組織の断捨離!?取締役は一人でもいいんです!

会長が亡くなったことがきっかけで私が所属していたある会が解散することになりました。副会長や事務局もいるそれなりに大きな会だったので驚きましたが、実情は会長ひとりで運営されていたのかもしれません。

会長から後任を託された方もいらっしゃったようですが、もしかすると新しい体制での副会長や事務局のなり手が見つからなかったのでしょうか。詳細はわかりませんがなんとも寂しいことです。

時期を同じくして会社を経営されている方から取締役である父親が亡くなったけれど取締役になってくれる人が見つからない。さらに監査役に就任していただいていた知人からも病気を理由に辞任したいと言われて困っているという話を伺いました。

なんだか会の解散の話と似ているなと感じました。その方は株式会社には取締役が3人必要で加えて監査役も必要だと思い込んでいたようですが実はそんなことはありません。


平成18年5月1日施行の会社法により非公開会社(株式の譲渡制限がある会社)の場合には、原則として取締役会を設置する必要がなくなりました。

その社長もここ最近新しく作った会社の場合は取締役が一人でもいいということはご存知だったようです。ただし何十年も前に設立している自分の会社の場合はそれができるのかどうか?またできるとしても親から引き継いだ会社の組織を変えることへの迷いもあったようでした。

現在は取締役会を設置するかしないかは自由です。ただし取締役会を廃止することに伴いメリット・デメリットがあることも事実ですのでその点について簡単に整理してみます。

取締役会を廃止することによるメリット

  • 取締役を1人にすることができる。監査役も廃止すれば役員報酬の負担を大きく減らすことができる。
  • 定時株主総会の招集通知に計算書類等の提供が不要になる
  • 株主総会の招集通知の期間を1週間未満にすることができる

取締役会を廃止することによるデメリット

  • 取締役会で決議ができた事項についても原則として株主総会での決議が必要になる
  • 取締役会設置会社と比べて体外的な信用度が低下するため融資や取引において不利になる恐れがある
  • 株式公開をするときには改めて取締役会を設置する必要がある

取締役会があっても実際のところは代表取締役ひとりで切り盛りしている会社も多いのではないでしょうか?仮に株主の数が多ければ何か決議をしようとするたびに株主総会を開催しなければいけないのではかなりの負担になりますが、株主が代表取締役のみであれば手続き上も迅速に会社経営をすることができるようになります。

これからの日本は2030年には年間160万人が亡くなる多死社会を迎えるといわれています。人が亡くなれば大なり小なり必ず起こるのが相続の問題。取締役会のある会社で年老いたご両親や友人・知人さらには先代の繋がりで役員をお願いしている方がいるということはよくある話です。

財産の相続対策とは違い『人』が主になることなので話を切り出しにくいのも十分理解できるのですが、例えば現在の取締役が亡くなったタイミングで考えようではなく、機動的に会社や会を運営していくためには実情に合わせて組織(機関)・体制を見直しておくこと、さらには余裕を持って準備しておくことが大切ではないでしょうか。