実家が負の遺産になる!?

プラスだけなら嬉しいのですが、相続財産にはマイナスの財産というものがあります。

プラスの財産の代表格といえば自宅をはじめとする不動産や預貯金・株式等で、マイナスの財産は借金や保証債務というところでしょうか。不動産はもらいたいけど、借金があるなら相続したくないと思うのが本音ですよね。

ただし、場合によっては不動産といえどもマイナスの財産になりえるし、誰も相続したくない、いわば“負の遺産”と言っても過言ではないケースもあるようです。

なにも特殊な不動産の話をしているわけではありません。相続をきっかけに、売れない・借り手がいない・家族は誰も住まないといった理由で空き家になってしまった実家は、利益と呼べるものは何もないのに固定資産税は毎年払わなければいけない。

これがプラスの財産といえるのでしょうか?

これまでは空き家でも建物が立っていれば、特例があり固定資産税が優遇されていましたが「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されたことで、例えば建物の倒壊や保安上危険になるおそれがあると「特例空家等」に認定され、修理や取り壊しに従わなければ優遇措置を受けられなくなります。

修繕維持費や解体費といった費用が掛かるならいっそのこと手放したいけど買い手がみつからない。こんな不動産がプラスの財産とはいえませんよね。

これは他人ごとと安易に考えて済む問題ではなさそうです。総務省の調査によると全国の空き家の総数は約820万戸(平成25年10月1日時点)ですが、空き家の中で別荘や賃貸用、売却用の住宅を除いても約318万戸あります。

また空き家が増える一方で、新しい住宅もどんどん供給されているわけで、実家(我が家)は売れる、借り手が見つかる、ずっと住むから大丈夫と自信を持って言える方はどのぐらいいるのでしょうか。私の山形の実家なんかはかなり心配ですね。

空き家にならないためにはその不動産に価値・魅力があることは重要ですが、相続の手続きをそのままにしたことがきっかけで空き家になってしまうこともあります。

相続の話し合いがまとまらないまま、おじいちゃんの名義のままで空き家になっている。なんていうのは相続のご相談を伺っているとよくある話で、相続人が何人いるのかも把握できていないことが多いです。

相続人へ名義変更ができなければ売却することができないため、そのまま空き家になってしまうようなケースですね。

空き家にしないための努力は必要ですが、既に空き家になってしまい解決が難しいと感じておられる方は、空き家の解体費用に対する自治体の補助制度や金融機関のローンなどがあるようなので活用を検討されてはいかがでしょう。