二人きりの姉弟のはずが相続人は・・・

「姉に子供はいないし、一度も結婚していません。養子がいるなんて話も聞いたことがありません。だから相続人は弟である私だけです。」

相続人が兄弟姉妹の場合で、亡くなった方のご兄弟に聞き取りをするとだいたいこんな反応が帰ってきます。

「そうなんですね。手続きを進めるには相続人がお客様お一人ということを戸籍を調べて証明する必要がありますので、まずは戸籍を集めましょう」とお伝えして戸籍を調べてみると、一人どころか他に何人も相続人がいることがあります。

これはどういうことなのでしょうか。

まずは、亡くなった方の出生から亡くなるまでの戸籍を漏れなく取得します。配偶者や子供がいるかどうかを確認するためです。ここで子供がいれば兄弟姉妹は相続人になりません。

子供がいなければ遡って調べて、父母(養親も)、祖父母といった尊属の生存を確認します。尊属が全員亡くなっていればようやく兄弟を調べるという順番になります。

亡くなった方の兄弟姉妹を調べるには、親の出生から亡くなるまでの戸籍を漏れなく調べます。こうすることで二人だけと思っていたとしても他にも兄弟姉妹がいるかどうかがはっきりします。

親が離婚した後、ほとんど連絡を取っていない間に親が再婚して子供が生まれていたり、前の結婚で子供がいたことを知らされてなかったり、親に実は養子がいたり・・・戸籍を調べてみてはじめてわかることも多いようです。

異母・異父兄弟が相続分を主張することがなければ、遺産分割協議はすんなりまとまるわけですがなんともいえませんよね。もらえるものはもらいたい、特に金額が大きければそれが一般的な感覚かもしれません。

異母・異父兄弟がいることが相続トラブルに発展するかどうかはさておき、兄弟姉妹が相続人の場合に遺留分はないので、今回のケースではお姉さんが“弟にすべてを相続させる”といった遺言を作っていれば事前にトラブルの芽を摘むことができたのにと思います。

とにもかくにも「二人きりの兄弟だから相続人は自分だけ」と安易に考えてない方が良さそうですね。