメの泡盛は?と質問されるエンディングノート講座ってどない? | 10000チャレンジ
掛け合わせはメニューを増やしているように見えて実は戦う場所を絞り込んでいます。一般的なエンディングノートセミナーのご依頼はほぼありません。僕に頼む理由がないからです。でも僕にしかできないエンディングノートセミナーのご依頼をいただくことはあります。
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